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帝国戦記 第二章 第43話 『戦後計画 1』


財布は、その中に何か入っていなければボロきれと変わらない。

ハーマン・メルヴィル





 1905年 6月2日 金曜日

アメリカ合衆国海軍省が日本海海戦の大敗北に伴う義勇艦隊壊滅よって生じた混乱に飲み込まれていくさなか、イギリス帝国首都ロンドン・ウエストミンスター地区ダウニング街11番地にある第一大蔵卿官邸にてバルフォア第一大蔵卿とチェンバレン議員は観戦武官からもたらされた情報について話し合っていた。

バルフォア第一大蔵卿が言う。

「日本艦隊による地上施設に対する艦砲射撃の被害は想像以上らしいな。
 攻撃は軍事施設のみに留まっていたようだが、
 それでも条約軍の損害は軽く5万人は超えるらしいぞ」

「ああ、観戦武官から得られた被害情報を技術者に伝えたところ、
 現有爆薬では有り得ない威力と回答がきている。
 どうやら未知の爆薬らしいが、
 詳細が判明するのは被害状況の写真が届く来月以降になるだろう。
 しかしだ……いまさら未知の技術が一つや二つ増えたところで驚かんよ」

チェンバレンは達観したような諦めたような口調で言った。

彼は英国王立兵器工廠に連なるロンドン・ウリッチ市にあるアルムストロン砲製作局にて葛城級の主砲性能を実現しようと、そこで繰り広げられてきた無残な実験結果を知っていたからである。速射砲のような小口径砲と違って155o砲のような中口径砲の速射は全く次元が違っており、開発は全く進展していないのだ。技術者たちが基礎理論で半世紀以上先、実用技術で1世紀もの隔たりがある兵装を手探りにて開発させられていると知ったら半狂乱になるに違いない。

ともあれ、イギリス帝国は非参戦国という立場を生かして、戦訓と兵器情報を得るために史実と同じように日本のみならずロシア側にも観戦武官を送り込んでおり、優れた諜報網と併用する事でイギリスは列強各国よりも早く情報を入手していたのだ。

もっとも被害状況を捉えた写真が届いたとしても情報の分析は
被害状況を除けば全く進展はしないだろう。

地上施設に撃ち込まれた3式汎用弾の炸薬として使われているものは欧米諸国では基礎技術すら出来上がっていないものだった。それだけではなく技術解析の手がかりになるような不発弾は条約軍や英国の工作員による必死の探索にも関わらず、一発も発見することは適わない。何故なら特殊技術を用いる砲弾類の中には不発弾対策として一つの例外も無く砲弾内部に特殊レニウムが仕込まれているからである。例え信管が作動せずとも弾着時の衝撃によって内部の特殊レニウムが熱励起を起こし、自動的に熱処分が行えるようになっている。2800度を超えている熱処理のお陰で後には何も残らない。

このように帝国重工の技術情報の秘匿は徹底しているのだ。

チェンバレンが話題を変える。

「使われた砲弾も気になるが、長門級戦艦がより問題だな。
 極秘裏にドックにて建造したとしても、
 帝国重工は何処でそれらの建造資材を作り上げているのだ?」

「その通りだ。
 長門級戦艦を考慮すると全く計算が合わぬ……
 あれの推定排水量は3万トン、これが8隻ともなればとりあえず24万トンだな」

「確度の高い情報からして日本で造られた去年の粗鋼生産量は11万トン台に過ぎない。
 これは原材料は国内算出量と輸入量とからも概ね一致する。

 銑鉄の量はそれよりは多いとはいえ、強度に劣る銑鉄状態では軍艦には使えんし、
 第一に鉄材は経済発展に不可欠な資材で軍事占有は不可能と言っても良い」

「それに特殊鋼板を作り上げる施設は横須賀と八幡の2か所にて有る事は有るが、
 それも小規模なものしかない」

二人の疑問はもっともだ。戦艦のような大型艦の建造には多量の各種鋼材や特殊鋼などの資材が必要となる。 史実の日本では銑鉄はともかく鋼材や特殊鋼の原材料になる粗鋼は品質はもとより必要量すらも満たす事が出来ず、その大半を海外から輸入していたのだ。軍事だけでなく工具や工作機械などにも使える戦略物資であるだけに二人の疑問が大きい。英国が集めた日本帝国の粗鋼生産量に関する情報をどの方向から見ても、現状の生産力では同時に8隻に上る長門級戦艦を満たす事は出来なかった。

