■ EXIT      
アリシアの受難・その1


「んにゅ……ふあああ……?」

その日、アリシアは気持ち良い目覚めと共に、
奇妙な違和感を覚えた。

ちょっと下を向くと、小ぶりだが真っ白な肌が艶やかに盛り上がり、
ツンと上を向いた可愛らしいピンクのサクランボが、
光を跳ね返して、艶やかに輝いていた。

「……?」
『なにか…変かな?』

可愛らしく小首を傾げ、紫を帯びた紺色の髪がキラキラと光った。

フヨン

手に柔らかな感触と、自分の乳房のちりっとした快感が、
両方から流れ込んでくる。

『うん……裸……だよね?』

細くくびれた美しいウェストから、淡く盛り上がったやわらかい無毛の恥丘、
ようやく、意識が明確になる。

「あれ……?、昨日裸で寝た…はずないよねえ。」

驚愕的な美しい脚線美まで光にさらし、
女らしさを含みだした柔らかな腰のラインをあらわにする。

よく見ると、ベッドの横に昨日来ていたパジャマが落ちている。

「寝ぼけて、脱いじゃったのかなあ…」

そういえば、妙な夢を見たような気はしたが、
そのせいかあそこがひどく濡れていた。

「最近、変なことが続いたしね…はあ……」

ため息をつきながら起き上がると、
ドロドロっと、濃い白濁の粘塊があふれ出す。

「やだなあ……こんないやらしいの、サイに嫌われないかしら。」

ベッドに腰掛け、恥じらいながら、そそとあふれる粘液を拭い去る。
彼女の心配は唯一つ、恋人のサイにひたすら向けられている。
実に彼は幸せ者だ。

ただ、世間知らずのお姫様なため、自分の体液と信じて疑わないが、
はたから見ると、どう見ても男の精液にしか見えないのだが。



カポーン

リリスは無駄なぜいたくはしないが、入浴や衛生には、かなり気を使っている。
お風呂は王族用と一般用、どちらも24時間沸いていて、誰でも入れる。
(ただし、問題を起こさないよう、男時間と女時間はあるが)

こう書くと、ひどく贅沢なように聞こえるが、
実はこの王城、温泉が沸いているのである。

温度は45度、源泉かけ流し、肌がすべすべになる美肌の湯ときているから、
女性たちには言うこと無しだ。

「あら、アリシアおはよう。」
「おはよう姉さん。」

リリシアが優雅で美しい肉体を、
風呂にのびのびとのばしていた。

澄んだ湯の中に揺らぐまばゆい肉体は、どんな男も引き込む魔性に満ち、
その腕に抱かれれば、正気すら失いかねない。

だが、アリシアの清らかで輝くような肌と、初々しさを帯びた肉体も、
男を獣に即変えてしまう可憐さにあふれている。

服は着飾るためと言うが、彼女たちには通用しにくい言葉だろう。

「?」

だが、湯気に乗った匂いに、リリシアが少し首をひねった。
間違いようのない男の匂い、それも彼女の知らない匂いである。
アリシアからそういう匂いがするはずが無い…が、彼女の鼻は明らかにサイと違う匂いを感じた。

アリシアは、普段と何も変わらず、身体を流し、
静かに洗い始めた。

『気のせい…かな?』

ガララ…

「あら、二人とも入ってたの。」

リリスが、神々しいまでの裸身を、優雅にくねらせて入ってきた。

いやもう、いかなる造化の奇跡か、何人も子を産んだとは思えない、
美麗な乳房、ピンクの輝く乳首、くびれくねるウエストとヒップ、
豊かな腰つきは、男を狂わせる妖しさと豊饒さに満ちあふれ、
毎夜、複数の男を欠かすことができないと噂されるのも、無理はない身体だ。

並みの男がこの光景を見たら、
正気などどこかに消し飛んでしまうだろう。

笑い合いながら、3人は朝のお風呂でしっかり磨きをかけた。




朝の会議、各責任者からの報告、
王国の状況調査と対策など、朝の忙しい時間がようやく終わり、
リリスとリリシアは、ティータイム。

ちなみにアリシアは、薬の調合に忙しいところだ。

「………ねえママ?」

リリシアが、少し不安そうに声をかけた。
リリスは、その声の調子から何を言いたいのか即座に理解する。

「ああ、今朝のお風呂のこと?。
 アリシアから素敵な香りがしてたわねえ。」

さすがというか何というか、うっとりした顔で、
細く美しいあごに、細くしなやかな手を当て、
ほっそりした小指の先が、濡れたような赤い唇に、みだらに挟まれる。

その意味が、同じ夢魔族である娘にわからないはずがない。
エロスと欲情、夢魔族の本能ともいうべき欲求、
リリシアすらぞくりとする、欲情にまみれた、妖しく美しい微笑みだった。

