■ EXIT
ワイルド・ワイド・ウェスト 13

 ベンドンシティで、ようやくルイーデたちに連絡をつけたエカテリナたちだったが、 頼みのレーザー通信施設は、わずか3分で故障し、ほとんど何も伝えられなかった。

しかも、比較的他の地区より情報が多いため、エカテリナの保護にかけられた、 凄まじい賞金の話が一部に伝わっていて、一瞬のスキに、エカテリナはさらわれてしまう。

何しろ、犯罪者の巣窟とも言うべきW・W・W。
この手の素早さは、プロである。

しかもこの町、砂嵐や竜巻の用心に、地下室が多く作られているため、 ウェモンですらも気づかず、見失ってしまった。

間の悪い事に、エカテリナがさらわれた直後、 2台の馬車がベンドンシティから別々の方向に走り出していて、 ますますエカテリナの行方が分からなくなる。

ウェモンは、ジジャたちを近くの砂エルフの部族に寄らせ、 一人、馬車の後を追った。

だが、エカテリナは・・・。

チュプ、チュッ、チュッ、チュルル、クチュ、クチュルッ、

薄暗がりの中で、細やかで美しい金髪が、激しく揺れる。
濡れた音を立てて、淡いピンクの唇が、 淫らに、卑猥に、広がり、うごめく。

「んんっ、んふんっ、はふっ、はああぁぁ、んん〜〜っ」

キスし、咥え、しごき上げ、繊細な動きで、 男の欲求を急速に高めていく。

大きな蒼い目は、うつろな欲情だけに染まり、 細い舌が、縦横に走り、なぞり、すすり上げ、 強くからみつく蛇のような動きが、男をうめかせ、のけぞらせる。

口内の味を、匂いを、 口腔で感じる全ての感触を、脳髄に染み込ませんばかりに。

身体に走る快感に、理性を麻痺させ、性欲だけに捕らわれて、 無我夢中で悦びを愛撫に表していた。

ジュブッ、ジュブッ、ズッ、ズブッ、ズジュッ、ジュッ、ジュブッ、

高く掲げた尻に、無骨な手がいやらしく動き、 広く割られた陰唇が、白く柔らかなふくらみが、 赤黒く脈打つペニスを、まるで別の口のように咥えこみ、 絡みつき、巻き込まれ、締め付けていく。

