アリシアの受難・その2
異様に巨大な男根が、縄を巻いたような血管を浮き上がらせ、
へそにつかんばかりに勃起していた。
25センチはありそうな、勢い立つ勃起を苦労するように押さえ、
震えている愛らしいピンクのスリットに、押し当てられた。
「いっ、いやっ、いやああっ、やめてえええっ」
白い肌が青ざめ、か細い悲鳴が、人気のない河原に吸い込まれる。
刺青を入れた太い腕が、細く小さな肩を軽く押さえ、
縫い目のある手が、反対の腕を掴み、清楚なふくらみを掴み、
歪んだ顔の巨漢が、長くしなやかな左足をなめまわし、
右足を押さえた小男の、下卑た笑いが、
美しい少女のおびえた顔を眺めまわす。
紫を帯びた藍色の髪が、激しく振り動かされ、
赤紫の瞳が、涙を浮かべていた。
だが、目の前にいるのは、醜悪で異様な6人の男。
たいして力を入れているようにも見えないのに、
少女の細い手足はびくともしない。
捕まえた美しい子ウサギを、押さえつけ、牙をむき出し、
そして、嬲る。
ゾリゾリゾリゾリ
「ひっ、ひいっ、いやあっ、いっ、やあっ、」
凶暴な男根を、ゆっくりとスリットの上をなぞらせ、
入れようか入れまいか、とばかりにこすりつけ、
泣き叫ぶ美しい少女を、その悲鳴を、おびえる細い腰を、わななく粘膜をしゃぶりつくす。
「うへへへ、きれいなピンクじゃねえか。処女か?。」
スキンヘッドに刀傷、盛り上がった筋肉は蛮族もかくやというボリューム、
少女の柔らかな秘所を、ごつごつした指が広げ、
もがく内側へ、暴行同然の侵入を行う。
「いっ、痛っ、やめてえぇ!。」
まだ濡れてもいない場所へ、指が入るだけでも苦痛だ。
紫を帯びた青い髪が、激しく乱れた。
「残念、処女じゃねえか。
まあ、いきなり使いもんにならなくなるよりまし…
いや、全員で使いまわすから、もっと悪りぃか、グヘヘヘ。」
ほかの男たちも、いやらしい笑いを浮かべ、同調する。
必死にもがく動きも、男たちからすれば、可愛らしい誘いにしか見えない。
「ほーらよっ!」
突然、狙い澄ましたように、極太のペニスが突進した。
ズンッ!
「ひぎいいいっ!」
苦しげな悲鳴が、闇に響いた。
ミチッ、ミチッ、ミチッ、
「いやあッ、痛い痛い痛いいいっ!、」
恐ろしく凶暴な男根は、掘り崩すように、
少女の秘所をえぐり、突き刺し、こね広げる。
次第に、次第に、深く、えぐられ、
のけぞり、痙攣する。
「くううっ、こっこりゃあいいぜっ、すげえ密着するぜっ。」
軽い痛みと、こすれる刺激の強烈な甘美、
悲鳴とぞくぞくする泣き顔が、これまた快楽に花を添える。
巨大な杭を打たれた蝶のように、
泣きながら、暴れ、必死に突きのけようとする細い腕、
だが、すでに深々と打ち込まれた男根は、
少女を串刺しにしようと、さらに押し込んでくる。
ミチリッ、ミチッ、
「ひいいいっ!、やああっ、やめてえぇぇぇ…」
のしかかる巨体、巨大な男根に貫かれる苦痛、
喘ぎ、のけぞるたびに、男根が深く押し込まれ、膣底をぐいと押し上げる。
「おおお、濡れてきやがった、この女意外に好きものかぁ?」
女体が必死に防御機構を動かし、ほとばしった愛液が、男根をぬるぬると包む。
それは同時に、快感と悦楽をまみれさせ、男の腰が次第にリズミカルに動き出す。
「ひっ、やっ、やあっ、抜いてっ、抜いてえぇぇぇ。」
ヌチュッ、ヌチュッ、グリュリュッ、グリュッ、ジュッ
現実を見まいと、目を閉じたまま悲鳴を上げる、