「あの娘もああいう年頃になったのねえ。
 まあ、気にすることは無いんじゃない?。何しろ私の娘ですもの、ホホホホホ。」

豪快な母親は、魔王らしく平然と笑っていた。

「う〜ん、だけどアリシアがそんなことして、平然としてると思う?。」

「うっふふふふ・・・そうねえ。
 あなたも、最初は可愛かったわねえ。」

とたんにリリシアの顔が赤くなる。

今でこそ、愛人は男女含めて10人ほどもいて、
両刀使いな上に、乱交なども平然と楽しめるリリシアだが、
夢魔族の血に目覚めた頃の思い出は、
今でも地獄の底に埋めてしまいたいぐらい恥ずかしい。

「悪ガキのマデルたちについ興奮して、」
「わーっ、やめてやめてやめてえええっ!」

思わず、普段のプライドも落ち着きも忘れ、大騒ぎするリリシア。

人間で言う14歳ぐらいのころ、
悪ガキのマデルとそのグループ7人相手に、
賭けで負けて、輪姦されたのだが、
逆にそこで夢魔の血が暴走し、リリシア自身が正気を失い、
凶暴化と強烈な魔力で意識を服従させたあげく、全員絞り尽くしてしまったのだ。


まだ午前中だというのに、濃厚すぎる会話とただれるようなエロスで、
エルフの侍従長レリーナは、美しく細い眉を激しくしかめ、
今にも胸やけしそうな顔つきだった。









「あら、いらっしゃい…」

闇の中から、妖しく美しい声がする。
赤みを帯びた紫の瞳、普段は澄んだ輝きを放つそれは、
異様な赤みと、凶暴さすら帯びた濡れた輝きを放ち、
意識がもうろうとなっていく。

誰かが、呼んだような気がした、
いつものように、寝巻き姿だったけど、急いで。
いつもの、彼女の部屋へ。

サイは、頭に響いた声に意識を奪われ、
赤い輝きを放つ瞳に、次第に体が熱くなる。

かすかな三日月の光が、魔性を帯びた髪をきらめかせる。

落ち着いた紺色ではなく、その中に混ざる赤と青の混沌、紫を浮き立たせ、
髪の奥にある赤紫の瞳を、あおり、飾り、浮き立たせた。

長いまつげの奥にある、宝玉のような瞳。
その赤紫の輝きが、強烈な魔力を帯びて、闇に光っていた。

彼の恋い焦がれる少女が、見たことも無い笑みを浮かべ、
ゆっくりと手招きする。

ほっそりした体は、薄いパジャマを着ていたが、
前がすべて開かれ、血が透けるような白い喉も、
青さすら感じる白い膨らみも、細くくびれたやわらかな腹部も、
妖しく白いやわらかそうな腰も、すらりと長い細い足も、
彼の愛した全てが、妖しく手招きする。

どうして、それを拒めるだろう?。



気がつくと、全裸のアリシアを押し倒し、
ベッドの上でお互いをむさぼり合っていた。

甘い香りのする泉をすすり、やわらかな肌をなめ上げ、
彼のキスを幾度も散らせる。

強烈にそそり立つ、凶暴な陰茎を、
小さな口が必死に咥え、頬張り、なめ上げる。
巨大な松茸のような、張りつめたカサをなぞり、
血管の浮き上がる脈動をあまがみし、
細い喉を、無理やりに広げ、飲みこみ、口いっぱいにこすりつける。

匂いが喉と鼻を突きぬけ、
滴る先走りが、口に広がり、生臭く、喉を汚す。
細く赤い舌先が、それをいとおしげになめとり、
かわいらしい口先が、すすりあげた。

滴が飛び散り、甘い香りは彼の顔じゅうに広がる。
キス、キス、キス、舌先でなぞり、こね、剥き出しにされたクリトリスをもてあそぶ。

「んはああああんっ!」
「んううううっ!」

激しい喘ぎと、お互いの興奮が、雫と精液を激しく飛ばす。
細い喉が鳴り、何度も飲み込み、
舌先が甘い愛液をすすりあげる。

ほとばしりが終わる間も無く、
組み敷いた少女が、せつない声を上げていた。

「んはっ、はっ、ああっ!、ああんっ!、奥っ、そこおっ!」

艶やかな両ももを抱え、
高く押し上げたまま、濡れた襞が、月光に光る。
熱く、蠢くピンクの中に、
己の凶暴な陰茎が、ヌルヌル、ギュウギュウと、激しく出入りを繰り返す。