第一に、普通ならば製造に大規模な施設が必要で、また国家事業といっても差支えが無い数万トン単位の特殊鋼の精製を隠し通すなど不可能と言ってもよいだろう。

それに製鉄所を隠し通すのは簡単なことではない。一度、炉に火を入れてしまえば原材料の運び込みを継続し、熔鉱炉は止めずに運転し続けなければならなかった。この時代の日本帝国は帝国重工の影響により軽工業による生産力はイタリア王国を抜くほどに発達していたが、重工業に関しては列強各国の後塵を拝している。

チェンバレンは大型戦艦の存在と日本粗鋼生産量の不一致から仮定を言う。

「となると……
 我々の諜報網でも知ることが出来ない、
 帝国重工の幕張製鉄所とその周辺施設が怪しいな」

「確かに、帝国重工の内部情報は未だに殆ど得られていないが、
 少なくとも長門級8隻分の資材を作り出す生産力はあると確定として見てよいだろう。
 また我々が掴んでいない資源入手経路も持っていると見ても間違いないな」

バルフォア第一大蔵卿が応じた。
その意見にチェンバレンは同意する。

欧米諸国の大企業が後進国に進出したのではなく、日本発の一企業が単体で日本帝国という国家を上回る生産力を保有している事など、ありえないフィクションのような話であったが、列強科学水準を軽く超える長門級戦艦と言う現実がある以上、バルフォア第一大蔵卿とチェンバレンはありえない事も加味して分析しなければならないと考える様になっていたのだ。

部外者には知らされていないが、幕張製鉄所は既存の製鉄所と違って生産量の調整が可能な第5世代型電気炉であり、しかもネットワーク制御下にある産業用ロボットを始めとしたファクトリーオートメーションで動いている。現在は第2高電炉まで完成しており年間70万トンの生産量を有し、今年中には幕張製鉄所の第3高電炉が運転を始め、最大生産量が年間105万トンにまで増大する見込みであった。また幕張製鉄所と同じ電気炉は夏島港にも建設されており、公爵領に於ける金属消費を支えている。

チェンバレンは頷いてから口を開く。

「不確定情報から推論を立てる事になるが…
 この際は仕方が無い。
 推論を言うぞ?」

バルフォア第一大蔵卿が頷いた。
同意を確認したチェンバレンは推論を言うべく口を開く。

「帝国重工には長門級のような大型艦を独自資本でかつ独力にて開発し、
 大型艦と言えども列強に知られずして建造する事が出来る。

 また主力艦建造費を立替える、もしくは無償供与を行える程の余力があり、
 それだけの資金負担を行いながらも
 正面切って列強と戦える私設軍隊を保有する基盤がある…

 そして、我が国のみならず列強に知られずして、
 それらの事を成し得るに必要な分の資源を入手する手段を有している」

チェンバレンは推論を言い終えた。その内容に対して拍手は無く、バルフォア第一大蔵卿は苦虫を噛み潰したような顔を浮かべるだけである。それは英国が19世紀から国策の基本原則として行っている、勢力均衡を脅かす事を示唆していたからであった。

勢力均衡とは列強間の軍事力に一定の等質性(パリティー)を与えることにより、突出した脅威が生み出されるのを抑制し、人工的な均衡によって英国に不利益な地域不安や紛争の誘因を低下させる事を目的とした戦略環境の構築にある。つまりチェンバレンは情報入手可能なロシア帝国と違って、あらゆる手段を用いても情報不明瞭な日本側を勢力均衡を揺るがす脅威として見るべきだと発言したのに等しい。

