■ EXIT      
カウンセラー

多様な人種と、高い文化、優れた科学技術と自然環境を見事に融合させた街、ルフィル国際都市。

数々の名所があるルフィルだが、中でも湖のそばにある美しい白い建物は、 美と愛と快楽の殿堂として憧れすら抱かれる存在だった。
そこはルフィル妖精館と呼ばれている。

「初めまして、カーリ・ウェブスターと申します」
妖精館館長のファリア・シェリエストは、紹介を受けたカウンセラーの女性を見て、 澄んだ湖水のように静かで美しい顔に、ほんのわずかなとまどいを見せた。

ファリアは、単なる妖精館館長ではない。

伝説にまでなった"白檀の妖精”の二つ名を持ち、 ER圏全域に広がる妖精館を代表する存在であり、 それを支えるミュルス一族の柱石ミランダ・クォーンの親友でもあり、 ミュルス枢機院議長補佐という要職にいる。

その上、予備役とはいえ、ER軍の准将という女性だ。


彼女が表情に表れるほど動揺するなど、めったにあることではない。
それだけでも、カーリはかなり変わった存在である事が分かる。


カーリの身長は178、 長い黒髪を後ろで束ね、肌は白く顔立ちの美しさは凛々しさを兼ね備え、 白いドレスシャツに黒い皮の細身のパンツという姿は、男装の麗人という言葉がふさわしい。

そうとう鍛えているのか、動きには無駄がなく、体つきも引き締まっている。

『だけど・・・』

深遠の緑の瞳が、その全てを丸裸にしていく。
ありとあらゆる『女性』という存在を見てきたファリアの目だ。


カーリの明るいグリーンの瞳は、強い意思を感じさせるが、どこか脆さとはかなさがある。
『精神的には完璧なM属性ね、これはベルリナより深いかもしれない。』

それはESPの一種なのだろうか?。
深い緑の目を見たカーリは、無意識に3年前に起こった凄まじい運命の変転を思い出す。

250年前、ある魔法武器の魔力制御に失敗した彼女は、その反作用によって空間の狭間に巻き込まれ、仮死状態でそこに漂っていた。

運命のいたずらと、巨大な力が起こした偶然から、彼女が永い眠りから覚めたとき、 カーリの悪夢は始まった。

ぼんやりとした赤、意識が朦朧として、何か良く分からない。
ヒリヒリとした感覚、酒に酔ったような気分、 「んああっ、はぁっ、あんっ、あうううっ!」 彼女のハスキーな声が、まるで獣のようなうめきを上げていた。

すえた匂いと、薄暗い室内、 裸にむかれた彼女は、まだ胸や腰が森の妖精らしい控えめなスタイルで、 清楚で美しい裸を、無数の男に嬲られていた。


ジュブッ、ジュブッ、ズッズッ、ズブッ、

身体の中に、とてつもない音と熱が、強烈に刺激を押し込む。
赤黒い肉棒には、破瓜の血と愛液のぬめりがからみつき、 泡立つ白い体液が、血と混ざり合いピンクになって、絶え間なく零れ落ちていた。

「気がついた見てえだな。」
「なに、別にかわりゃしねえよ、スタールビーのアルカロイドと、ゼンゲンの淫薬のカクテルだ、 こいつはエルフにはすごく効く。」

締りのいい膣に、夢中で腰を振る男、見たことも無い下卑た笑い、 身体を引き裂く劣情の暴行は、 「なに、なにっ?、ああっ、これって!、ひいっ!、あううっ!」 強烈な生殖の欲求に、快感と化してカーリを狂わせていた。
肉棒が急にふくれあがり、カーリの膣を突き上げ、奥底で脈打った。

「ひっ!、あっ、ああ−−−−−−っ!!」

ドクンッ

未知の強烈な衝撃が、膣を焼いた。

ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、

濃厚な音と、身体に焼き付けられる何かの衝撃、 白い裸身が強烈にのけぞり、身体の中に突き抜けるそれに染まる。

ジュブッ、ズブッ、ズブブッ、

脈打ちながら、それは動き、カーリの中を穢し抜く。
撒き散らした物を、粘膜にすり込み、襞にからみ付け、 子宮まで熱いよどみを押し込んでいく。

「入って・・・ひっ、入ってくるううううっ!」

鎖をつながれた長い美しい脚が、 醜い男の腰を締め付け、引き込んでいた。


「ぐへへへ、とてもさっきまで処女だったとは思えねえなあ。」
「お嬢ちゃん、心配しなくても、男の代わりはいくらでもいるぜえ。」

そんな声も、惑乱したカーリには聞こえていない。
ただ、耳を震わす音がするだけ。

抜き出された萎えたもの、 ぐったりするしなやかな身体は、何人もの男に汚され、あそこは白く泡立っている。 きれいな胸も、艶やかな黒髪も、汚れた滴りがべっとりとこびりつく。