目の前に広がる卑猥な光景、
陰茎がからみつかれ、締め上げられ、奥へ引き込まれる。

ジュブッキュブッジュブッキュブッ
「んあっ、ああっ、あんっ、ああっ」

もはや止める事など、考えられない。
声を上げる少女を、貫き、えぐり、こねまくり、
引き抜く快楽に、カリ首が激しくわななく。

広がる腿が、濡れた秘所を晒し、
むき出しのあそこが、濡れた襞を広げ、男を受け入れ、
どこまでも飲み込み、底を突きさす。

肌が快楽に染まり、喘ぎ、のけぞる。
のたうち、喘ぎ、それでも彼を求め、手を伸ばし、しがみついてくる。
この腹の、この膣の、その奥へ、己の高ぶりが膨らみ、脈打ち、暴走する。

何も、もう、何も考えられない。
己の全存在を賭けて、ありったけのすべてを、少女の胎にぶちまけん。

「ああっ、膨らんでる、おっきく、ああんっ、いいっいいっ、いいっ、」

ガクガクと、小さな頭がのけぞり、
突きまくる律動が、細い裸身すべてを揺さぶり、
歓喜の衝撃波が、粘膜すべてをこすり、えぐり、突き刺して、
絶頂が轟き、アリシアの全身を突き抜けた。

「いっ、いっちゃうううううううううううっ!!」

ドビュウウウウウウウウウウウウウッ

のけぞる腹に、膣の底に、白く爆発する精液、
生の熱い精が、あふれ、撃ちこみ、さらに奥へ突き抜ける。

ドビュウウウウウッ、ドビュウウウウウッ、ドビュウウウウウッ、

のけぞるアリシアに、さらに、さらに、さらに、
凶暴な陰嚢から、あふれる精液が、爆発し、胎内いっぱいに荒れ狂う。

ピンクの乳首が膨張し、のけぞり、激しく震えた。
喘ぎ、唇が何度も雫をこぼし、シーツが破れんばかりに握りしめられ、
絶頂に染まる肌が、くねり、のけぞり、わなないた。

ドブッ、ドブッ、ドブッ、

絞り上げる膣の中、常人の3倍以上の精液が、たっぷりと中に詰め込まれ、 逆流し、滴り落ちた。

強烈な快感が、意識を奪い、
サイはアリシアの柔らかい体の上で、失神してしまった。

「うふ……おいしい」

失神した彼の顔と唇に、チュッ、チュッ、と何度もキスをし、
そっと体をどかした。

まだ固さの残るペニスが引き抜かれると、

ドブリッ、ドブリッ、ドブリッ、

アリシアの胎内いっぱいに詰め込まれた精液が、
逆流し、吹き出し、何度もあえぐたびにこぼれおちる。
手を後ろにつき、のけぞるようにして、
上気した顔で、己の体を走る感覚に酔いしれる。

赤い目が、彼を見て、そして光りかけるが、
急に眼を閉じた。

「すううううううう」

息を吸い、意識の奥から背中に力を集中する。

バサッ、ミチチチッ

黒い翼が大きく広がり、頭部には巨大な角が出現した。
それは、夢魔の解放の姿。

裸のまま、背中の羽が大きく羽ばたき、
アリシアは空に飛びあがった。


「どお、サイは?」
「うん、精根尽き果ててるけど、最後の一線で止めたみたいね。」

リリスとリリシアが、闇の中から抜け出るように現れた。
二人とも、薄いスキン状のレオタードに近い服とブーツ、
そして黒い隠密用のマントを身につけていた。

城内の異常な魔力を感知し、見張っていたのだ。
アリシアは、さらにサイとSEXをしようとして、
二人は一瞬ヒヤッとした。

夢魔の血、それも魔王リリスの血を濃く引くアリシア。
暴走状態の彼女がその気になれば、生命の最後の一滴まで絞り尽くせる。

だが、さすがに愛しているサイに、そこまで出来なかったので、
二人はホッとしていた。


「とうとう始まったわね。」

リリスは、この日が来る事を予感していた。

先日の分身騒動で、恋人のサイが相手とはいえ、
強烈な快楽を味わい、それにおぼれ尽くした体が、
何より夢魔の最強の血が、抑えきれるわけがない。

昼間は、強力な理性と羞恥心で何とかなるが、
今、アリシアは夢の中にいる。

夜、本能が全開になる眠りの中で、止まることなどできない相談なのだ。

「まあ、しばらく全開で暴走させておきましょう、
 親衛隊のフラナランとマミーアに見張らせてるし、
 落ち着いたら大したことはなくなるわよ。」
次の話
前の話