■ EXIT      
秘められた山荘・一日目

シャーッ

真っ白い肌に、美しい曲線。
瑞々しい肢体に、水玉が遊ぶように転がり落ちていく。
イリナのなめらかで美しい裸身が、豊かな水に洗われ、流されて輝く。
銀の髪がキラキラ光る。
「う〜ん、いつ見ても、きれいよねえ。」
張りのある形のいいお尻が、水流に濡れて、輝いていた。

「イリナのお尻って、食べちゃいたいぐらいいい眺めだわ。」
実際、男女両刀どちらも大好きという香織だ、イリナのお尻も何度も味わっている。

「もう、何いってるんですかあ」
困った顔をしながら、イリナが目をやると、巨木を加工した大浴槽には、二条香織のしなやかでのびのびとした裸身が、澄んだ湯に透けて、優雅に脚を組む。

豊かな胸が湯から突き出し、水滴が乳首から転がり落ちた。

「香織さんだって、すっごいきれいですよ」
ここはルフィル妖精館大浴場。
もちろん、個人のお風呂もちゃんとあるが、みんなこちらに入りたがる。

100人は優に入れるお風呂に、数人の妖精たちが、優雅に身体を洗い、あるいは湯船やスチームにつかり、温かな岩盤に美しい裸身をのびのびと横たえ、目が潰れそうな美しさだ。

「あっ、イリナさん、二条さんもこんにちは。」
「お二人ともあがりですか?」
めがねのかわいいベルリナ・アエルマッキと、やさしげな美貌のクレア・グレイウィッシュの二人も、タオルで前を押さえただけの格好で入ってきた。

ベルリナの豊かな腰つきと、クレアのほっそりした脚、それもまた美しいとりあわせ。

ふと、二条香織が思いついた。
「ねね、ここで顔をあわせたんで思い出したけど、シャウッドにい〜い山荘があるのよ。」
レルーベン管轄区から300キロほど北にあるシャウッド地区は、険しい山々をゼヴェログ連邦側にひかえ、風光明媚で自然豊かな土地柄。そこに香織のプロダクションで、山荘を一つ持っていた。

「いいですねえ」
クレアが目を輝かせ、「あの、私もいいんですか?」ベルリナが申し訳なさそうに、でも『いきた〜い』という目をしている。
「じゃあ休みをあわせましょうね」
もちろん、イリナも大賛成だった。



○1日目

山荘は上質の湧き水と、温泉が引かれ、食材は定期交換の保存食と、宿泊予定を入れれば無人の自動配送でたっぷりと用意され、掃除と管理は自動的に行われている。

4人は妖精館のティルトローター型の専用ヘリで空の旅を楽しみながら到着した。

建物はどっしりとした木と石を組み合わせた2階建てで、かなり大勢でもパーティが開けるぐらいの規模だ。

だが、香織が鍵を開けて入ると、自動的につくはずの明かりがつかない。

「動くな」
不審がる暇も無く、首筋に冷たい金属が押し付けられる。
しかも、気配は一人二人ではなかった。
「全員、手を上げて、動かないでもらおう」
共通言語だが、かなり癖がある話し方だ。
暗闇に目が慣れてくると、十人ほどの戦闘服の男性が、銃を構えていた。構えから見て、そこらの強盗やギャングではない。かなり戦闘訓練を受けた腰の座りだ。
第一、この山荘の警備システムは、かなり高度なものを使っている。
感知されずに入るのは、よほどの知識と腕がある証拠だ。

『他に下りた者はいないか?』
『ああ、この4人だけだ、しかし・・・えらいべっぴんばかりだな』
ゼヴェロスク連邦で使われているロスク語で、ぼそぼそと話し合う。

「私の山荘に何の御用かしら?」
実は4人ともロスク語も話せるのだが、香織は念のため共通語で話しかけた。

隊長らしいのが銃口を下げた、他の兵士もそれにならう。
「すまんが、緊急事態でね。勝手に使わせてもらうことにした。
女性を撃つことはしたくないが、我々も命がかかっている。」
よく見れば、全員かなり痩せていて、顔色も良くなかった。
不眠と疲労、それにかなりの栄養不足らしい。どう見ても、逃亡兵だろう。

「ただ、できれば命の保障だけはしたいと思う。」
つまり、捕虜としておとなしくして欲しいということだ。


「まいったわね・・・」
香織は裸にエプロン一枚で、頬づえをついた。
豊満な胸の谷間があらわで、全裸よりいやらしい。

監禁しておくのかと思ったのだが、やり方が徹底していた。
全員服を脱がされてしまう。携帯や連絡法全てを奪うためだ。
エアコンが効いている山荘では、全裸でもなんら問題はないが、さすがに香織が抗議すると、エプロン一枚だけわたされた。

香織がオレンジ、イリナが白、クレアが緑でベルリナが青と、色分けまでしっかりしている。

「それにしても、どの人もずいぶん痩せてましたねぇ。しばらく何もお食べになってなかったのでしょうか。」

ベルリナが心配げに言うのを、クレアがあきれた。
「あなたも、いい度胸してるわ。」

ベルリナの首には黒いベルトがつけられている。
それは爆薬が仕込まれ、起爆装置はモニタールームの監視役がそばにおいている。
人の心配をするどころではないのだが、ベルリナはむしろ自分につけられて良かったと思っていた。


