ボスと客と
「はあ・・・」
エカテリナは、書斎で本を読んでいたが、頭に入りそうにない。
あまりに静かすぎて、寝室の動きが何となく伝わってくる。
「むむ〜っ、もうっ、このドスケベ!」
激しくねぶるようなキスに、頬を染めながら、ルイーデは罵声を浴びせた。
「何言ってやがる、一週間もご無沙汰だったんだぞ。 」
愛嬌のある顔が、にやりと笑い、再び強引にキスをした。
でかい顎に傷があり、鼻もでかい。
かなりたくましい男で、スタイルも白と黒の細いストライプスーツとド派手だ。
たくましい腕を胸に差込み、強引にもみたてる。
量感のあるお椀型の乳房が、フルフルと震え、赤い乳首が見る見る勃起する。
「ほんとにもう・・・スケベなんだから」
優しく媚を含んだ目を向け、ベルトをはずしていく。
男の名はマツグラン・バイヨネット。
組織のボスであり、ルイーデは愛人といったところだ。
もっとも、朝っぱらから大きな花束を持ってきたり、ルイーデからぽんぽんたんかを切られてる所を見ると、ぞっこん惚れているのはマツグランの方らしい。
おうようにエカテリナの挨拶を受けると、ルイーデをひっさらうように寝室へ消えた。
ズボンを破らんばかりに突っ立ったペニスが、隆々と天を向いていた。
「これだけは立派よねえ。」
「これだけ、は余計だ。文句あるか。」
「無いわよ。」
赤い唇がいやらしく包み込んだ。
チュブ、ジュッ、チュルルッ、ジュブッ、たっぷりと唾液を絡め、卑猥な口先が、すすりあげるようにペニスをなでる。亀頭を舌先でもてあそび、指で陰茎から陰嚢をなでまわす。
エカテリナに教え込んだとはいえ、さすがに年季の差は歴然としていた。
マツグランほどの男でも、必死に歯を食いしばらねば、5秒と持つまい。
立ち上る妖しい色香が、成熟した女の顔をますます艶やかに見せる。
血管をなぞり上げ、亀頭のカリ首を丹念に愛撫する。
見る見る充血しつくしていく。
爽快なエクスタシーが、ペニスを突きぬける。
ドクッ、ドクッ、ドクッ、
深く飲み込み、
口にたたきつける味を受け止める。
「ん・・・んぐ・・・んんっ・・」
気持ちよげな喘ぎがこぼれる。
一滴たりともこぼすまいと、舌で包みこみ、白い喉を鳴らし、どろどろに蕩けそうな顔で、飲み下していく。
愛人というだけには見えない、けなげさすら感じる激しさだった。
「さすがだぜ、気持ちいいよ。」
「うふ、ありがと。」
ルイーデの裸体を軽々と抱き上げると、ベッドへ移し、のしかかる。
「今度は俺がやっちゃるぜ。」
「はあ、はあ、はあ、・・・」
静かな書斎で、エカテリナは激しく喘いでいた。
何部屋も離れているはずなのに、部屋の中の様子が、異様な迫力で感じられる。
獣じみた男の肉体が、ルイーデのあえぎと隠微な香りが、乳首をあまがみされ、指が乳房を痛いほどもみ、濡れた秘所に指が、ぬるぬると押し入ってくる。
ルイーデの、切ないほどの快感までも伝わってくる。
煽られた性欲が、昨日見た夢を、切れ切れに思い出させる。
手が、下腹をなで、次第に濡れた下着の中に這いこんでいく。
昨日、大勢の男性にフェラチオの訓練をしたせいだろうか。
夢におびただしい男性が出てきて、彼女を押さえつけ、ひん剥き、蹂躙した。
それに対して、今日の訓練は控えめであった事が、知らぬ間にルイーデの精神操作を
受けて、快楽に対する深い渇望と、快楽が精神安定として必要不可欠な要素として、
埋め込まれたエカテリナの精神を予想以上に追い詰めていた。
「あふ、ああっ、あそこが・・あそこが・・・」
固くて太いものが、反り返った陰茎が、熱くて張った亀頭が、太い肉茎が、あそこを犯し、広げ、突き上げた。
熱いものが、中を、底を、突き上げる。
いっぱいになる、身体が、満たされる、身体も、心も、さみしいのが消える、心細いのを押しやる、欲しい・・・あそこが、身体が・・・
「ひっ、ひんっ、ひんっ!、」
ジュブッ、ジュブッ、ズブッ、
涙すら流し、突き上げる飢えにのたうつ。
指では満たされない、アナルがヒクヒクと震えた、そこも、昨日の夢でも、今日の調教でも、される寸前までいった。
どっちでも、いいから、だれか・・・。
マツグランのたくましい身体にのしかかり、組んだヒザの上で、激しく身体をゆする。