それがまた、肉体の感覚を鋭く、生々しく若い肉体にめり込ませる。
膨張する、脈打つ、膨れ上がる、
それが彼女の奥をえぐり、こじ開ける。
激しくこすれたピンクの襞は充血し、
喘ぐ乳首が次第に勃起し、打ちつけられるたびに、
上下に激しく揺れ動き、見る者を興奮させる。
喘ぎ、泣き、叫び、
狂ったようにあがく、その有様がむしろ男たちを興奮させる。
腿が割られ、あそこが晒され、深く根元近く、
ぬめる黒い男根は打ち込まれ、しゃくりあげられ、少女は絶叫する。
ペニスを何段階も繰り返し締め付け、
刺激的なうごめきに、こすれる無数の快楽、
無数の舌と唇が吸いつき、吸い出すように、男の分身を包み込み、
なめ上げ、すすりあげ、甘噛みするかのようなコリコリした刺激、
最上級の名器が、彼女の意思を無視して男を絞りつくす。
「うおっ、うおっ、うおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
亀頭がぶち切れんばかりに、絶頂が噴き上げた。
「っやっ、やああああああああああああああっ!!」
ドドドドドドブウウウウウウウッ
絶叫する肉体に、猛烈な汚濁。
しびれ、焼けつくような爆音が、膣の底を焼き熔かし、
子宮に貫通し、さらに雪崩れ込んだ。
光を失ったような目が、絶望に見開かれる。
守ってきた物が踏みにじられ、最悪の汚辱が彼女を犯す。
のけぞる細い胴が、わななき、脈打ち、激しく喘いだ。
さらに繰り返し、突き入れ、腰が震える。
ドビュウウウッ、
オスの男根、それの咆哮、己の中で繰り広げられる饗宴。
「うっ……うっ……」
赤を帯びた紫の瞳が、美しい涙をこぼし落とす。
手が力なく落ち、男の腰がさらに突き上げ、
締め付けるアリシアの膣を、あふれさせ、逆流させる。
ドビュッ、ドビュッ、
ずるずると、引き抜かれ、
喘ぐたびに、精液の塊が吹き上げる。
「いきなり壊さんでくださいよぉ。」
「何いってやがる、壊れてたって使うだろが。」
「ちげえねえ。」
壊れた人形を抱き上げるように、
アリシアのきれいな尻を持ち上げ、アナルをいじる男、
その口を開かせ、黒々とした凶器を押し込む男、
再び足を掴み、広げさせ、己のペニスを押し当てる男、
その細い手を、こすりつけるようにして扱かせる男、
「…ひっ、ひっ、ううっ、んっ、」
かすかにくぐもった声が、闇に響き始める。
『サイ…サイ…』
必死に、ただ、愛おしい男の名を浮かべ、
狂気と絶望の淵におぼれながら、少女は悪夢の饗宴で、
己の体で残らず貪りつくされる。
だが、それに男の声が交り始める。
「おおっ、こっ、こりゃあ…」
ぎゅうっ、ぎゅうっ、とリズミカルに締め付けるアナル。
「くううっ、すぐ、っで、出ちまいそうだっ。」
かすかな、かすかな必死の抵抗は、
むしろ男をさらに狂喜させ、むしろオスの欲望をたぎらせてしまう。
右足を持ち上げ、膣をえぐりながらうめく。
「あへええっ、なっなんら、きもちええ。」
ぬるぬるとした胎内が、彼女の嫌悪に反応し、
押し出そうと抵抗し、結果ものすごい刺激を、
ペニスの亀頭に、カリ首に、肉茎に、しゃぶり尽くさんばかりに巻きつける。
唇が、広がり、飲みこみ、舌が異様な滑らかさで巻きついていく。
アリシアは必死で押し出そうとして、その異臭のするものを、
激しくこすり、切っ先の割れ目を舌先でえぐるように動いていた。
「うおおっ、いっ、うおっ、すげえっ」
ズブッ、ズブッ、ズブブッ、
