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皇帝陛下の秘密兵器・2


磨き抜かれた金の大さじが、黒くつやつやした無数の粒を豪快にすくい上げる。

 黒い真珠とも呼ばれる最高級キャビア。ロシア皇帝用に特別に選別された特注品である。 それが、バターの香る軽い塩味のビスケットの上に山もり、テンコ盛り。
でかい鼻ひげでぬふふといやらしく笑いながら、キャビア山もりのビスケットにかぶりつく、これまた頑丈そうなでかい口。
大粒のぬらりと光る玉が、頑丈な歯に噛みつぶされると、舌が蕩けそうな極上のとろみと濃厚な塩味が、プチプチと噛むほどに広がる。
この一口だけで、農夫の親子4人家族の一食分に匹敵する。
クリスタルグラスに、澄んだ輝きを放つ高級ウォッカを傾けると、分厚い唇の間を通り抜け、口の中が洗い流されるようで、全身をカッと熱く駆け巡る。


 ロシア海軍大将のボトノフ・ベルトルグは、かなり良い家柄のロシア貴族だが、過去にこれだけ高級な朝飯は食べた事が無い。というか、ここまで下品に贅沢な食事は普通ありえない。だいたい、キャビアはディナーの前菜であり、そればかりガツガツ食うと言うのは、味の分からない人間だと証明しているようなものなのだが、欲まみれで贅沢に溺れている相手にそれを言っても始まらない。

出された最高級キャビア、山もりのクリームと濃厚チーズ、高級ウォッカ、バターたっぷりの薄い塩味ビスケットなどをあらかたたいらげた後は、朝から宴会状態で、かなり良い気分であった。

「ふむ、陛下が御気分が悪いとあらば、しかたありませんな。出直してまいります。」




 この男、日本海海戦であらかた撃沈されたバルチック艦隊を、イギリスの新造戦艦を買い集めて再興しようと、しつこくしつこく皇帝に陳情を続ける迷惑な人間である。

 海軍としての気持ちも分からないではないが、陸軍ももちろん予算関係ではうるさいし、なによりボトノフはロシアの国内投資が増えていることがどうにも腹立たしいのである。

『下賎な農夫たちにまく金があったら、今すぐ軍艦を増強すべきです。ロシア海軍の栄光をこれ以上傷つけることは耐えられないですぞ!!』

そう言って、青筋立てて怒鳴りまくっている。


 はげ頭で精力的な赤ら顔、高血圧タイプのボトノフは、朝も早くから一番に王宮におしかけ、皇帝は迷惑極まりない。

 本来なら勝手な謁見は許されないはずなのだが、王族に協力者がいて、早朝からなら王宮に入れる特典を受けていた。また皇帝は最高権力者であるため、軍への直接命令権がある反面、緊急時には時と場合を選ばず軍の連絡や意見を受けねばならないしきたりがある。ボトノフは王族からの特権と、海軍大将の権限を最大限悪用し、『緊急時の要件』として、繰り返し早朝の謁見を申し込むのである。

 おかげでニコライ二世は最近寝不足で、げっそりしていた。平和な時ならとにかく、現在のロシア帝国は問題山積、激務な上に寝る時間もかなり遅くなることが多くなっている。低血圧気味のニコライは朝が弱いのだから、ボトノフとは相性が悪い。それを早くからたたき起こされ、朝食時まで“がなられ”ては食欲すら無くなってしまう。


そしてこういう強欲傲慢身勝手な人間に限って、

『国家のため』
『万民のため』
『皇帝陛下の御ため』
『コンクリート(国内投資)から人(海軍=自分のふところ)へ!』
『(国内投資は)二番目じゃダメなんですかぁぁぁっ!?』(もちろん、一番は海軍=自分のふところ)

と、綺麗事で飾り立てて吠えまくる。何やら正史2012年どこぞの政権与党そっくりである。もちろん口先だけで、内容は自分の事しか考えていないところまで瓜二つだが。


 しかし、朝っぱらからこのような人間に時間をとられては、その日の公務に支障が出かねない。というか実際支障が出ているし。


「陛下、お顔の色がすぐれません、今日は公務はお休みになられては・・・。」


 朝からボトノフの怒鳴り声にさらされ、疲労困憊で辛そうなニコライ二世を、ダメダメご主人様激ラブ侍従であるクリスティは見ていられない。


「いや、そうもゆくまい。問題は山積しておるのだ。私が一日休めば・・・わが国の未来にその分傷が入る。」


 最近は、皇帝としての自覚も出てきたニコライ二世、責任だけは果たそうと立ち上がる。

が、ふらふらして、ちっちゃなクリスティでも必死に支えないと、転んでしまいそうな頼りなさは、やっぱりダメ皇帝である。

 ほとんど泣きそうになりながら、すまないなとつぶやく皇帝陛下を、必死に支えて歩くクリスティ。
栗色の髪をなでられ、白いほほを真っ赤に染めて、うんしょ、うんしょと皇帝と歩む彼女は、見かけ16,7にしか見えない上にかなり小柄ときているので、ほとんどパパと愛娘といった風情だ。