バルフォア第一大蔵卿には馬鹿げているとはいえ、否定する事は出来なかった。
ため息をついた後にバルフォア第一大蔵卿はチェンバレンに向かって言う。

「由々しき事態だな。
 日本帝国の軍事費では大型艦の建造は2.3隻が精々だった筈だ。
 だが現実は違った。

 我々が確認した帝国軍と国防軍の双方を合わせた主力艦は
 長門級8隻、葛城級10隻にも上るだけでなく、それらが全てと言う保障すらない。
 しかも困ったことに兵器の質は我々の水準を上回るという厄介な事実もある。

「しかし、案ずるな。
 確かに日本軍事力とそれを支える帝国重工の技術は脅威だ。

 だが日本が未だ海外から資源の輸入を継続している点から、
 帝国重工独自だけでは日本国内の必要分を補えないと証明しているに等しい。
 彼らが我々の都合の悪い存在になった時には、その大動脈を止めてしまえば終わりだよ。

 とにかくだ、ボーア戦争すら終わっていない現状では直接対決は避けるべきだ。
 資源締め付けという方法もあるだろうが、当面は戦うべきではないだろうな。

 しかしボーア戦争の為に戦えないという、この状況は我々にとっては悪くない」

「興味深い発言だが、それは一体何故かね?」

バルフォア第一大蔵卿が興味深そうに尋ねると、
チェンバレンは人の悪い笑みを浮かべて説明を始める。

南アフリカで行われている戦争を理由にアジアにて中立を貫きつつ、欧米諸国に良い顔をしつつ自国に有利な戦略環境を構築していく時間が得られるのだ。またアジアでの戦争が継続し、イギリス帝国が直接介入しなければならない事態になったら目も当てられない危険性もあった。勝利が得られても現有艦隊戦力の多くを失う勝利などに価値は無い。チェンバレンはそれらの説明を終えてから補足するように言う。ボーア戦争を継続しており、兵員数の問題から他戦線で戦えないという事は、国内外を問わず戦略を理解せぬ者達に対して絶好の否定材料になると……。

この説明を受けたバルフォア第一大蔵卿が納得した表情で頷く。

方向性を伝え終えたチェンバレンは次に稼いだ時間を生かす案を言う。

「まず我々が行うべきは、極東にて燃え上がった火を一定に保ち消さない事だ。
 日本が予想より強いなら、それに応じて我々に役立てれば良い。

 私は停戦斡旋後に三国間条約と日本との関係悪化を促進させ、
 その状況を我が国とロシア帝国の間で行われている争奪地域である、
 アフガニスタンと清国にて生かそうと思う。

 そして得た時間で帝国重工の技術に追いついていく」

チェンバレンの案は二虎競食の計に近いと言えるだろう。

バルフォア第一大蔵卿は興味深そうに頷いた。かつて政務秘書官として露土戦争などの領土問題に関わっていたバルフォア第一大蔵卿はチェンバレンのいわんとすることをすぐさま理解する。 つまりイギリスはアジア戦略で優位に立つべく、イギリスが和平仲介を行う際に日本側が戦争で得ている占領地の領土権を認めることで、ロシア帝国とドイツ帝国の敵意を日本に向けさせる心算なのだ。

アフガニスタンはインドをロシアから守るために必要であり、清国が支配する中国大陸は更なる利益獲得の為に必要で、ドイツ帝国は工業力でイギリスを圧迫しつつあり、無視することが出来ない国家だった。戦争終結後に両国が定期的に日本帝国との紛争で疲弊して貰えればイギリス帝国にとって好都合と言えよう。

またチェンバレンの言葉は誇大妄想ではない。イギリス帝国はインド支配を行う上で宗教や人種間での対立を煽り、必要最低限の兵力で円滑な支配権を得ていた実績がある。この手の謀略に関しては超一流と言っても過言ではないだろう。