『はああんっ、おっきいっ、中にっ、こすれるううぅぅ、』

突き入れればゾリゾリとこすれ、 引き抜けば、切なくなるほどからみつき、 動くたびに、放出してしまいそうになるほど絡みついてくる。

「ううっ、このメス奴隷、スゲエ具合がいいぜ」
「この口も、最高だっ、ぜっ!、だ、だめ、だっ!!」

嬉しげな微笑すら浮かべ、深く口に含むと、 激しく脈打つ強烈な匂いと味が、身体全体を痺れさせる。

ドビュグッ、ドビュグッ、ドビュグッ、

真っ白いハレーションが口腔いっぱいに広がる。

ゴク、ゴク、ゴク
喉を鳴らして飲み込み、味わい、すすり出す。

チュルッ、チュッ、チュルルッ、チュウウウッ、
最後の一滴まですすられ、天にも昇る気持ちで、射精しつくす。

「おれもだっ、出してやるっ、メス奴隷っ!!」
「んん−−−−−−−−っ!!」

ガクガクガク、
痙攣するように叩きつけ、めり込ませ、突き入れ、 子宮めがけて、うめいた。
ドビュウウウウウウッ、

粘膜に刻まれる、脈動、痙攣、衝撃、 激しいほとばしりに、柳眉がヒクヒクと動く。

ドビュウウッ、ドビュウウッ、ドビュウウッ、

濃い強烈な泡立ち、中に叩きつける脈動、 喘ぎ、下腹を震わせながら、暗がりに青白く光る肢体が、くねり乱れる。

「早く代われ」
「いいところなんだ、もすこしっ、まてっ」

右ヒザをひじに抱え、むき出しの秘所めがけて、 何度も突き入れ、中出ししていく。
あふれた精液が、左腿をドロドロ伝い落ち、いやらしく光っている。


見知らぬ男が交代すると、エカテリナをあお向けさせ、 喘ぐ美しい裸身を眺めながら、コポコポとあふれる陰唇を広げ、中に突き刺した。
「はひ・・・っ!」

悦びに染まりきった顔で、 見知らぬ男たちを受け入れて、のけぞる。

それが、誰かなどどうでも良かった。
最初にさらった男たちが、精根尽き果て、 新たな男たちが
グジュリッ、グギュリッ、グリュッ、

「はあっ、ああっ、んううっ、んっ、んんふうんっ!」
また抱いてくれる。


うれしい、うれしい、感じられる、快感が全身を嘗め回す。
うっとりと極上の笑みを浮かべ、 貪られる喜びに、身を震わせる。

エカテリナをさらった男たちは、彼女の肉体に夢中になり、 性も根も尽き果てて、眠った所を、別の泥棒どもが侵入した。

エカテリナはそいつらにさらわれ、 まったく別の地下室に連れ込まれていた。
(このグループはエカテリナの賞金の話は知らない)

何しろ、リヴァール中から逃げ込んだ重犯罪者ばかりのW・W・W。
まして多少なりと利便性のある街は、犯罪者の巣窟と言っていい。

まさに油断もスキも無い。
「それにしても、」


組み敷いたエカテリナを、腰をしゃくりあげ、 激しく突き上げながら、歯を食いしばる。

「なんて、具合のいいメスエルフなんだっ!」

打ちつけるたびに、快感が網のように絡みつき、 長いペニス全体が、快感の蜜壷に吸い込まれそうだ。

「んはああんっ、いい、いいっ、気持ちいいですうぅ・・・」


エカテリナは、性衝動が暴走してしまい、 もはや自分で自分を止めるすべを知らなかった。

胎の中は、充満するザーメンでタプタプいっている。
それを掻き回し、突き入れると、嬉しげに声を上げ、 愛しげにしがみつき、細い腰をすりつけてくる。

「どうだメスエルフ、気持ちいいか?!」

「ふぁあい、わたし・・ああんっ、すてきですう・・・ ああんっ、あんっ、そこおっ、気持ちいいですぅ・・・もっとお・・・」


理性の殻が弾け、意識すら朦朧となり、 ただただSEXに酔い痴れて、何も見えなくなっていた。
胎内に、喉に、腸内にあふれるザーメンは、極上の酒にも等しい快楽。 彼女の肉体は、その生命力をすすっていた。

「何でも、してくださあい・・・何でも・・・させてくださあい・・・ きもちいいですう・・・あああんっ」

無我夢中でしがみついてくる身体、 吸い付くような肌のすばらしさ、軽く瑞々しい肉体、 何より、SEXさえしていれば、逃げ出そうとするそぶりすらしない。

まさに最高の肉奴隷だった。

うめき声と共に、男の分身が激しく震え、脈打った。 嬉しげに、のけぞる女の腹の中へ、思いっきり解き放つ。
「はひいいいいっ!!」

のたうつペニスが、吐き出すザーメンの脈動が、 身体を熔かし、はじけさせた。



この街には、特に地下室が多いのだが、 中には地下室同士がつながっている家もいくつもある。

そういう迷路は、犯罪者たちの安息の場にもなる。

犯罪者だらけとはいえ、どんな悪党でも安心して酒が飲める、 気を休める場所が無ければ、耐えられるものではない。

当然『私闘禁止』の鉄則がある場所が、必ずある。

その酒場は、巨大な地下室が、別の地下室とつながり、 表からは見えない形で作られていた。

元は洞窟の一角だったらしく、地下室を掘っていて、 たまたまそこにぶつかったのだ。
いびつで広い部屋に、何箇所か風の通る場所もあり、 もうもうとしたタバコや、麻薬の煙も、すぐに散っていく。