容赦なく入れ代わる男が、突き入れる。

「あぐ・・、ああっ!」

「おら、舐めるんだよ」
異臭のするそれが、ひどく飢えを感じさせ、 朦朧としたまま、それをちろちろと舐めだす。

身体が突き動かされ、強烈な衝撃に、意識が跳びそうになる、
「おら、もっと深く咥えねえか。」
ぐいと唇に押し込まれ、むせながら、それを嘗め回し、言われるままにしゃぶっていく。


ナニヲ、シテイルノダロウ・・・

かすかな理性が明滅するが、しなやかな腿を抱えられ、深く、息が止まりそうに押し込まれると、 それも弾け散った。

「んううんっ!」

呻きながら、突き貫かれながら、 肉の絡まりあう感覚に、溺れ、意識を失っていった。

ファリアの瞳は、さらにカーリの瞳の異常を察知する。
『瞳孔にわずかに収縮傾向があるわね、 スコポラミンクラックとγスカルジアの複合麻薬の後遺症かしら?』

そう、彼女の推測は外れていない。




3日3晩、引きずり込まれた倉庫で、嬲りつくされたカーリは、 ファリアの推測したクスリをうたれていた。

理性を鈍らせ、生殖本能の欲求をあおり、生殖器の知覚過敏は快感を数倍に増幅させる。

「ひあっ!、はあんっ、あっああんっ、いいっ、お○んこいいっ!、ち○ぽかんじるううっ!」

エクスタシーで勃起したピンクの乳首が、激しく震える。
はさみつけられた飾りが、痛みと快感を伝え、チリチリと音を立てる。

貴族の令嬢であった彼女は、完全な肉奴隷におとされ、 前後から犯されながら、のけぞり、腰を振り続けていた。

はさみつけられるような、男根の感触、 身体が裂けてしまいそうな律動の嵐、 赤い唇は淫らに濡れ、滴りがその縁から流れ落ちる。

広がるだけ広げられた脚にも、のけぞった乳房にも、いくつもの指の跡や痣が残り、 あそこは赤く腫れ、それでも、男を求めてよがり狂った。

「いく、ああ、またいっちゃう、入れて、中にいっぱいいいいいっ!!」

絶叫するカーリを、根元まで突き上げ、脈動をほとばしらせる。

ドクンッドクンッ、ドクンッ、ドクッ、
ビュウウッ、ビュグッ、ビュッビュグッ、ビュッ、

しなやかで美しい裸身が、がくがくと痙攣し、 すぼまりきった瞳孔が、宙をゆらぐ。

震える尻に、胎内に、見知らぬ男たちのザーメンが注ぎ込まれ、絶頂が身体中を弾け狂う。


「いいっ、ああっ、いいっ、もっと、もっと、もっとおおおおおおっ!」


ファリアの目は、容赦なくその奥を探査していく。

カーリの肉体は、すらっとしているように見えて、意外なほど胸や尻が豊かだ。
よく鍛えてあるので、垂れは全くないが、脱げば凄いだろう。
鍛えぬいた身体でありながら、下半身の肉付きに意思では抑え切れていないすきがある。

意思とは違ったレベルで、肉体が性的に開発され尽くしているのが分かった。

『BWHは94、55、88、これだけ鍛えているのに、この成熟度、 特にアナル系が致命的に弱そうだわ。 どこかの地下組織か、かなり酷い売春組織に徹底的に調教されてるわねこれは。』


カーリは、散々弄ばれ、嬲られつくした後、 売春組織に売り飛ばされてしまった。

ER圏外北方のアーシュツ独立都市群には、さまざまな勢力が入り乱れ、 人身売買も非合法ながら、かなり行われる。

彼女を買ったのは、リヴァール寄りの売春組織『カッツェル』。
妖精館のように高級志向ではない、安直でそれなりのレベルの女を買いたい欲求だけの男に、 乱れた女を提供する組織だった。