バルフォア第一大蔵卿は満足そうに頷く。

「ふむ……悪くは無い。
 後は日本が必要以上に清国に手を出さないならば言う事は無しだな」

「その通りだ。
 策を講じてでも日本による中国大陸進出を最小限に留めなければならない。  

 何しろ大陸の市場はロシア戦時国債にて大きな損失を蒙った
 列強各国を宥める為にも不可欠だからな。

 それらが無いとしても、あの大陸は世界に残された最後の巨大植民地。
 一国が占有しようとすれば世界から嫌われてしまうだろうよ」

チェンバレンは和平斡旋の前交渉として日本に占領地の領土権を認める代償として、中国大陸に対する進出を最小限に留めさせる条約を結ばせる心算だった。もちろん完全に禁止するのではなく、秘密交渉の一つとして英国系の商会を介せば中国大陸に於いて通商が行えるように取り計らう内容も含まれている。

それらの事を説明していくとバルフォア第一大蔵卿は人の悪そうな笑みを浮かべて言う。

「ふっふっふっ、なるほど、なるほど…
 卿の本当の狙いは日本に恩を着せるような事ではなく、
 巨大消費地である中国大陸との通商路を掌握する事で日本通商網を
 我々のスターリング圏に連結させ利益を得ていくのだな?」

「そうだ。
 後は清国の通商網を掌握し、
 年月を掛けて清国をインドのように仕向けていく」

このようにイギリス帝国にとって支配とは土地を直接抑えるばかりではない。

取引通貨をコントロールすることで利益を得る経済支配も含まれているのだ。それの大きな例としてインド支配が上げられる。イギリス帝国は常にインドに対して輸出超過の状態を創出し、それをポンド決算にて行わせることで金保有量の差からインドの標準的な通貨であるルピー銀貨は下落させていった。またポンド決済の為、双方の利益がイングランド銀行へと送られ、資産がイギリスによって管理されていくのだ。

チェンバレンは日本に対してはその程度で抑えるつもりだったが、既に租借地を得ている清国に対しては一切容赦しない。完全なインド方式を行うべく列強各国と歩調を合わせるつもりだった。

そしてインド方式とは如何なるものか?
そこには隙や容赦と言った優しげな言葉は無かった。

金融政策による通貨コントロールに加えてインド国内で集めた税金にてインドで生産された原材料を買い取り、それを加工した商品をインドの人民に売りつけていく。つまり、奪った原料で作った製品を、より高く奪った相手に売りつけていったのだ。この経済的な搾取の余波により1854年から1901年の間にインド国内にて起こった飢餓により2800万人以上の死者を出していた。史実と同じくイギリス帝国にとって支配下に置いた植民地人の死者は数にしか過ぎないのだ。もしくは自国の経済を温める薪として見ているのだろう。そのように考えていなければ阿片戦争のような異様とも言える戦争を議会の半数以上が認めるわけが無い。

そして、スターリング圏とはイギリスの銀貨が時間とともに硬さを増す、時効硬化性が銀合金中最も顕著であるスターリングシルバーから作られている事からきている。

バルフォア第一大蔵卿ほそく笑む。
一呼吸した後にチェンバレンが言葉を続ける。

「ともあれ、我々の主導の下でアジアでの戦争を終わらせることだ。
 戦後戦略だけでなく日本は昨年の8月に350万両相当の埋蔵金を発掘している。
 これは無視できない金の量だ。

 資源入手は帝国重工が頑張っているようだが一企業のみで国家は養えぬし、
 また支える事など不可能だ。
 いずれは資源輸入の必要性から、それらも在外正貨にしなければならないだろう」

「うむ。
 今は無理でも平時ともなれば金の輸送も可能になる。
 ロンドンの金が増えるのは楽しみなことだ」

この時代のイギリス帝国は世界金融の中心として動いており、日本が海外貿易を行うならば在外正貨として金をロンドンの銀行に持っていくのは当然の事であった。 つまりこの時代の金本位制とはロンドン市場を経由して兌換銀行券と世界通貨であるポンド金貨と交換可能な状態を指す。だからこそ、ロンドンには各国の国家が運用する銀行があった。

