■ EXIT
淫蕩の白騎士団 第08話 【陥落:前編】


(なんで…なんで、何もしないの!)

休日に入ってパオラの困惑は増していた。

今までならば必ず、ボーゼンか彼の子飼いの兵士達が必ずパオラ連れ出して辱めていた。
そう、平日ならば夕方から、休日ならば朝食後には…犯されるのがレイプされてから3週間以上もの間、続いた日課であった。

しかし、ミネルバ王女の痴態を見せられ、囚人たちの精液を強制的に飲まされた、あの日を境にパオラは一度たりとも犯されてはいない。

すでに2日目の朝が経過するも、音沙汰すらないのだ。

犯されない事に安堵していたのもつかの間、徐々に体中に湧き上がってくる、体を巡るような熱い火照りと疼きがパオラを静かに追い詰め始めていた。 夢に見る内容は男達に犯され、悦びの声を上げる自分であり、目覚めてからそれを否定しようにも、挙句の果てには夢の光景を考えるだけで甘く痺れるような錯覚すら感じたのだ。

身震いし、必死に否定しようとするも、体の火照りと疼きは相変わらず治まる気配が無い。

昨日は何とか耐えたもの、先ほど朝食を食べてから、昨日に増して強くなって行くのが感じられ、パオラは手の甲を抓るなどの対処をやるも、全く効果が無かった。

「なんで…なんなの…薬で感じさせられていた時と似たような感覚……
 でも、あの媚薬を飲まされた記憶は無いし…何でなの!?」

パオラが困惑するのも当然だった。
行為の前にボーゼンによって飲まされていた媚薬は飲めば必ず気がつく程の独特な味がしていたのだ。白濁色でドロリとした粘液質の触感と若干だが獣臭いような精液に近いような、だが別物の匂いと味がした…

性行為の前に欠かさず飲まされていた媚薬の味を思い出すと、パオラはそれをキッカケに頭の中を夢の内容を思い出していく。そして、気が付いた時にはパオラは、椅子に座ったまま、スカートをめくり上げて、股間を露にした状態で陰核(クリトリス)を弄っていた。

「やんっ…ダメっ…止めっ…あああっ!!」

自慰を中断しようにも、自分の意思とは関係なく指が動く。

(と…止められない…あ……う、嘘っ……疼きが軽くなった!?
 ……な、なら…すっ、少しだけなら…)

パオラは自慰を行うことによって、火照りと疼きを若干でも抑えられる事に気が付くと、痺れるような疼きを抑える為にと自分を納得させて自慰を再開する。

真面目なパオラは真面目に自慰を行うための大義名分と免罪符を得たのだ。

自慰がエスカレートしていく。

「あっ、あん、あっ…ぅあ……ふぁ……ぃい…」

喘ぎ声が整った唇の隙間から漏れる。

しかし、これが曲者だった。

疼きは若干弱まるものも、僅かでも手の動きを休めれば、体中に先ほどに増して大きな疼きが走っていく。 底なし沼のような状態に、パオラは陥ってしまった。体の火照りと疼きを抑えるための自慰を少しでも休めると、より体の火照りと疼きを高めていくのだ。

一旦、自慰を中断して邪魔な衣服をそのまま椅子の上に脱ぎ捨てた。

 ドサっ

勢い良くベッドの上に倒れこむと、パオラは自慰を再開する。

あの真面目なパオラが休日の朝から、自らお尻を突き出してクリトリスを弄りつつ、空いた方の手で胸を強く揉む姿を想像できたであろうか?

マケドニア白騎士団の誰しもが予想だにしないに違いない。

パオラはベッドの上で仰向けとなって、恥かしい体勢で一心不乱に自慰を行う。
恥かしい体勢を気にする余裕すらなく、昨日までのパオラでは自主的にやるはずも無かった行為を、今では自らの決断で熱心に行っている。

「はぁ…はぁ…なんで……くぅ…指…じゃ……
 抑えられない、鎮まらないっ、抑えられない、鎮まらないっ!
 なんでっ…くぅ…こんな…にぃ…切ないのぉ…なんでぇえ!!」

既に考えを隠す余裕すらない。

「はぁ…はっ…はぁ…くぅ…足りなっ…い」

パオラは知らなかった。

パオラが処女喪失時を除く毎日の性行為の前に飲まされていた媚薬の内訳は、ワインが4割、天馬の精液が5割であり、無色無臭の媚薬の割合は1割に過ぎなかった。また、他種族の精液とはいえ、人の精液に似た味がするのは当然であった。そして、天馬の精液はパオラの愛馬から毎朝採取しているものだ。