ズシャッ、ズジュッ、ズチャッ、ズジュルッ、
クチュッ、クチュルッ、クチュ、クチュッ
しびれと、火花が、アリシアの脳髄を焼き、
嫌悪と絶望が、アナルを焼き尽くす、
ズジュジュジュ
抵抗と呼ぶことすら悲しい動きが、必死に腿をばたつかせ、
それが、むしろ男を締め付け、引き込ませ、
背筋が痙攣しそうな刺激となって、
男根の形がめりめりと胎に、胎内に、もぐりこんでくる。
泣いて、うめいて、のたうって、それがすべて男の欲望を沸騰させる。
『いや、いや、いやあっ、私は、私は、サイだけの…や、やめてえええええええええっ!!』
ドビュドビュドビュドビュウウウウウウッ
ドクウウッ、ドブウウッ、ドクウウッ、
ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、
喉深く、絶息するまで押し込まれ、生臭い白濁があふれた。
息ができず、飲みこみ、また飲みこみ、吐き気で白く細い喉が震えた。
アナルが焼き熔かされ、しびれが背筋を突き抜けて、のけぞった。
ちぎれんばかりの締め付けに、さらに大量に、おびただしい脈動が噴いた。
足が裂け、ヴァギナが征服される。
男の感覚がアリシアの全てを蹂躙し、嫌がり、泣き叫ぶ胎内は、
沸騰する白濁に焼かれ、あふれ、さらに奥へ、
シリンダーを注入するように、のけぞる腹の奥へ突っ込まれ、胎内射精を繰り返される。
涙が、こぼれる、何度もこぼれる。
『熱い、いや、熱い、熱いのが、入ってくる、
私のすべてを、何もかもを、穢して、犯して、入ってくるのおおっ。』
もはや抗う力すら無くなった女体に、
熱い精液が、おびただしい精子の大群が、
子宮になだれを打ち、ドクドクゴブゴブと、入り、暴れ、染み込んでいく。
『いや……もう……い…や…』
開ききった赤紫の瞳が、光も無く涙を流す、
意識が闇に沈んでいく、現実を拒否し、逃避の闇に。
暗い闇、深い奈落、そこへ意識が落ちていく。
正気を失った女を、さらに数度突き上げ、
己の性欲を残らず押し込んで、ようやく引き抜いた。
ドブッ、ドブッ、
ビュッ、ビュッ、ビュッ、
草の上に横たわるアリシア、
無毛の丘はどろどろに濡れ、火照って広がった陰唇から
濃い粘塊が、逆流して飛び出す。
喘ぐようなアナルから、詰め込まれた精液が大量に噴き出す。
内腿の白さ、尻肉の美麗さに、それはあまりに醜く、
そして卑猥さに満ち満ちていた。
それを見て、さらに欲望を募らせ、
人形のような彼女に、のしかかる悪鬼のような男。
抵抗すらしなくなった少女に、少しがっかりしながらも、
欲望ではち切れそうなペニスが、ヴァギナを押し広げ、愛らしい口を押し開いた。
「お、おおっ、人形みてえなのに、あそこは、すげえっ。」
「夢魔って、すげえらしいが、そいつらじゃねえの?」
「口も、あんだ、からみついてくるぜ。」
舌が、妖しく動いていた。
ペニスが貫く膣が、蠢動を繰り返した。
たまらず腰を早く動かす男たち、
次第に、顔を赤くし、必死に耐えながら、快感を求めて腰を振った。
かすかに、かすかに、少女の表情が変わった。
『アツイ…アツイノ…スゴク…キモチイイ』
絶望の無表情が、次第に笑み崩れていく。
『アア…イイ…スゴイ…モット』
メリメリと、彼女の中で何かが起き上がる。
絶望で打ちのめされ、闇に沈んでいく彼女に変わり、
無意識の肉が裂け、血が滴り、何かが黒く大きく、闇の翼を広げた。
光を失ったような赤紫の瞳が、異様な艶を帯び、涙とは違う色合いに濡れ、