「くうっ、くっ!、あっ!、ああんっ!、すごいっ!、すごいっ!」
豊満な乳房が、ダイナミックに揺れる。
下から突き上げられ、あそこがキュウキュウ鳴るように締まる。
みだらな顔が何度もマツグランの口に重なり、柔らかな肉体を、たくましい胸板にこすりつけ、豊満な腰を、飢えた様にぶつけていく。
汗に光る胸を、つぶれんばかりに押しつけ、肌を無我夢中でこすりつけていく。
短いストロークで、先端をぶつけながら、激しく絡み付いてくる粘膜に、必死で耐えていく。普通の男なら1分と持たない名器だ。
まるで、貝に挟まれるようにしごかれ、快感がぴりぴりと動き回る。
豊かな尻をつかみ、腰にひねりを加え、ルイーデを責め返す。
「はうっ!、あんっ!、ああっ!、狂っちゃうっ!、あいっ!、いいっ!」
「はあ・・はあ・・」
足首まで伝い落ちるほど、愛液があふれでる。
ルイーデたち二人の激しい愛欲が、絡まりあう様子までが、どこかにもうひとつ目があるかのように、感じられる。
『欲しい・・・だれか・・・たすけ・・・て・・・』
人の気配のする方向へ、外へのドアへ、本能に揺らされるままによろよろと屋敷を出た。もし、このまま街に出ていたら、エカテリナがどうなったか分からない。
彼女の前に、強烈な紅色の大型リムジンが止まった。
『キング・ヘッド』と呼ばれる、リヴァールにしか産出しない特殊な金属のドアは、
紙のようにするすると巻き上がる。外からは戦車並みの強度があるというのに。
「おまえさん、ルイーデのところの人かね?」
国家元首ほか、数えるほどしか所有者のいない車から、でっぷりとした2重顎の、目の小さな男が声をかけた。
ゆったりした豪奢な服を着て、美食に輝いているような肌の色艶だ。
ゆっくりと顔を上げたエカテリナを見て、それこそ小さな目はいっぱいに広げられる。
潤んだまなざし、不思議な輝きを持った目、上品で高貴さすら感じる顔立ちに、淫欲に染まり喘ぐ淫らな色香。
おもわず、少女を車に引き込んでしまったのは、男の罪とばかりは言えまい。
「あ、ああ、あの、私、私・・・」
熱い肌に、立ち上る淫靡な香り、しなやかな身体は、欲情への激しい飢えにひくひくと痙攣すら始めていた。
男は、元々ルイーデの娼婦館の常連だった。
ガッハ・バルボアといい、大きな鉱山を持つ地方貴族だ。
『鉱山王』とあだ名され、美食と好色で有名な男。
「よしよし、なんも言わんでよろしい。」
背中を優しくなでさすられ、エカテリナは少し気持ちが落ち着く。
しかし、欲求自体は激しく沸きあがってきた。
『この方に、お願いしたい・・』
「わ、私はエカテリナと申します、ルイーデさんの所に昨日きました・・」
息が荒く、身体中がひどく熱い。
「そうか、わしはガッハ・バルボアというもんじゃ。」
太った指先が、器用に、しかし容赦なくエカテリナを剥いていく。
「すみません・・・身体が・・身体が・・・熱くて・・・・」
据え膳食わぬは男の恥、ましてやルイーデの所の女性なら、『教育』でこうなっても不思議は無い。
馬鹿でかい後部座席は、流れるように形状を変え、エカテリナを優しく受け止める形になった。
窓に見えるのは、表面に焼き付けられた発光素子による超薄膜ディスプレイであり、変形と同時にカーテンを下ろしたような画像を描き出す。
もちろん、運転席とも完全に遮断している。
ベッドルームの真ん中に、潤んだ目でそっと横たわる少女。
青い大きな目が潤み、光る。
白い肌がいまやはじけんばかりの欲情に染まり、服を乱そうとする手と、乱すまいと恥らう手が、身体の前で争いあう。ほっそりとした美しい脚が、間に湧き上がる欲望に身もだえ、こすりあい、おびただしくこぼした滴りを、その表面に幾筋もひいていた。
見る者の獣を、無理やり起こしてしまうような危険な妖しさだった。
「ほおおおお、これはこれは・・・」
真珠のような肌に、まだ女になったばかりの初々しい色香が、激しくたちのぼってくる。
濡れ切った白いレースの下で、まだ恥毛すら生えていない丘が、あえぎ、動いていた。
恥じらいと欲情が激しく争い合い、怪しい香りが身体中から立ち上っていた。
「よしよし、怯えんでも良いぞ。今から落ち着かせてやろう。」
肉厚の腕の中に、汗ばむ裸身を抱きしめ、優しくキスをしながら身体をなでさする。
「すみません・・・あ、ありがとうございます。」