 彼女にしてみれば、ふらふらする皇帝陛下が心配で心配で泣きそうなのであって、陛下の体重ぐらい、押しつぶされたって痛くない。

 クリスティの献身に、心を強く励まされたのか、皇帝の足取りもしっかりとなっていく。

 このちっちゃな娘のような侍従の献身に、これまでもどれだけ励まされたか。凡人に過ぎぬと自覚しているニコライだけに、ロシア帝国という巨大な国家はあまりにも重過ぎた。何度もくじけそうになる彼に、必死に仕え、励まし、微笑んでくれるこの娘は、家族と同じぐらいかけがえの無い存在になっていた。  ラス(真吉備)の教えの全てを記憶し、迷う時いつでも教えを繰り返してくれるので側に置いていたが、今では、彼女なしには彼の心の癒しはありえなかった。

『すまないな』

心の中で、もう一度感謝し、そしてがんばらねばと思うのだった。




『それにしても・・・・』

陛下を支えながら歩くクリスティの灰色の目が、一瞬ギラリと銀の怪しい光を放った。



 ボトノフの強欲そうな顔つきと、宮廷内での評価から、クリスティは思案の末、先に出たような下品なほど贅沢な朝食を供してみた。
そうすると、案の定、よだれを垂らしてそちらに飛びついてきたので、来る度に腹いっぱい食わせることにしたのである。

 人間、腹がいっぱいになれば、細かいことはどーでもよくなる。ましてや高級で度数60度を超えるウォッカをたっぷり飲まされれば、さらにどーでもよくなるに決まっている。

 ベルトが苦しくなるほど、がめつく腹に詰め込んだボトノフは、さすがにうるささの度を下げて、退出するようになった。



 そして、彼女がただ食わせるだけでは終わらない。



 丁寧に頭を下げる侍従長に、贅沢な朝食で満たされて、太ったガマガエルのような海軍大将は、今日も少し口調を和らげ、退出した。

 毎日のように、このような朝食を供され、腹いっぱい食ってげっぷを吐きながら帰っていく。今では謁見と朝食、どっちが目的かわからないほどだが、幸い皇帝陛下はキャビアは苦手で、無くて文句を言ったことは一度も無い。ニコライ二世としては、それで朝の静かな時間を邪魔されないなら幸いである。侍従の意見を聞いて、ほっとした表情で出してやるようにと承認している。ちなみに陛下の一番のお好みはトマトケチャップで、これを使った料理なら、何でも喜んで食べるという、子供じみたところがあった。


「これでよろしいのでございますか?、クリスティ『様』。」


 皇帝陛下の身の回りのお世話の統括役であり、ある意味宮廷内でも特別な権力を持つはずの侍従長は、そばにいた非常に小柄で可愛らしい、モスグリーンの長い上下に白いエプロンのメイドさん侍従へ、『様』づけで丁寧に聞いた。  宮廷の人間たちが聞いたら、耳を疑いかねないが、もちろん回りには誰もいない。この侍従長を陛下に推薦して役につけたのは、このちっちゃな可愛いメイドさん、クリスティ『様』だったりする。

 この侍従長は本当の温厚な紳士で、能力的にも申し分ないが、半面権勢欲に乏しく、壮絶な地位争いからは外れたところにいた人物である。
 ロシア皇帝の側近中の側近であり、常に側に控える立場の侍従長は、当人たちのみならず、その背後にひそかにつながる大貴族たちの思惑や意図が絡みに絡んでいる。そんな中で大貴族たちの『ひも』がほとんどついていない、権勢欲が薄いこの紳士、クリスティが強引に据えなければ、絶対侍従長にはなれなかった。とはいえ、この地位がどれほどありがたいかは良く知っていて、彼女がニコライ二世の側にいる限り、絶対安定なのだから頭が上がるわけがない。

「ええ、けっこうですわ。毎朝毎朝、本当にご迷惑をかけますわね、侍従長。」

彼女のお日様のような笑顔は、誰でも癒されるような輝きがある。ただし!、こめかみにぶっとい青筋が怖い。

「いえいえ、食べている間は静かなものですし、それにしても・・・」

 上品な中年紳士の侍従長が、納得がいかない顔つきである。あの海軍大将にはよほど腹にすえかねているようだ。
ロシアの冬は長く厳しい。皇帝陛下のためとはいえ、寒さや飢えで死ぬ子供も多いというのに、あの男の意地汚さはなんとも腹立たしい。