わざわざ人の精液を使用しないのは、ボーゼン曰く「天馬騎士としてのパオラ殿を尊重したまで」であったが、 本音は違う。インテリ層に属するボーゼンは無駄な事はしない。すべての行為は目的と連動している。そう、天馬の精液をわざと使用するのは後に行う獣姦をスムーズに行うための準備に過ぎない。

ボーゼンが目指すのは、衆人環視の中で騎手と愛馬の関係を超えた交わりだった…
彼の筋書きは順調に目標に向って進んでいると言えるであろう。

そして、先日にボーゼンによってボールギャグの隙間からパオラの喉へと流し込まれた、ミネルバ王女の飲み残したグラスに注がれていたのは唯の精液では無い。囚人の精液には、いつもパオラが飲む量の倍以上の媚薬が混入されていたのだ。

また、囚人の精液を流し込まれた日を境に、食事や飲料水にも媚薬が含まれるようになり、精液とワインによって薄まっていない分、効果は高くなっていた。

媚薬の効果が切れる前に、次の媚薬がパオラの体内で働きだすのだ…薬が切れる事が無いので、これでは火照りと疼きが収まるわけが無かった。


このような媚薬攻めの背景がある中、なまじ性感が開発されてしまったぶん、苦しみは大きい。
媚薬という自覚が無いだけに、対応策なども立てようが無かった。

パオラは愛液でぬるぬるになっている性器を優しく弄ろうが、強く抓ろうが、体の火照りは一向に治まらず、 むしろ強くなる一方だった。 火照りの原因が媚薬からという自覚の無いパオラは抑え切れない欲望に負けて、ただただ、効果のない自慰を行うしかなく、既に体面を取り繕う余裕すらない。

媚薬によって余裕の無くなったパオラを責めるのは酷であろう。
性器からの感覚は、種を残す行為に繋がることから、本能に直結しており耐え難い。 あの芯の強いミネルバ王女も時を同じくしてパオラと同じような症状に陥っていたのだから…

「なんで…指じゃ…だめ…イケないっ………そ、そうだわ!!」

パオラはチェストの上にあるティーセットに目を向けた。紅茶を飲む際に砂糖を溶かす、スプーンで自らの女性器を弄ろうと思い立った。ベッドから降り立って乱暴にスプーンを掴むと、その場で躊躇うことなくパオラはスプーンを性器へと入れる。

愛液で塗れた媚肉をスプーンが勢い良く掻き分けて行った。

「はぅ……ぅん…ん…あ……ダメ…こ、これでもぉ…足りないっ…の!?」

スプーンではパオラが満足する長さも太さも足りない。
そして作り物では肉の熱は感じられないのだ。

少女の身でありながら、女の悦びに目覚めさせられた苦悩とも言えよう。

その事を学ばされたパオラであったが、スプーンを動かす手は止まってはいない。僅かであっても刺激が無ければ切なくて苦しいのだ。必死に手を動かしつつ、目に涙を浮かべながら、パオラは満たされない性欲に打ちのめされていった。




しばらくの間、パオラは満たされない自慰を続けていた。 自慰に熱中する余り、パオラは室内に人が入ってきた事に気が付かない。

「おやおや、パオラ殿は朝から熱心ですな?」

「ボ…ボーゼ…ン?」

パオラの惚けた表情に若干の安堵と嫌悪が混じった。

流石に惚けていても、パオラは自らの処女を強姦同然に奪っただけでなく、家族と王女を人質に数々の陵辱を受けてきた事は忘れていない。約束を違えてミネルバ王女を汚していたこともある。自然とクリトリスとスプーンを弄る手の動きも鈍くなる。

自らの意思では自慰を中断する事が出来ないほどに性に飢えきっていたパオラは、このような場面であっても自慰の手を休めなかった。

「な…にしに、来たの?
 約束を…破って……ミネルバ様に手を掛けた卑劣漢がっ!!」

気丈にもパオラは惚けた表情を少し引き締めて睨み返した。
ぬるぬるに塗れたパオラの股間に刺さっているスプーンから愛液が床に垂れていく様は滑稽であったが、今のパオラには気がつく余裕は無い。