だが、今夜は特に込み合っていた。

ギラギラした目が、薄暗がりの中を油断なく見回し、 かすかな敵意にも敏感に血走る。

だが、いつもと違い、悪党たちのギラつきも少なければ、 その血もすぐに別の方へ走る。

小さな舞台の上で、繰り広げられる淫猥な光景に、 ズボンの前が膨らみきっているからだ。


「んっ、んっ、んは、んちゅ、んんっ、」

夢中でペニスを咥え、頬を染めながらしゃぶりついているのは、 W・W・Wでは極めて珍しい、白い肌のエルフだった。
それもそうとうに愛らしく美しい若いエルフ娘。
ハーフなのかもしれないが、そんなことはどうでもいい。

今日、この酒場に売り飛ばされてきたその娘は、 どんな高級娼婦も及ばぬテクニックと悦びの笑顔で、 男たちの性欲を、思う存分受け止めていた。

しゃぶられている男は目を向き、のたうっている。
淡いピンクの唇が、卑猥に広がり、飲み込むと、ほとんど絶叫しそうになる。


我慢が出来なくなった男は、追加料金を払うと、 エルフは喘ぎながら椅子に上がり、身体を肘掛にもたせかけ、 重心をうまく取りながら片足を高く上げた。

またこのポーズが美しく、いやらしい。
前の男には、尻を突き出し、 その前は男のひざに座り、 様々なポーズで、男たちの欲望を煽り立てる。

細い首につながれた鎖が、チャラリと鳴った。

エカテリナは、淫らな喜びに微笑を浮かべ、 かかげた脚をつかまれ、貫かれた。

「んんんっ!」

肉欲の槍が、深く、一気に貫く。
がまんにがまんを重ねた、血管の浮いたペニス。
それが、激しく細い身体を貫く。

ジャラッ、ジャラッ、

ギシッギシッ、ギシッ

のしかかる男に、白い腕が絡む。

絡み合う腰が、深く、浅く、激しい交わりをくりかえし、 一気に高みに上り詰めていく。

突き刺さる快楽に、白い肌は淡く染まり、 迎えられる快感に、陰茎が破裂しそうにふくらみ、 カリ首のそりが、内襞を陵辱しまくる。

「んはっ、あっ、はっ、あっ、はっ、あっ、はっ」

声が、淫らに響き、見る見る男たちも興奮が高まる。

ジャラッ

激しく鎖が鳴り、のけぞる白い背筋が、肘掛に絡みつく。

「はあぁぁぁぁ・・・・・っ!!」


ドビュグッドビュグッドビュグッ、ドビュッ、ドビュッ、ドビュッ、

外まで聞こえそうな濁音が、エカテリナの胎内を駆け巡り、 激しい射精感が、子宮口を汚し、犯し、なだれこんだ。

あえぎ、からみあう若い肉体。

瑞々しい肌と、底知れぬ温かい柔らかさ。
その中にいつまでも包まっていたい。
凄惨な悪党が、引き剥がされる瞬間、子供のような哀しい目をする。

すぐにギラついた目の中に、かすかに、すねたような光がある。

それほどに、このエルフの甘美は凄まじかった。

首の鎖は、逃げさせないためではない。
誰かが持ち逃げさせないための用心だった。




 目をさますと、上等な毛布と毛皮がていねいにかけてあった。
 
「・・・・・?」

暗い小ぶりな部屋で、小さな明かりが一つ。
エルフは夜目が効くので、エカテリナはそれで十分見て取れる。

身体は全裸で、ていねいにぬぐってあったが、 毛穴の一つ一つから精液の匂いが立ち昇りそうだった。

頭が混乱していて、なぜ一人なのか、ここはどこなのか、 今ひとつ理解できない。

ジャラリ

首につながれた首輪から、細いが丈夫そうな鎖が長くつながり、 壁の止め具に錠前でつながれていた。

「はひ・・・っ!」

身体を起こそうとして、あそこがうずいた。
そのままの姿勢で暗い天井に向ってのけぞる。
のけぞった美しい背筋のライン、 後ろになびく金の髪、閉じたまぶたがピクピクと動いた。

ズキリッ、

また、あそこが全体がうずいた。
肌がガクッと震え、あそこがチュッと潮を吹いた。

「はっ、はっ、はっ・・・」

呼吸が荒くなり、興奮に意識が混濁してくる。
昨日の光景が、頭にフラッシュバックしてくる。


気持ちいい光景、快感に悶え狂った光景、 椅子の上で脚を開き、 床に這って前後から貫かれ、 男のヒザに後ろ向きに座り、前の男から両足を抱えられ、・・・
繰り返すSEXのおびただしい光景。