 だが、現代のような健康知識の全くないこの時代、毎朝毎朝、あれだけ塩漬けであるキャビアやバターやクリーム、そしてウォッカをしこたま胃袋に詰め込んでいたら、血圧、血糖値、コレステロールその他はとてつもなく上がってる。白目はすでに出血が出ているという、かなり危ない状態である。


 真っ白な肌にわずかにソバカスの散った愛らしい顔に、冷たい笑いを浮かべるクリスティ嬢。
侍従長はなんとなく違和感は覚えるが、何も言わなかった。


 実は、朝食の中でも、特にビスケットが曲者だった。マイナス40度にもなる厳冬のロシアで、極寒時の耐久用非常食という名目で作らせた特別食である(もちろん皇帝用)。

 特別に塩を控えたバターをわざとたっぷり使ってあり、非常においしいが、カロリーも油もすごいことになっていた。 寒さもあまりに度を越すと、生命維持には極端に大量のカロリーが必要になる。人間は35度から下の体温では、正常を失い、32度から下になると、生きていけないからだ。だから万が一、極寒の戦場に皇帝が出陣されるときは、このような非常食が絶対必要とされる。

 しかし現在の気候は夏の6月、日中の温度は20度程度。こんなカロリーの化け物は本来必要性が無い。侍従長がわざわざ要請しなければ、作ってくれるはずも無い。
 ウォッカで流し込めば脂っこさがさっぱりと溶けるため、味でもなおさら分からなくなる。いわばバターを丸ごとガツガツ食っているような状態だ。もちろんキャビアやクリームなどもすべて計算づく。結果ボトノフの血圧は、毎朝20以上増加している。目やこめかみの状態から見ても、そろそろ最高血圧が200を軽く超えているだろう。
 現代なら当たり前の知識だが、いつ脳の血管が『プチッ』といってもおかしくない。

 1896年、イタリアのリヴァロッチが水銀血圧計を発明し、1905年には、ロシアの軍医ニコライ・コロトコフがコロトコフ音を発見し、血圧の測定方式の基礎理論(コロトコフ音法)を提起したが、まだまだ血圧の知識は一般的ではなく、よほどの名医でないと測定方法すらわからない時代だ。

 この恐るべき侍従は、一度記憶したことは、ほとんど忘れることが無い。皇帝陛下と吉備真吉備の語らいも、咳払い一つまで覚えているほどだ。そして真吉備はやたら医学知識があり、健康や病気についての話も非常に多かった。逆に、どうやったら人が早死にするかも呆れるほど話にあった。彼女の行動は、その知識の応用である。


 翌日の早朝、宮殿に行こうとして、馬車に乗ろうとした海軍大将は、その姿勢のまま後ろにひっくり返り、帰らぬ人となった。死因は脳溢血。


 もちろん、出された物を全部喰わなければならないようなマナーは無いし、贅沢をありったけ詰め込もうとするボトノフの意地汚さが一番悪い。  そしてそれ以前に毎朝毎朝ずうずうしく謁見を申し込み、議会で決められた予算を、皇帝陛下の名前を使ってひっくり返させようとするひんまがった根性は、どこぞの国の事業仕分け同然に、ロシア帝国にとっても百害あって一利無しである。

 ちなみにボトノフの自宅の使用人たちは、本当に死んだことを確認すると、主が地下室に溜め込んでいた酒ビンを片っ端から開けて、全員で乾杯したというのだから、その人徳の無さがうかがえる。

 意地汚かろうが、下品であろうが、ロシアに役に立つ人間ならまだしも、役立たずで迷惑な人間となればどうなろうと同情の余地は無いのは、古今東西を問わない。ましてや彼女の愛しい愛しいご主人様、ねぼすけでぼんやりもののニコライ二世の、毎朝の目覚めに苦痛と疲労を押し込むボトノフを、彼女はゴキブリよりも見下していた。

『それに毒殺したわけではないのだし。』


 翌日、海軍大将頓死のニュースが宮廷中で噂される中、平然とにこやかに微笑み、皇帝陛下にまとわりついて離れない愛らしいほどの姿を見て、なぜか侍従長は鳥肌が立った。海軍大将の頓死と、毎朝の食事を結びつけられるほどの知識は彼には無い。侍従長は単なる正常な人間だ。しかし、本能的にそういう恐ろしい人間だからこそ、己の権力と職を守ってもらえるという安堵感を持つ、愛すべき凡俗と言える。我々ごく普通の一般人は、誰も彼を責められまい。


 ただ、凡人である侍従長は気づいていないが、今年だけで3人ほど、王宮で原因不明で急死した者がいる。

 痛風で寝込んで動けなくなったり、インポテンツ(勃起不能)になって自殺した者など、生死を問わず奇妙に脱落した人間は、この9年で二ケタを越える。しかも『誰も不思議に思わない』。そろいもそろって、生きているだけで迷惑な連中ばかりなので、誰も同情すらしてくれないせいもある。ただし、少しでも皇帝陛下の役に立つと思われる人間は、きっちり残して、その周りの余計な『虫』だけを払うように、脱落していくのである。