青ざめていた肌が、次第に陶酔の桃色に染まっていく。
細い首が起き上がり、投げ出されていた手が、
からみつくように、揺れる大ぶりの陰嚢をくるんだ。
「うぎっ!」
長い細めの足が、脚線美をからめ合い、
男の腰を強く引き付ける。
きゅっと、強烈な締め付けが、ペニスを幾重にも縄をかけたように縛り上げた。
「うおぐっ!」
心臓が爆発しそうだ、
腰が、ペニスが、快感で熔けてしまう!。
からみついた少女に、腰が壊れたオモチャのように弾み、
目がくらみ、意志がほどけて麻痺する。
「いおっおあっ、あっうおおおおっ!」
「いぎいいいいいっ!」
「んふううううっ!!」
のけぞる裸身に、ペニスが深くぶちこまれ、
雄たけびが熱く煮えたぎったマグマとなった。
ドビュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウッ、
ボシュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウッ
恍惚とした笑みを浮かべ、腰をくねらせ、口をすぼめ、
すすりあげ、飲みこみ、白い喉が鳴る。
くねりながら締め上げ、ペニスを絞り尽くし、陰嚢を愛撫で蕩かし、残らず出し尽させる。
『オ・イ・シ・イ…』
腰をぬかし、その場でひっくり返り、二人の男が倒れると、
何事かと眼を剥いた男たちは、そのまま少女の笑みに、引き込まれる。
残りの5人は、復活したのも含めて、
アリシアに群がり、理性を忘れた。
両膝を後ろから抱え、アナルから突き上げ、
乳房を掴みながら、濡れた陰唇を貫き、蠢く膣壁の中へ突入する。
長い舌が、妖しくからみ、口に吸い込まれ、喉まで押し込める。
白いしなやかな指がからみ、扱き出すと異様なまでの快感がしびれる。
『ククククク……』
笑み崩れる、アリシアではありえない、猥らな微笑み、
清楚な美貌が、異様な迫力と猥らさを帯び、ピンクの芳香を放っていた。
淫肉の柔らかさに、深く腰をねじ込み、ひくつく膣の底をこねまくり、
締め付ける括約筋に、しぼられ、温かい粘膜に包み熔かされ、
唇のすぼまりと、亀頭を包み熔かす熱と蠢きに、脳髄が焼ける、
指の妖しい蠢きと、爪がかすかにこすり、痛みと刺激が快感を増幅、
男5人が、一気に絶頂に追い詰められ、
しかも、ペニスが言うことを聞かない、
少女の手に、フェラに、アナルに、ヴァギナに、
陰茎全体が沸騰し、暴発し、メルトダウン!。
「んん〜〜〜〜〜〜っ!!!!」
至福の声を上げ、腰を痙攣させるアリシア、
身体に、胎内に、顔面に、身体じゅうに飛び散る精液の嵐、
喜悦に白い犬歯が光り、肌がさらに艶やかに輝く。
「はあっ、はあっ、ああんっ!」
黒く細い尻尾が伸び、黒いスキン状の翼がめりめりと伸びる。
頬が上気に染まり、猥らに細い長い舌が、頬の白い体液をぺろりと舐めとる。
「うふふふ……もっと…ちょうだい…」
出し尽して失神した男に、またがり、指を前立腺に伸ばし、
無理やりに立たせた。
「んっ、ああんっ、」
沈み込む裸体は、まぶしいほどに美しく、
強烈な性感を放ち、男を火に誘う虫のように引きつける邪淫を放つ。
棒の様に直立したペニスが、膣肉にしごかれ、搾り取られていく。
「んっ、ああんっ、いいっ、いいっ、あうっ、」
アナルから滴る白濁が、ヴァギナから逆流する体液が、
男の腹の上に激しくこぼれおちる。
かわいらしい胸が弾み、笑み、笑い、のけぞり、白い首筋が閃く。
