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アリシアの受難・その3


×の字に組み合わされた丸太に、
吊下げられるように、全裸の若い女性が低く、くくりつけられていた。

交差するしなやかな黒いロープ。

細い両肩を拘束し、まっ白い乳房をくびり出す。
さらにへそを囲むような八角を描き、腿の付け根を広げるように食い込み、
左右の腿と、それぞれの細い足首は結び合わせられていた。

縄目は見事に、亀の甲羅のような模様を描きだし、
女体を美麗にかつ卑猥に飾り付けて、食い込んでいた。

白い両手は背中にくくられ、
細く折れそうな足首は、長く白い腿に縛り合わされ、
宙に吊るされた身体は、ほとんど身動きが取れない。

俗にいう亀甲縛りという、淫猥な縛り方は、
見事に女性の自由を奪いつつ、白い肌に食い込む模様を、縄目を、
恐ろしく猥らに見せつけていた。

くびり出されたかわいい乳房が、身動きするたびにプルプルと震え、
腿の付け根が広げられ、食い込んだ黒いロープで、
あそこがぷっくりと押し出されている。

「んん…ああんっ」

身体の各所に食い込む縄が、
刺激となって、彼女の興奮をあおり、
どうする事も出来ないもどかしさが、
むしろ劣情をたかぶらせ、身体がうずいて仕方が無くなっている。

足首、腰、背中、胸、肩、
各所を繋いだ縄が、丸太につながり、
少し反った形で、彼女の体は中に浮かされていた。

もどかしげにくねるたびに、白い肌が赤みを帯び、
雫、滴りが、ポタリ、ポタリ、と糸を引く。

「お、おい、大丈夫なんだろうな?」
ならず者の一団を率いるリーダーゾヌマは、
先日の凄まじい有様を思い出し、頼りないロープの拘束に不安げな顔だ。
だが、同時に夢魔族の強烈な色香に、ズボンの前が痛いほど膨らんでもいた。

「黒犬の血で煮絞めた処女の黒髪、それに夢魔の意識を乱す薬草を、
 1か月漬け込んだロープです。丸太には魔封の結界もきざんでありますから、
 魔王クラスでもない限り、ほどく意思はまず湧かないでしょう。」

強力な神官戦士のガティスは、念のため丸太の結界を確認する。

先日、二人が用事で離れている間に、部下たちが、
人気のない夜の川べりで、ぼんやりしている美少女を見つけた。

あまりの美貌に、即座に獣と化した男たちは、
彼女をさんざんに輪姦したのだが、
この女性がかなり強力な夢魔の血を持っていたらしく、
ショックで夢魔の血が暴走、逆に全員が吸い殺されそうになった。

ガティスが抑え込めたから良かったようなものの、
下手をすると全滅していたかもしれない。

たとえ死ななくても、人気のない山の中で、
身動き取れない状態では、簡単に獣の餌にされてしまう。


だがしかし、抑え込んだとはいえ、この女性の力はただ事ではない。
再び暴れ出したら、今度は抑えきれるかどうか、ガティスも自信が無かった。
女性を捕えた《白光の鎖》は、30分ほどしか効果が無い。

これだけの上玉、売れば大変な値がつくだろうが、
その前に、ある程度暴走状態の血を押さえないと、危険極まりない。

たとえ頑丈なオリに入れたとしても、
夢魔の「魅了」に取り込まれたら、部下が敵になってしまう。
本能に根ざす力なだけに、男性は防ぐのが難しいのだ。

今の丸太にくくりつけた状態でも、しばらくは抑えられるが、
あまり長時間拘束していると、逆に暴れる可能性があった。

「まずは、私らで抑えるしか無いですね。」

部下たちは、全員インポになっていて、二人は腰が抜けている。

「しゃあねえな、よし馬車を出せ。」

ゴトッ、ゴトンゴトン

女性をくくりつけた馬車が、動きだした。

「さて、それじゃお仕事といくか。」

傷だらけの顔をにやつかせ、ゾヌマはズボンを下ろした。
黒光りする立派な逸物が、隆々と天を向いている。

「仕方ありませんね、あまり気は進まないのですが。」

と、仕方なさそうな口調とは裏腹に、
ニヤニヤいそいそとズボンを下ろすガティスも、
太めの体つきに、赤黒くぶっといペニスをいきり立たせていた。

「おほ〜っ、こりゃあもう濡れ濡れじゃねえか。」
あそこをぱくと広げ、声を上げる女性のわななきを嗅ぎ、
美しい濡れて潤んだあそこを、なめるように見まわす。

「んあ…あ、あぅっ、んっ、」

喘ぐ唇が、ピンクに濡れて、滴りをこぼす。
長いまつげが震え、二重の瞼をうるんだ輝きで彩る。

「すごい美貌ですね、この唇、たまりません。」

ガティスが、半剥けのペニスを目の前に出すと、
とろんとした赤紫の目が、大きく開いた。

舌がチュルリと伸び、亀頭の皮をなめさすり、
男の異臭を高い鼻がすうっと吸った。
その匂いが、欲望のうずきを激しくする。


縛られ、後にくくられた華麗な両足、
無毛の柔らかそうな恥丘が、食い込む縄に押し出され、
ぷっくりと膨らんでいる。
合間の先端、ゾヌマの舌が、這い込み、女の匂いの中から、
肉の芽をえぐり出し、こねくった。
とたんにアリシアの脳髄を電気が走る。