食事には常時催淫作用のあるクスリを混ぜられ、 男無しではいられない身体に仕立てて、相手をさせる。

もちろん、身体の開発も行い、快楽に弱く、おぼれやすく仕立てる。
カーリは無間地獄に落とされたようなものだった。



「んっ、んうっ、んっ、んふうんっふんっ、」
とろんとした目で、正面の男の物を咥え、のみこむ。
両手に握らされたものをしごき、こすり上げる。

跨った男のペニスが、膣をいっぱいに占領し、その奥を小突き上げている。
尻に指が食い込み、アナルを激しく突かれると、喘ぎが激しくなる。

どれも、店の店員たちであり、 来たばかりのカーリの味見に、思うままに彼女を犯していた。

始めのうちは、かなり強めのクスリを使い、 理性を麻痺させ、快感への欲求を高めて、男なしではいられないようにしている。

ペニスさえ見れば、発情して受け入れるのだから、やりたい放題だ。


「んっ、んっ、うっ、ううっ!、んっ、んうっ!」

ゴツゴツと小突かれる感触が、子宮を震わす。

口に味わうそれが、激しくだ液を沸かせ、しゃぶり上げたくなる。
指先に感じる脈が、あそこを震わせる。
アナルを突かれるたびに、身体がのけぞり、震えた。


朦朧とした世界、身体中が蕩け、どこまでも落ちていく感覚。
カーリは長身を淫らに広げ、深く男の脈動を受け入れる。

「んうううううううっ!!」

濃厚な雄の精子が、子宮めがけて押し寄せ、 喉を鳴らして、生臭いそれを飲み込み、 尻をしめつけて、絞り上げた。
腸に染み込み、子宮が吸い上げる。

顔に、胸に、髪に、浴びせられる快楽が、そのたびにカーリをイカせてくれる。
あそこがあふれて、ドロドロ、 お尻が熱くて、蕩けそう、 身体中に精液を浴びて、ヌルヌルの裸身は、 淫靡な女神像のように、美しく淫らだった。


クスリのレベルを下げられ、理性が甦ってきたのは、 売り飛ばされて2ヶ月近くたってからだった。

それでも、理性は鈍く、快楽への逃避は安易で気持ちよく、 どんな男相手でも、身体が満足すれば、忘れることが出来た。
甘いアヘンの夢は、辛い現実から目をそむけさせる。


「ひあっ、あんっ、ああんっ、すごっ、くっ、ああっ、いいっ!」
長い髪を波打たせ、身体を激しくゆすり、くねる。

自ら淫乱に跨る女に、時折激しく突きをくれてやるだけで、 美貌を歪ませ、歓喜に震えながら、ぐいぐい締め付けてくる。

「くうっ、たまんねえぜ、女」

潤んだ目を向けて、ため息をつきながら、亀頭をキュウキュウと締め付ける。
「ああ、ありがとうございます・・・」

誰とも知れぬ男を相手に、その強烈な快楽を貪り、さらに湧き上がるエクスタシーをすすり上げる。

「ああん、あんっ、すごいよおおっ」

ズップ、ズップ、ズブッ、グリュッ、
ピンクの肉が、はじけんばかりにめくれ、いやらしく男根を飲み込んでいく。

何度も中に出された精液が、黒光りする男根を伝い落ちていく。

清楚で凛々しかった美貌は乱れに乱れ、 淫乱で狂おしい微笑を浮かべて揺れる。


タプンッ、タプンッ、
快楽漬けの毎日は、エルフらしい控えめな身体を、 淫らな女の肉体へ変貌させ、胸も尻も急速に発達していた。

「くはあああああんっ!!」

男の腰がびくんと震え、脈動がそそり立つ陰茎を突き抜けた。

ドビュウウッ、ドビュウウッ、ドビュウウッ、

陰嚢が収縮し、中のザーメンを残らずカーリの胎へ撒き散らす。
白いしぶきが、脳髄まで届かんばかりに噴き上げ、 のけぞった裸身が、びくびくとわななき、震えた。

「おら、いつまでも雰囲気出してねえで、きれいにしねえか。」
ドンと一突きくれると、びくびくと震えていたカーリは、喘ぎながら降りて、 己に入れられていた物を、舐め、きれいにしていく。
男の精液も、自分の体液も同じ事。