「ミネルバ様を汚す?
 ほう…大きく勘違いなさいましたな」

「なんですっ…て」

パオラは何をふざけた事を言っているような目で睨みつける。

「ミネルバ様は処女ですぞ。
 それにアナル性交と精飲に関してはワシが捕らえる以前からの日課だったとしたら?」

「嘘っ!?」

まったくもって嘘だが、ボーゼンは嘘を武器にする事に長けている。
そして、嘘を事実に見せるような見せ方にも精通していた。

「嘘ではない。第一、この短期間であのような淫乱に為る訳が無い。
 それに、貴方も良く知っているはず。
 媚薬を盛られてもアソコまでの痴態は無理だということを…」

「で、でも…何時、何処でやっていたの…無理に決まってるわ!?」

パオラの問いにボーゼンの罠が仕掛けられていく。

「パオラ殿、貴方はまる1日もの間ミネルバ王女とご一緒なのですか?
側近とはいえ、無理でしょうな。第一、寝所が違う。

そう…ミネルバ王女は皆が寝静まったとき、有事の際の隠し通路を使って牢獄まで出向いて囚人と交わっていた…そう言えば納得しますかな?」

「う…嘘よっ!」

「では、先日に囚人たちの精液を美味そうに飲んでいたミネルバ様のお姿をどの様に説明すればよいのかな? 貴方にはミネルバ様が嫌々に飲んでいたように見えましたかな?」

「……」

媚薬によって思考能力が低下したパオラでは、ボーゼンの言葉を理論的に否定することは出来なかった。それに先日のあの痴態は媚薬によって焦らされたものではない事は、頻繁に媚薬攻めにあっているパオラには良くわかっている。

パオラの経験上から媚薬の効果はもっと浅ましく男を求めてしまうのを知っており、 ミネルバ王女の求めは、何処かしら遠慮がちであり、媚薬による痴態とは違っていたのだ。

それゆえに、ミネルバ王女が淫乱に振舞っている訳を知らないパオラからすれば、ボーゼンの言葉が真実のようにしか聞こえない。

ボーゼンはパオラの困惑を感じ取り、押し切るために畳み掛ける。

「我々は、同盟国の王家の者であるミネルバ様を罰する事など出来るわけが無いし、同じようにマケドニア第一王女の処女を奪う事など不可能なのだ。それに…汚すつもりだったならば、お前のように既に処女を頂いておるわ… 判るかな? つまり、昨日に行ったミネルバ様の行為は、恥かしい日課を兼ねた、お前の罪を軽減する取引だったのだ」

ボーゼンの言葉は矛盾だらけであったが事実でもあった。
パオラはミネルバ王女の奉仕プレイに始まるアナル性交と精飲しか見ておらず、ボーゼンの言葉を否定することも出来ない。

また、パオラにとっては格好の自己弁論を与えられたことになる。すなわち、ミネルバ王女が正直に快楽を感じているのに、自分が抵抗しても無意味だという、免罪符になっていた。

憧れのミネルバ王女と同じように感じても良い、この考えは今のパオラにとって都合が良い。
陵辱の果てにようやく手に入れた免罪符は、パオラにとって救いとなっていた。

「…しかし、ご安心なされよ。ミネルバ様の献身によって、お前の罪は軽減が為されている。それによってパオラ殿に課せられていた特別任務も、しばらくは通常待機へと移行しているのだ。まぁ…よほどの事が無い限り、1週間は特別任務に戻ることは無いだろう」

「えっ!?」

ボーゼンの言葉に驚いたパオラは体の火照りと疼きを一瞬だが忘れることが出来た。 その位に予想外な言葉の余りに聞き直す。

「わ、私を…お、犯しに来たんじゃないの!?」

「犯すなんてとんでもない!
 特別任務でもない状態で、同意も無しに女性を抱くなんて男の風上にも置けませぬ」

パオラの困惑は焦りの気持ちに取って代わる。

(犯さないの!? なんでよっ、いつもは、いつもはっ…直ぐに犯そうとしてきたのにぃ
 こんな時だけ紳士的に振舞うなんてっ…なんでよ!?)

ボーゼンはパオラの内心を見透かしていたが、あえて判らない様な素振りをした。

「ふむ…殊勝にもミネルバ様の負担を軽くするために、あえて特別任務に就きたいのか?」

「そっ、そうよ…ミネルバ様だけに、ふ、負担させるわけには行かないわ!」

ボーゼンの言葉にパオラは水を得た魚のように答えも、返ってきた言葉はパオラの満足からは程遠かった。

「ご安心召されよ。十分に罪の償いは終えており、1週間ほどはミネルバ様も日課以外の交わりは行う必要は無いのだ」

「えっ……」

無限に思える1週間。
現状からして、パオラは1週間どころか1時間すら耐えられそうも無い。

今までの調教経験からパオラの状況が我慢の限界に達している事を良く知っているボーゼンはわざとらしく話題を変える。

「ふむ……裸にも関わらず汗で全身が濡れきっているとは……風邪ですかな?」

「くっ…あ…貴方には、こ…これがっ…か、風邪に見えるの!?」

指摘されてようやく、裸で自慰をしていた事を自覚するパオラであったが、隠そうともせずに開き直ったように 股間に沈めていた、愛液に濡れたスプーンを抜き取ってボーゼンに見せ付けるように手に持って突き出す。ねっとりとした愛液がスプーンからパオラの繊細な手へと伝わっていく。