「んあっ、ああん、いあっ、あっ、いあんっ」

悲鳴を上げるアリシアの、あそこが震え、熱い体液が噴き出す。
ぴゅっ、ぴゅっと透明な滴がゾヌマの顔を濡らす。

喘ぐ口に、押し当てられた亀頭が飲み込まれ、
口の中の蠢きが、皮を剥き、恥垢をしゃぶりとり、
ペニス全体を夢中で飲み込んでいく。


唇がクリトリスを挟みつけ、舌先でえぐり出し、すすりあげ、
陰唇を指先がなでまわし、雫をあふれさせる。

潤んだ赤紫の目が、快感に涙をこぼし、
口に含んだペニスを、甘く挟み、舌先でまわし、切っ先を割り込み、
喉を飲み込ませ、深く奥まで、咥えこむ。

あそこから突き上げる衝動を、
口の快楽で必死に相殺し、狂いそうな痺れを、
舌先で蠢かせ、しごきとり、甘噛みし、

ギシギシとロープがきしみ、丸太が震えた。

「んっ、ううっ、うっう、う、んん〜〜〜〜っ!」

軽い絶頂が、白い腿を震わせ、
喉が激しく飲み込んだ。

ドブルルルルウウウッ

喉に押し当てられた亀頭が、激しく震動し、沸騰したようなザーメンをぶちまけた。
強烈な臭気が鼻に突き抜け、のけぞったまま、縛られた女体が痙攣する。

ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ、

なめずるように、夢中で喉を鳴らし、あそこをひくつかせ、
エクスタシーに震えながら、飲み干していく。

「うぐっ、うっ…ううっ!」

苦しげにうめくガティス。

全身が脈打つペニスに変わり、それが吸いつくされるような感覚に、
脳髄まで蕩けてしまいそうだ。

ズブンッ

「んぃーーーーーーーーーーっ!」

後から、いきなり、
焼けた鉄杭のような衝撃が、アリシアを突き抜いた。

勃起の圧力が反り返りとなり、彼女の胎内をえぐり取らんばかりにこすりつける。
血管が縄目とコブのように盛り上がり、膣の中をこすりつける。
ガチガチに膨張した亀頭が、凶悪にカリを張り、メリメリとねじ込まれていく。

『お、おっきいいいっ!』

凶暴なそれは、アリシアの小柄な体には入りきれず、
半分近く外に残し、それでも、シャベルを突き刺すように、
繰り返し、腰をしゃくりあげる。

「んうっ、ううっ!、んふうっ!、んうっ!」

内臓を押し上げられるような衝撃に、息が止まりそうになり、
広げられる圧力は、張り裂けんばかりにあそこを広げ、こすりつける。

広がった腿が、突き刺されるたびに震え、
引き抜かれる動きで、カリが胎内を引きずりだそうとする。

ゴリッ、ゴリゴリッ、ズリッ、ズリュリッ、

「んうっ!、んっ、んうふっ!、んふんっ!、んっ!、んううっ!」

体が前後に揺さぶられ、口が激しい出入りに痺れ、
あそこが焼けるように熱い。

ミシッ、ミシッ、と身体が貫かれ、凶暴な男根の形が刻みつけられ、
子宮口がこねくられ、刺激される。

紫を帯びた藍色の髪が、激しい律動に揺れてきらめく。
黒い縄目に絞りだされた、乳房が動きに揺れて跳ねる。

コリッ、コリコリッ、
ジインッ、ジンッ、ジイインッ

『当たってるっ、あたってるううっ!』

舌が震え、喉があえぐ。
子宮口周辺のコリコリした感触、
それは同時に、シャベルでえぐられるような快感と化し、
痺れが走り、意識に白い火花が散る。

力が抜け、快楽が支配し、
より深く、より密着し、男の全てが欲しくてたまらない。

縛られた白肌が、鮮やかな紅を帯び、
立ち上る色香が、体液と汗とザーメンを混じらせ、
恍惚とした笑みを浮かべた少女は、無残に縛られたまま、
さらなるエクスタシーを求め、激しく不自由な体をくねらす。

広がった秘所、縄と男根に挟みつけられ、陰唇がこすれる。
脳髄まで届くような衝撃が、繰り返し突き、えぐり、しゃくりあげ、
あそこが、全身に広がり、体中を犯されているような、快感と絶頂が、
膨らみ、煮えたぎり、アリシアはくぐもった絶叫を繰り返した。