どやどやと部屋に3人入ってきた。

「ずりいぞ一人で」
「淫乱女にゃお仕置きだなこりゃ」

だれもカーリなどと呼ばない、ただの女、 ここでは彼女は物、商品、そして男たちの慰み者に過ぎない。


「おい女、ケツだせケツ」
「あ、は、はい。」

カーリは震えるようにして、尻を高く上げた。
興奮と、期待で。

「このケツ好きのメス豚、てめえそんなにケツが好きか。」

緑の目が怯える。初期に打たれた強力なクスリが、フラッシュバック(効果の反復)を引き起こし、 それを強制する。

「は、はい、私はケツの好きなメス豚です・・・」
貴族の令嬢だったプライドが壊れる言葉、その衝撃が快楽となって押し寄せる。

堕ちたカーリの震える声に、白い柔らかな尻肉に指が食い込む。
「ひぎいいいっ!」

ぐいとねじ込まれるそれに、歓喜のきわまった声を上げ、 脳髄を飛び散るエクスタシーに胸を握り締めた。

飛び出した乳首が、赤く充血していた。
アナルを犯される快感が、顎を震わせ、身体を痺れさせる。

壊れるような律動と、その中から噴き上げる快感が、カーリの意識をつき砕く。

口にも、胸にも、ヴァギナにも、次々と男が突っ込み、犯した。
無力で、快楽に溺れるカーリは、なすすべなく全てを受け入れ続けた。


さらに2ヶ月がたったある夜。

縛られた身体に、無残な痣が残り、 身体中が快楽の疼きで痺れていた。

相手の男はチビで、大柄な女を縛っていじめ、踏みつけ、 興奮したペニスを動けない女にぶち込むという歪んだ嗜好の持ち主だった。

ドレイ同然に服従する彼女に、 「この売女、あばずれめ!、キサマの親の顔が見てやりたいわ!!」

その時、何かが、キリと彼女の意識を突いた。

その夜、初めて彼女は涙を流した。

『私は・・・私はカーリ・ウェブスター・・・お父様・・・お母様・・・』

ようやく、彼女は全てを思い出す勇気を得た。
もし、この直後にカーリがウィルに会っていなければ、運命はどう転んだか分からない。

ウィルの無謀なほどの勇気に助けられ、今、彼女はERにいた。



「さ、冷めないうちにどうぞ」
カーリが名乗った直後に出されたハーブティが、 まだ熱く湯気を立てていた。

最高級のハーブは、懐かしい香りがした。
彼女が父と母といた頃、良く飲んだ香りだった。

惜しい、実に惜しいとファリアは思った。

これだけの素養、妖精不足に悩む妖精館にはぜひ欲しい。
ただこういう目にあって立ち直ったばかりの女性、無理押しは禁物だ。
ふと、名前からある貴族を思い出した。
だが、あの一族は250年前に滅んでいる。
その傍系がこの女性かもしれない。


ルフィル妖精館に通っていたカウンセラーが、家庭の事情でやめなければならなくなり、

その後釜を狙って、医師会や政治家、宗教団体まで運動を繰り広げたため、 全く関係のない人材を探させたうちの一人が、カーリ・ウェブスターだった。

なにしろ、小国の国家予算を凌駕するほどの収益を上げつつ、各方面に広いコネを有する妖精館である。
カウンセラー一人でも割り込ませようと、どこも必死。

カウンセラーは、主に心理的ストレスを、対話と精神的な開放により和らげたり減じさせたりして、 被験者をより快適な活動を行えるようにサポートするのが仕事だ。

妖精たちの嗜好や情報がかなり深く分かる立場にいるため、 変なひもつきは問題がある。

カーリは出自こそ不明な点が多いが、 フェンシングや乗馬などで優れた講師として評判も高く、 人間的な信頼も厚かった。

『彼女なら面白いかもしれませんわね』

カーリの背景を、恐るべき慧眼で読み取ったファリアは、むしろ歓迎した。
とことん堕ちたことのない人に、何が分かるものか。

一筋縄ではいかない過去を背負った妖精も大勢いる。
理屈屋の頭でっかちでは、ここのカウンセラーは務まらない。


『それに、運がよければ、優秀な妖精が一人増えてくれるかもしれないし。』

意味深な微笑を浮かべながら、 ファリアはカーリを雇うことを決めた。
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