ああ・・・だめ・・・欲しい・・・だめ・・・欲しい・・・。

目が潤み、理性がぼうっとかすんでいく。

バチッ

火花がはじけた。
鎖が弾け飛んだ。


わきあがる激しい本能的欲求が、 魔力の奔流となって、彼女の周りに渦巻き、無造作に鎖を断ち切った。

これは、封じてあるエネルギーとは別の、 彼女自身の魔力そのもの。

エカテリナの内には、莫大なエネルギーが厳重に封印されている。

過去の不幸な魔道事故の暴走から、その胎内に孕まされた悪夢のような力を、 彼女は無理矢理に押さえ込んだ。

その代償が、記憶の欠落であり、 ラングレー王国から遠く離れたリヴァールへの墜落(フォールダウン)だった。

だが、いかに魔道の天才的才能があるとはいえ、 まだ12歳のイリナの封印は不完全で、 彼女が死ねば封印は吹っ飛び、 戦術核以上の大惨事を引き起こす。


それを救ったのが、 かつて海で出会った巨大な魔物、その中に保管されていた、 エルフの聖母ミューンのパーソナルデータのコピー体。
彼女はエルフの歴史上最大クラスの魔道師であり、 その魔道知識は人間に許されざるほどの、凄まじい高みにまで及んでいた。


エカテリナが意識下から胎内へ結界を作って、 半ば無理矢理に押さえ込んでいたエネルギーを、 深層心理最下層へ『回廊』を作り出し、 ディラックの海と呼ばれる虚数空間に広げる事で、 肉体内に残っていたエネルギーの封印域を、 全て意識下の空間に、厳重に封印しなおし、 メルト・ダウンの危険は無くなった。


本来なら、封印からわずかに漏れ出るエネルギーの余剰で、 エカテリナは、自動的に高レベルの生命活性能力や、高レベルの新陳代謝、 異常なほどの活力と回復力をあらわすのだが、 エルフの生命力を極端に削り落とすW・W・Wの影響は、それすら枯渇させ、 彼女にしては珍しく、昼間にうたたねをすることもしばしば起こっていた。 これは衰弱の兆候だった。

こうなると、常態化した高レベルの生命活性能力があだになり、 エネルギーの枯渇が、生命力を一気に削り落とす。

エカテリナの代謝機能は、必死に環境に適合しようとしているが、 あまりに生命力の減少が急過ぎた。
魔力の源も生命力あらばこそ。
いかに天与の強力な魔力の持ち主とはいえ、 代謝機能を上げて疲労を補う事はできても、生命力自体を補う事はできない。

封印からはこれ以上のエネルギーが望めない以上、 外部から、大量のエネルギーを補充するしかない。

『ギブ アンド テイク』(快楽によって、生命を得る)


その理由も、恐怖も、記憶から欠落しているが、 それ以外考えられなかった。

壁の向こうに、おびただしい人の気配がした。

鎖が切れたことに気づかないまま、エカテリナはふらりと立ち上がる。
再び酒場が盛る時間になっていた。


この街の通信室でさらわれたエカテリナは、 賞金目当てにさらったグループから、別の盗賊たちに盗まれ、 地下の大きな酒場に売り飛ばされていた。

昨夜、荒々しい欲望とエロスの狂宴を繰り返した彼女は、 たっぷりと儲けさせてくれた酒場の主に深く感謝された。


この酒場は、地下にあるために、比較的環境がおだやかなので、 何度かエルフを仕入れてみたこともある。
だが、ここまで儲けさせてくれるエルフはいなかった。


大事な金の卵を産む母鳥を、絶対に壊さないよう、 主は惜しげもなく大金を使い、栄養剤を投与し、ぐっすりと休ませた。
2日おきに店に出せば、当分の間儲け続けてくれるだろうと、
スケジュールまで組んで、これからの儲けを楽しみにしていた。
次の話
<前の話