日本帝国が清国から得た日清戦争の賠償金も史実と同じくロンドンの銀行に入金されており、否応なしにその影響下に置かれている。

しかし日本帝国はその影響下から逃れるべく一計を案じていた。ロシアとの戦争が始まると、欧米の商会や工作商会を介して資源輸入を続けつつも、日本帝国は戦争中を理由に在外正貨の補充を行っていない。イギリスにある日本の在外正貨は減る一方であった。

またチェンバレンの予想に反して日本帝国が大々的に輸入していた各種資源は日本国内に供給されている資源の一部に過ぎない。史実の日本では工作機械や戦略物資の多くを海外から輸入しなければならなかったが、この世界では違う。それらのことごとくが帝国重工から調達可能だった。しかも350万両相当の埋蔵金も帝国重工がグレシャムの法則を応用した策にて世界から集めた金銀である。このような経済システムと工作商会がある限り、イギリスを始めとした列強の介入を受けやすい在外正貨を必要以上に増やすメリットは無かった。

これらの事から高野や最高意思決定機関は海外資本による日本の経済支配を避けるべく、350万両相当の埋蔵金を国内正貨としてのみ運用していくのだ。

また帝国重工の在外正貨も工作商会を通じて取引による支払いなどを装って、必要以上の在外正貨がロンドンに溜まらない様に調整が行われている。このようにイギリス帝国が心血を注いで構築していた金融システムは表面上はイギリス本土の発展に貢献していたが、英国人の知らないところで高野の計略により日本圏の発展にも寄与していたのだ。もちろんイギリスの金融システムである以上、その運営費はイギリスの負担である。

このように帝国重工は17世紀から長きに渡って続いてきたイギリス帝国による金融支配を覆しかねない力に粛々と成長していたのだ。もっとも帝国重工はその力を可能な限り隠しており、高野を始めとした極一部の日本人を除いて誰一人として知らなかった。

日本帝国や帝国重工がイギリスにとって危険極まりない勢力に育ちつつあったとは露程も知らず、やがて手に入るだろうアジア利権を思い浮かべて機嫌が良くなったバルフォア第一大蔵卿は現実主義者にしては珍しく妄想の類を言う。

「……中国大陸がインド洋か大西洋にあればもう少し楽だったのだがな」

「だがバルフォアよ、考えてみよ。
 あの大陸が欧州から遠く離れているからこそ、
 優勢な海軍力と海運力を有する我らが大きな発言力を持つ事が出来るのだ」

チェンバレンは冷静に反応した。

だが彼らが思う様な日本の中国大陸進出は杞憂に過ぎない。

そして前提からして違っている。

日本帝国と帝国重工は地球上に残された最後の大植民地として欧米各国からの脚光を浴びている中国大陸に対して進出する気は全くなかった。

帝国重工は直接大陸に進出しなくても中国大陸に眠る希少資源に関しては工作商会を通じて入手が可能であり、また帝国重工には産業用ロボットを初めとしたファクトリーオートメーションがあるので、列強が欲している安価でかつ多量の中国人労働者も、識字率が低く使いようが無い。それに例え商品を輸出するにしても工作商会を通せばよいのだ。

このように日本帝国が進めている大陸不干渉の方針をまだ知る由も無いバルフォア第一大蔵卿とチェンバレンは中国大陸において自国の優位になるような計略に関する密談を重ねていった。
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【あとがき】
三国間条約戦争が終結すれば、容赦や手加減の無い全盛期のイギリス帝国が牽引する、列強各国によるパイ(清国)搾取戦が始まる事に……史実と違う点はロシア戦時国債による損失補てんに必死な列強と、徹底的とも言える日本帝国の大陸不介入ですね。



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(2010年09月23日)
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