もし、このまま魔の宴が続いたなら、
男たち7人、全員絞り殺されていたかもしれない。
「縛!、白光の鎖、闇の者を縛りあげよ!」
森の中から、神官戦士の呪文が、大地に五方星を描き、
五つの白い光が、アリシアの身体を縛り上げた。
「きゃんっ!」
コロンと転がるアリシア。
ちゅぽんっ、とガチガチのペニスが抜け、白い糸が長く引いた。
「うひ〜、ガディスがいなかったらヤバかったぜえ。」
35,6歳ぐらいの大柄の身なりのいい戦士が、
冷汗をぬぐいながら、森から出てきた。
「ゾヌマまだ油断しないでください。こいつ、平気ですよ。」
頭を戒律通りに剃った、ガティスと呼ばれた神官戦士が、
油断なく手で印を結んでいる。
まだ30前だろうが、神官戦士の腕前の割には、かなり若い。
「やあああん、にゃっ、にゃああっ、もっとおおっ、もっとおおっ、」
じたばた暴れる少女に、ガティスは印を何度も組み直す。
「すげえな、そいつで縛られたら、俺でもショックで動けんぞ。」
リーダーのゾヌマは、ガティスの術を実際に受けてみたこともある。
白光の鎖は、かなり強力な呪縛で、精神にも衝撃を与える。
ガティスの奥の手の一つだけに、彼もかなりショックらしい。
「とりあえず、眠らせます。『光列激』!」
白い光が、アリシアの眉間を打った。
ふっと、目が曇り、そして閉じた。
「やれやれ、かなり強力な夢魔族のようですが、
完全に暴走状態です。
こんなにすごいのは、初めて見ましたよ。」
くたびれきったガティスは、精神力を消耗していて、余力が無かった。
とりあえず、搾り取られた部下たちを、カゼをひかないように、
火の回りに集め、毛布をかけておく。
「だがよお、これだけの夢魔なら、高く売れるんじゃねえか?。」
「その前に、どうやって抑えるか、考えないと大変です。
下手すれば、全員死ぬまで絞られますよ。」
青ざめるゾヌマと、考え込むガティス。
二人は、それをじっと見ている視線には気付かない。
片目に眼帯をつけ、灰色の髪をした、浅黒い肌の端正な顔立ちは、
珍しい男の夢魔族である。
もう一人は、妖艶な細身に、胸だけはきれいなふくらみを作り、
ちょっと表情の読めない美貌の、背の高い女の夢魔族。
暗いぼやけるような模様のマントから、
二人はそっと顔をのぞかせていた。
「ふう、良かったんだか、悪かったんだか。」
「でも、我が女王陛下のご命令よ。」
静寂な森だが、息だけで、声を伝えあう特殊な会話法で、
二人の声は、60センチ離れると、誰にも聞こえない。
リリスの親衛隊でも5本の指に入る二人、
フラナランとマミーアである。
二人が身につけているマントは、
感覚異常を引き起こす特殊な魔法がかかっていて、
じっとしている限り、見ることも、匂いすらも分らなくしてしまう。
そして、リリスの命令は、
『命に別状が無い限り、何が起ころうとも、手出しは禁じます。
監視だけをしなさい。』
ここまで厳命されては、二人はじっと見張るしか無い。
リリシアの命令については、マミーアは何か感じるところがあるらしいが、
今のところはただじっと見ていた。
特殊な訓練を積んできた彼らは、
交替で10分ずつも眠れば十分だった。
夜明けとともに、ふらふらと起き上った部下を怒鳴りつけ、
ゾヌマは、厳重に封じたアリシアを、馬車に積んで動き出した。
フラナランとマミーアも、静かに、しかし風のようにその後を追った。
|
 |
|
 |
|