 政府一の切れ者、プレーヴェ内務大臣という傑物がいる。

 ニコライ二世の変化に気づき、その原因を慎重に探るうちに、皇帝が拾い上げたちんちくりんの東洋人を知った。東洋人は吉備真吉備といい、皇帝に紹介されたし、それなりに彼も敬意を払える人間だと理解した。ただ、それがいなくなった後も、奇妙に変化が続いていた。

『何かが違う』

 そしてようやく、真吉備の前に陛下の側についた見習い侍従が目にとまった。

 だが、そこまでだった。

 見習い侍従について調べていた二人の部下が近衛兵に捕まり、大英帝国のスパイである証拠が見つかって、危うくプレーヴェまで連帯責任を負わされそうになったのだ。プレーヴェ自身が調べて、それが本物であることを知り、愕然とした。長らく使っていた部下だったので、安心していたが、世界最強国家の諜報活動の恐ろしさが、骨身にしみた。

 陛下に報告に上がった後、お茶を出した侍従を見て、なんとなく腹立たしくなった。その表情が出ていたのだろう。普段はにこやかな侍従が、無表情に顔を向けた。その灰色の目が、一瞬銀色に光った。

「お気をつけくださいませ、あなたの周りから、これ以上問題を起こしたくなければ。」

 切れ者プレーヴェは、一瞬にしてその意味を悟った。

『あなたの周りには、まだまだスパイがいます。私など気にしている暇はないと思いますが。』

 真っ青になったプレーヴェは、彼女に近づこうとしなくなった。

 内務大臣であるプレーヴェには、当然敵も多い。今回の騒動でも危うく失墜しそうになったのに、さらに自分の周りでスパイを捕らえられ続けたりしたら、忠誠も疑われるし、本当に地位を剥奪されかねない。そして、今回の逮捕騒動も、間違いなくこの娘が主導していると察したのである。藪をつついて大蛇を出すのは、二度とごめんだった。


 見た目16,7のメイドにしか見えぬこの侍従、愛らしい笑みを浮かべ、ニコライ二世の周辺を走り回り、髪だ、着替えだ、時間ですよと大騒ぎしているその姿は、皇帝陛下とその家族にまで、失笑とほほえみを振りまく天使にしか見えない。


 しかし、その半生はあまりにも過酷で、無残であった。


 父親を病気で失い、家族ごと農奴に落とされ、最低の生活の中で震えながら必死に凍傷と闘い、飢えに飢えて、男女の性別すらわからなくなるほどの飢餓を骨の髄まで味わい、幼くして地獄を底まで舐め尽くした彼女は、領主が気づいたときは、一家六人最後の生き残りとなっていた。
 その凄惨さは強欲な領主ですら驚愕と哀れみを覚え、働き場所まで紹介してやったため、周囲が驚いたほどである。

 しかし、人間性のほとんどを失い、恐るべき才覚だけは怪物級の彼女が、偶然ロシア王宮の侍従見習いに上がったのは、誰も知らないロシア帝国滅亡の危機だった。一歩間違えば、正史に残る怪僧グレゴリー・ラスプーチンの代わりに彼女、クリスティ・マリハ・ルフィエの名前が刻まれていただろう。

 だが、いきなり彼女が引き合わされたのが『ご主人様』だった。

 どーしようもなく頼りなく、やさしいけれど腰抜けで、ぼんやり者で子供好き、大帝国の皇帝のくせにやたら悩んで円形脱毛症のダメダメ陛下。

 一目見た瞬間、彼女は恋だの思いだのの段階を一気にぶち抜いて、とてつもない愛の深遠に落ちてしまった。

 人間性をほとんど失っていたため、ほとんどむき出しになっていた彼女の深層心理に、かの人は直撃してしまったのである。
その瞬間から、母鳥が卵を羽で包むがごとく、どーしようもなく愛おしく、彼女に人間であることをありったけすべてで感じさせてくれる、生涯ただ一人の主様となった。

 当初は人形のようだった彼女が、女性だと分かったのは、皇帝陛下を見て思いっきり微笑んだためだった。

 彼女に似合うモスグリーンの上下とエプロンは、陛下が『女の子らしい服を』と選んでくれたものだった。 

 彼女を哀れんで、しばらく側にとどめたとき、吉備真吉備に出会った。まさに時計の針が重なるかのように。

 以来、彼女は己のすべてを捧げて、陛下にお使えしている。自分が生きていると、心から思える毎日だから。

 彼女は地獄など恐ろしくない。ただこの幸せで美しい時が壊れることが、何より煉獄の憤怒を持って許せなかった。
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