羞恥と悔しさを感じても、火照り、疼きが容赦なく湧き上がっており、もはや我慢出来なくなっていた。

「失礼しました。真面目な貴方が自慰を行うとは思えず、思わず風邪かと勘違いをしていました。
 では…私は邪魔にならないように退散するとしますか…」

「なっ!?」

性交に進展しない状況にパオラは焦る。
初めての経験で、どの様に対処すれば良いかが判らず、焦りと疼きから呼吸するのも苦しい。

(なんで…今日に限って……なんでよぉ)

自らを強姦した相手に懇願しなければならない現実に情けなく思いつつも、パオラは強姦相手である目の前の超え太った中年男性に縋るしか道は残されていなかった。

「だが、貴方の股間は哀れなぐらいに濡れていらっしゃる……」

「っ!」

「しかし、同意も無しに女性に無礼を働くのは失礼に値します…
 パオラ殿は、このわたくしめに、火照る体を鎮める手伝をして欲しいのですか?」

パオラはコクンと頷いた。

ボーゼンのわざとらしい反応であったが、事態の進展にパオラの表情が歓喜に染まる。 ボーゼンがパオラの直ぐ傍で屈むと、パオラの股間に手伸ばして優しく刺激し始めた。

 ビクッ

しかし、あくまでもソフトな攻めに留めて、けっして満足させない刺激しか与えない。 それであっても、パオラにとっては待ちに待った時の始まりに思えた。

そんな中、ボーゼンは厳かに宣言する。

「貴方が望むならば、男として…
 いえ、司祭として迷える子羊に慈悲を与えるのも吝かではありません。
 しかし、何も無ければ私はこれで失礼しますぞ…さて、貴方の望みは?」

ボーゼンは退出をちらつかせて、パオラの逃げを封じ込める。こう言われてしまっては、ボーゼンに犯して貰うには、パオラは素直に懇願するしか道は残されていないのだ。媚薬で惚けているとはいえ、パオラもボーゼンの言葉を理解しており、目に涙を浮かべて、不本意ながらも鎮めてもらうために懇願を始めた。

「…わ、私を…だ、抱いてください…」

パオラはかすれた声で言う。

「もっとはっきりと言って下さらないと判りませんなぁ」

「私を、だ、抱いてくださいっ!」

パオラは改めて精一杯に懇願する。

「ふむ…なるほど…
 そっと、抱きしめるだけで宜しいのですね?」

判りきっていてもボーゼンは、パオラを追い詰めるためにあえて誤訳してみせた。

パオラには、もはや恥も外面も無く、決壊した堤防のように、強姦によって処女を奪い取った男に対して、懇願の言葉を投げかける。そこには普段のパオラの面影は無く、牝としての姿しか無かった。パオラの行動はボーゼンの筋書き通りの反応である。

「違うっ…お、お願いしますっ、犯してください、貴方のモノを入れてぇ 早くっ!」

気が狂いそうになる程の体の火照りと疼きにパオラの心は既に屈服しており、ボーゼンの誘導に易々と乗ってしまった。

「焦っては何を欲しているのか判りませんぞ?
 さぁ、誰の何を誰の何処に入れて欲しいのですか…」

「パオラの、お…オマンコにぃっ…ボーゼン様のペニスを入れて下さいぃ!!」

好々爺の表情を浮かべつつ、ボーゼンはパオラに更に問いかけた。判っていても焦らすのが調教の王道である。焦らせば焦らすほど、与えられた時の喜びが増すからだ。

「はて? どのような状態のマンコに入れれば良いのかな?」

「っ!……じ、自慰で濡れた、パオラのマンコに入れてっ ここの穴ですぅ! 私のっ、淫らな穴にボーゼン様のお慈悲をお願いしますっ! 入れて下さいっ!」

限界に達しているパオラには、もはや恥も外面も無い。

惚けと恋がれるような感情を入り交えた表情を浮かべつつ、愛液に濡れきった股間をボーゼンに見せ付けるように股を開いて、更に指で入り口を拡張して中まで見せ付ける。もはや藁をも縋る気持でパオラはボーゼンに犯して頂くために懇願していた。

その出来具合に満足したボーゼンは「良かろう」と頷いてから、パオラに口付けを行う。

(あっ…ああああ…やっと、犯されるのね!)