声に震わされ、舌で責められ、口蓋にこすられて吸い出される。

ビュビュルルウッ、ビュッルルルッ、
ガティスのうめきと、腰の駿動が、陰嚢を絞り上げ、激しく射精する。

喉が熔け、口がまみれて、舌が絞り取る。

口に白い泡があふれ、こぼれる。

 『男が、奥に、もっと、』

喜悦が身体をゆがめ、渇望が無意識に肉体を操作した。

 ズボッ

「んうううぅぅぅぅっ!」

白く衝撃波が走った。口をあふれさせ、うめきと共に飲み込んだ。

「うおおおああああっ!」

それは、拷問に等しい感覚。
何かに飲み込まれ、包まれ、亀頭ごと締め付けられ、
膣が肉茎をしごきあげた。

一瞬引いたそれが、少女の体ごと突き上げた。

ドボオオオウウウッ、ドボオオオウウウッ、

轟音が深奥に轟き、腹部が膨れた。
のけぞったまま、両手が血がにじまんばかりに握られ、
縛られた足先が激しくわななき、広がり、そして、跳ねた。

ドボオオッ、ドボオオオッ、ドボオオッ、

濃厚な濁音が、アリシアの奥に轟き、濁液の感覚が、
子宮の内側で繰り返し炸裂した。
胎内が直撃され、あふれ、渦巻き、煮えたぎった。

喘ぐ彼女の口から、絞り尽くされたペニスがこぼれ、 白目をむいて、身体をのけぞらせたまま、膣を絞るように締め上げた。

がくがく、がくがくと、何度も身体が前後し、
広がり、えぐられ、突き上げられる。

逆流する精液が、再度律動を始めた隙間からこぼれ、
悲鳴と、歓喜と、嬌声が、リズムとなって打ちつけた。

「ひあっ、あっ、うっふっ、ふっ、ふあいっ、あいっ、あいいっ!」

丸太がきしむ、ロープが食い込む、
濡れて、雫がこぼれ、白い腿や腹に伝い落ち、
縛られた身体をさらに彩っていく。

呻きと共に、火炎が男根を突きぬけ、
溶岩が背筋から突きぬけんばかりの、快感と絶望を、
女の胎に爆発させた。

ビュボッ、ビュボボッ、ドビュルウウッ

それは、死に至るほどの、気が狂うほどの、
快楽と、絶望と、陶酔。

柔肌の、蕩ける粘膜の、巻きつきすすり尽くす胎内の、
中に何もかもぶちまけ尽くす狂乱。
背筋が、寒く、そして、気持よさでそのまま−−−−−

ボクッ

後頭部の衝撃が、意識を暗黒に引き込む直前、
青ざめた顔で、椅子を下ろすガティスが見えた。




「すいません、本当にすいません。」

律儀に謝るガティスに、ゾヌマは苦笑いしながら、
後頭部をそっと冷たいタオルで押さえる。
バカでっかいこぶが、見事に膨らんでいた。

「いいって言ってるだろ、お前が殴ってくれなきゃ、
 いまごろ三途の川を渡っちまってる。
 本気で、死神が笑いながら鎌を振り上げてたんだぜ。
 だのに、身体が止まらねえんだから、話にならねえ。」

魔術のような口技で絞り尽くされ、失神寸前だったガティスだが、
それでも精神力の高いのが幸いした。
腰を振り続けるゾヌマは、目は落ちくぼみ、顔はどす黒く、
顔じゅうに血管が浮き上がって、本気で死相が出ていた。

いくら叫んでも聞こえないと見るや、
死力を振り絞って、手近な椅子でぶん殴ったのである。

「ほんっ気で甘く見てたぜ。
 あのアマ、簡単に男を吸い殺せるモンスターだ。」

絶倫のはずのゾヌマが、女を見るだけでめまいを起こすありさまである。

「とにかく、質より量しかありませんよ。」
「ああ、分かった。」


馬車を比較的賑やかな、山間部の町に寄せ、
そこにテント掛けをした。

ゾヌマは、スケベそうで、口がよく回りそうな男を見つけると、
ひっ捕まえた。

「なあおめえ、夢魔の絶品の女がいるんだぜ。」

若はげで、鼻の下が長い男は、『夢魔の絶品の女』という言葉に、
もがくのをピタリと止めた。

「ま、マジかよ?」

ゾヌマが黙ってうなづき、目の前に手を縦に広げて突きだす。

「ご、500クラウン(現代で50万円ほど)か?!」

夢魔の最上級になると、不思議ではない値段だ。
だが、ゾヌマは人の悪い笑顔で、にやりとわらう。

「いや、5クラウンでいい。その代わりだ…。」

若はげの男は、破格の値段に疑わしそうな眼をした。
5クラウンでは、娼婦でも最低クラスの値段だ。

だが、テントの中を見せられ、吊下げられた裸の美少女に、
男は全力で走り出した。


1時間後、50人近い男どもが、テントの前にずらりと並んだ。
もちろん、先頭は客を引き連れてきた若はげの男だった。


「さてそれではお客様方、お値段は格安ですが、
 女は超絶品で危険な魔女でございます。
 彼女を退治するには、絶対に一人では挑まぬよう、ご注意ください。」

ゾヌマの芝居がかった声と共に、
テントのカーテンが開けられた。
次の話
前の話