すがりつくような瞳で、感謝を述べる少女に、ガッハはしびれるようなうれしさを感じた。こんなにも初々しい女性は何年ぶりだろうか。
大金持ちが必ずしも幸福なわけではない。
ガッハは気まぐれにルイーデをたずねてみようとした幸運に感謝した。
まだ小さめだがきれいな乳房に舌を這わせ、とろとろに濡れた秘所に指をすべらせる。
思わずその奥まで、アナルのすぼまりまで、手が行ってしまう。
ビクッ
「お、おおっと、すまんすまん、いやだったか。」
ガッハはアナルが大好きという趣味があり、ついそちらまで手を伸ばしてしまうのが悪い癖だ。
「いえ、よろしかったら、お願いします・・・」
消え入るような声で、恥じらいに耐えて言う少女に、ガッハは目を輝かせ、男の部分が猛烈にいきり立つ。
愛らしい薄茶のすぼまりを、指先で探りまわしながら口を開く。
「ほおおお、キミはそんな趣味があるのかね?」
「いえ・・昨日・・、夢に見てしまって・・・ひっ!」
もはやよだれすら垂らしながら、ガッハはかわいらしい尻をなぶり始めた。
エカテリナも悲鳴はあげるものの、逃げようともせず、むしろ自分から尻をもじもじと差し出していく。
朝露のように滴る愛液、その上にヒクヒクとあえぐアナルのすぼまり、かわいらしい尻が吸い付くようなさわり心地を進呈する。
その上、今朝からどうにもおかしくなっていて、何度もお尻を触ってしまい、何度も洗浄器で洗っていたため、アナル処女とは思えぬほど念の入った洗浄で、ひどくきれいだった。
「ひあっ!、あああっ!、あひいいいっ!」
舌先が、触れ、なで、探っていく。ほじり、嬲り、嘗め回す。
プシュウッ
愛液が猛烈にふきだす。
脚ががくがくし、座席に顔をうずめ、恥じらいで全身が染まる。
だが、それが気持ちいい。
輝くような尻を高く掲げ、もてあそばれる快感の波にわななき、いくすじもの輝きが、白い腿を伝い続ける。
「はあんっ!、あんっ!、ああああっ!、きっ、きもちっ!、いいですううっ!」
異様な感触が、アナルを広げ、探り、嘗め回す。
全身がピンク色の波に飲まれ、快楽に溺れていく。
足先がぴりぴりと突っ張る。
熱いものが当たる、押し込まれる。
巨体がのしかかり、異様に怒張したものが、めり込んだ。
「あひいいいいいいっ!」
想像していたよりも、はるかに、グロテスクで、圧倒的な。
『犯され・・・ちゃうううぅぅぅっ!』
ミチッ、ミチッ、ミチッ、
激しい感触が、強引に押しこまれ、エカテリナの肉が、悲鳴を上げて広がる。
「はあああぁぁぁぁぁ・・・」
本能的に、深いため息をつき、力を抜いていく。
ズブウッ
一気に押しとおる感触
「ひぐうううっ!、ひあっ、あっ、あああああっ!」
金の髪を打ち振り、涙すら流しながら、2度目の処女喪失を受けとめた。
だが、それは苦痛ばかりではなかった。
甘いあえぎを、ガッハは聞き逃さなかった。
ギシッ、ギシッ、ギシッ、
ベッドのきしみはますます激しくなる。
ほどよく女のあぶらが乗った脚が、たくましい左腕に抱えられ、真横からねじ込まれるペニスが、花芯を激しく律動する。
「あひっ!、ひっ!、ああぁ、そこっ、そこおおっ!、あひいっ!」
しなやかな身体が、激しく乱れる。いまや一匹のメスと化したルイーデは、熟れきった身体をくねらせ、乱れ狂う。
量感のある乳房が、激しくたわみ、跳ね上がり、跳ね戻る。
白い肌は、好色な輝きに彩られ、吹きだす汗に輝き、男の激しい欲求を飢えたように受け入れ、感じ続けていた。
「ひいっ!、ああっ!、いいっ!、そこっ、そこおおっ!」
愛欲に蕩け、呆け切ったような美貌は、冷酷さに彩られたルイーデとはとても思えない。あふれた愛液が、とろりと男根をくるみ、ふっくらとした肉厚の陰唇が、やわらかくしゃぶるように咥え込む。
魅せられ、飢え猛るオスは、底を突き上げ、肉ひだを千切れんばかりにこね回す。
何度も射精した体液が、あふれ、白くはじける。
しがみつく手、絡み合う腰、目が何度も快感と悦びを交し合い、肌が蕩けあい、絶頂が重なる。
「いく、ぞおっ、ルウイイイデエエエッ」
「きてっ、きてっ、いくっ、いくのっ、いっちゃあうううううっ!」
噴火のような激しい咆哮、深く絡み合った肉体が、絶頂とエクスタシーを交し合った。
ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、
脈動が、鼓動が、快楽の波になっていく。ルイーデは身体の底までその波が届くように、何度も、何度も、身体をのけぞらせ、受け入れていった。
汗ばんだ肉体が、抱き合い、キスをし、つながりあう今を確かめ合っていく。
「ひあっ、あっ、ああああっ!」
幼さの残る裸身が、悲鳴を上げて上下する。
前の座席との間はミラーになっていて、M字型に広げられた全てが、鏡に映る。
エカテリナの蕩けきった顔が、折れそうにのけぞった首が、軽々と持ち上げられ、下ろされる身体が、黒々としたペニスが、小さな身体を串刺しにするかのように、深々と貫く。
括約筋の異様な刺激、強烈な締め付けと蕩け切った胎内、髪が跳ね上がり、脚が宙を掻いた。
恥じらいと快感、
「あひっ、かんじるっ、かんじますうっ」
未知への欲望と喜悦、
「こんなにっ、お尻で、こんなにっ!」
異様な敏感さで、締め付け、絡みつく内部に、今にも爆発寸前のペニスが、さらに激しく突き上げ、身体を浮き上がらせる。
「もうっ、だめ、じゃああああああっ!」
「ひぐうううううううっ!!」
火花がほとばしり、電撃が吹き上がる。
雷に打たれたような痙攣が、エカテリナの白い裸身を揺さぶる。
ドクッ、ドクッ、ドクッ、ドクッ、・・・
とろとろの、熱い、男性の、きもちいい、体液・・・・。
「熱い・・・、お腹が・・・熱くて・・・、とっても・・・とっても・・・」
耳にまで快感が流し込まれるような声、ペニスはどろどろに蕩け、身体は満足と絞りきった達成感で、今にも気持ちよく眠りそうだ。
何度も、甘い、キスが繰り返された。
扉が破れんばかりに開かれ、ガウン一枚のあられもない姿で、ルイーデが飛び出してきた。
「エカテリナ、エカテリナアアアッ!」
「おっ、おい、ちょっとまてよっルイーデ!」
ズボンをようやくはきながら、マツグランまで走り出る。
エカテリナがいないことに気づいたルイーデは、見たことも無いほど取り乱していたが、それに反応するように目の前の大型リムジンのドアが静かに開いた。
完全防音の大型リムジンにも関わらず、ガッハにルイーデの声が聞こえた訳は、エカテリナとの余韻を楽しんでいたガッハは、汗まみれエカテリナを気遣って、エアコンではなくエルフが好む自然の空気を取り入れるため、ドアの窓を少しだけ空けていたからである。
「ルイーデ、こっちじゃよ。」
エカテリナとの余韻を楽しんでいたガッハは、ルイーデの声に気がつき、車のドアを静かに開けた。
「が、ガッハ様?!」
車の中には、きょとんとした顔でエカテリナが裸のまま座っていた。
ルイーデの家の中
「まったくもう、あんた一人で外に出るなんて、自殺行為よ!」
本気で心配したルイーデはがみがみ叱っていた。
「ごめんなさあい。」
エカテリナはすっかり涙目だ。
ガッハは大笑いしながら、まあまあととりなす。
この様子を見てるだけで、愛くるしさがつのってくる。
「おかげで、わしはいい思いをしたわい。それに、お嬢さんも落ち着いたようだし。」
「ほんとに、何とお礼を申し上げたらいいか。」
ルイーデは深々と頭を下げる。
「いやいや、礼を言うのはわしの方じゃ。ちょうど退屈していたところだったしの。
ところで、エカテリナが店に出るのは、いつからかな?」
ガッハはためらいもせずに、高級娼婦(人間)の5倍のサービス料に相当する金を渡し、デビューの日には、花を贈ってやることを約束した。
デビューに花を贈るのは、ひいきの客になるという証だ。
もちろん、半端な代物ではなく、膨大なチップがついて来るのが普通だ。
「エカテリナのお尻、それも初めてをいただいたんじゃ、このくらい当然じゃよ。」
『い、いただいた、だあ?』
マツグランが耳を疑ったのも無理は無い。
あの鉱山王のガッハが、どう間違っても4級市民のエルフに言う言葉ではなかった。
マツグランは呆然とし、ルイーデは満足そうにうなずいた。
こうして、エカテリナはいきなり鉱山王のひいきを受けることになってしまった。
リヴァール王国のエルフの娼婦では、ありえないスタートである。
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