パオラの待ちに待った瞬間が到来する。

ボーゼンは舌をパオラの口内を蹂躙せんとズンズンと侵入させていく。パオラも迎え撃つように舌を駆使してボーゼンの舌に蛇のような感じで絡めて行く。

二人は、しばらくは恋人同志のように口淫性交を熱心に続ける。

その間もボーゼンの手は遊んではいない。パオラの性感を高めるために、指を出し入れしたり媚肉を刺激していく。数々の女性を攻めてきたボーゼンの指技は、パオラの経験の浅い自慰では及ばないほどの快楽をもたらしていく。

クチュ…ニュ…チュ……ヌチュ…チュバ…チュ……ジュル…

「ぁぁ…んー…んんんっ…ふぁ…あぁ…」

唾液が絡む音、口内に空気を取り入れる音、唾液を飲み干す音が、唇の隙間から漏れる喘ぎ声と共に、パオラの室内に響いていく。その、情欲を駆り立てる音を二人は心地よく聞いていた。

しかし、心地よく浸るパオラを尻目に、ボーゼンは口淫性交を唐突に辞めてパオラから離れる。

何時もならボーゼンは、もうしばらくキスを続けてから、媚薬を飲ませる行程に入るのだ。 ずっと続けられてきた段取りと違う、ボーゼンの行動にパオラは焦る。

「なんで…なんで止めるの!? ねぇ…答えてっ!」

「続きが欲しいですか?」

「欲しい、だから、だからっ…お願いします!」

パオラはボーゼンの気が変わって、犯されないかもしれないと危惧した。 そう思うと、パオラの女の部分が心に反して強く疼く。ここまで来れば、激しく犯されなければ治まることはない。もちろん、ボーゼンはそういう風になるように、あえて2日間も放置していたのだから…

「では、今日は媚薬ではなく…これを飲んでもらいましょう」

ボーゼンはそういうと、上着の裏地ポケットに入れてあった高さ10cm位の白濁職の液体が詰まった小瓶を取り出して、チェストの上に置かれていたティーカップにドロリとした液体を注ぐ。部屋に来るまで井戸水にて冷やされており、生暖かそうな見た目と違って、ひんやりとしている。

そして新たなるスプーンを取り出して、カップに備え付けると、 ボーゼンは白濁液が注がれたそのカップをパオラに差し出した。

「っ…こ、これって…」

「はい、飲みやすいように井戸水にて冷やした精液でございます。
 行為に入る前にまずこれをスプーンにて召し上がりください」

ボーゼンは令嬢に対して応える執事のような口ぶりで応じる。

ティーカップにギリギリまで注がれた所々が黄ばんでいる白濁粘液が注がれたティーカップをパオラは唾液を飲み込んで見下す。肉棒挿入という人質を取られているパオラはボーゼンには逆らえないのだが、囚人の精液を飲まされた、あの夜の出来事を思い出して、人生二度目になる容器に入れられた精飲に躊躇してしまった。

「無理強いはしません」

そういうと、ボーゼンは踵を返して室内から退室しようとする。

「待って! 飲みます、飲みますから! 全部飲みますっ、お願いしますっ、行かないでぇ!」

「パオラ殿…犯して欲しければ判っていますな?」

「飲むからぁ…だから、だからぁ…」

ボーゼンは半分だけ姿勢を戻してパオラに視線を向けると、 パオラの表情は涙で濡れており、荒々しく呼吸を繰り返していた。満足のいく経緯に内心では微笑むも、ボーゼンは冷酷さを装って宣言する。この瞬間に調教は新たなる段階へと移行したのだ。

「お忘れなきように…時間は有限ですぞ?」

ボーゼンの最後通告にパオラはティーカップに満たされている粘液液に半分沈んだスプーンを手に取って決心した。
-------------------------------------------------------------------------
【あとがき】
パオラの調教が次の段階へと移行しますw

【次回予告】
銀のオードブルトレイに満たされた精液を啜る美幼女と美少女w
二人の肉奴隷の行方は!?

【質問】
偵察中のシーダ様がボーゼン子飼いの部隊に囚われるのは有りだと思いますか?

心より、御意見や御感想をお待ちしています。
(執筆日2009年05月10日)
次の話
前の話