・・・まあ、さすがに首輪をつけなれてるとは、言いづらいのだが。


「ヴァネーサがいたら、喜んだでしょうね。」
困った顔をしながらイリナが言うと、みんな笑い出した。
妖精のヴァネーサ・コートは、カメラマンでもあるさっそうとした美人なのだが、いつも全裸でいたがるという困った性癖があり、しかも他人にもそれを勧めまくる。
幸か不幸か、ヴァネーサは丁度、長期の里帰りで妖精館に不在だった。
「即座に全員エプロン剥がれちゃうわよ」
「兵隊さんに感謝するでしょうねえ」

気持ちがほぐれ、にぎやかに笑いさざめく。
実にいい度胸だが、全員が妖精館でもかなり異色の経歴ぞろいであり、このぐらいで落ち込むような女性ではない。

当然、ドアを開けた兵士の方が面食らった。

「食事の用意をしてほしいんだが・・・」
本来なら『食事の支度をしろ』と命令口調のはずが、ぼそぼそと尻切れトンボになる。

「は〜い、いきまぁす」
「はいはい、今日はあれきてたかな?」
「今日は肉料理だったっけ?」
「ライス系のだったとおもうけど、ちょうどいいんじゃない?」

『なんなんだ、この女たちは・・・??』
兵士は、銃を構えている自分にひどい違和感を感じてしまった。

山荘にいいにおいがたちこめる。
夕食は、ブラジリアン系の肉と野菜と豆を煮込んで、ライスにたっぷりとかけた料理。

『すげええっ!』
『こっ、こんなうまいもの食ったことがねえぞ』
『生きてて良かった・・・』

食い物は戦場用の固形食ばかり、その配給すらなくなっていた連中は、それこそ飢えた子供のようにガツガツと貪り食う。

困ったことに、全員愛情たっぷりの女性たちである。
涙ぐんでまで食べている様子を見ると、かわいそうになってきていた。

ゼヴェロスク連邦の食糧難はERにも聞こえているぐらいだ、飢えに耐え切れず兵士たちが逃げ出しても不思議はない。

ウェイトレスの経験もあるクレアは、くるくると立ち働き、エプロン一枚であることも忘れて、見事な手並みで、給仕をしていく。小ぶりなお尻がひらめくのがなんとも色っぽい。

思えば女にも何ヶ月もさわっていない、お腹が膨らんだ兵士の一人が、むくむくと欲望を膨らませた。

そして、真っ白いお尻が目の前で止まる。

「きゃん?!」
小ぶりなお尻がしっかと掴まれていた。
クレアが振り返ると、無骨な歪んだ顔があった。

『う〜ん、想像してたのとちょっと違うなあ・・』

もっと獣じみたぎらぎらした顔を想像していたのだが、なんとも切なそうな、困り果てたような顔で、無精ひげの中年男の顔が、ひどくかわいらしく見えた。

引き寄せようとする動きにあわせ、トレイを持ったまま顔をすいと寄せる。
軟らかい身体がくねり、人懐っこい笑みが怯えたような顔に近づく。
やさしい、ついばむようなキス。
キスと手のプレイでは、妖精館一のクレアである、そのキスだけで男は痺れた。

「ちょっとまってね、片付けたらすぐ来るから。」

でくの坊のように、がくがくと首を振る男に、もう一度キスをそっと送ると、急いで後の片づけをしていった。

キスだけ、だのにその性感は、恐ろしく鋭かった。
周りの兵士までぼおっとなっていた。




「んっ、んふうんっ、んっ、んっ、んう〜ん」
キスの魔力は、当然その発展系であるフェラチオにも強烈な刺激と化す。

電気の消えた室内で、明るい月の光が差し込む。
クレアの細い裸身が白々と輝き、形の良い頭が激しく前後する。
すぼめた唇が、亀頭の先端をいやらしく嬲り、自在に咥え、こすり上げる。
「うぐっ、うっ!、ぐううっ!、すごいっ」
ペニスが今にも溶けて爆発しそうだった。

小さな唇が淫乱に広がり、肉茎の血管をこすりたてる。
だが、両側の男も、血がにじむほど歯を食いしばる。

細くしなやかな指が、温かい柔らかな刺激が、強く、弱く、ピアノをなでるかのようにジンッ、ジンッと響く。

熱い高まりが、必死にこらえようとする抵抗を容赦なくつきぬいた。
自分が爆発してしまったかのような感覚が、最高の快楽となって、クレアのやさしい横顔に襲いかかる。


ドビュウウッ、ドビュウウッ、ドビュウウッ、
ビュグウウッ、ビュグッ、ビュグッ、ビュグッ、

栗色の髪に、柔らかそうな頬に、細いおとがいから首に、濃い白濁がおびただしくぶちまけられる。

「ぐうううっ!」
濡れた髪がつかまれ、無理やりに引きよせられる。

「んうううっ!!」
思わず声を漏らし、身体を震わせるクレア。
ドクウウッ、ドクウウッ、ドクウウッ、
喉の力を抜き、飲み込んだペニスが、クレアの細い喉の奥で、激しく射精していた。


自分の中で、男性が激しく達している。

その感覚が、優越感となって、思わず飲み込み、しゃぶり尽くした。
深く、根元まで、何度も頭をうごかし、残らず飲み込んだ。

ヌルッ、ヌルッ、ヌルッ、

唇から淫靡に濡れたペニスが何度も出入りし、痙攣が何度もその中へほとばしっていった。

回りから、たまりかねてほとばしる精液が、繰り返し襲いかかる。

クレアの顔に、髪に、なめらかな背中に、小ぶりな美しい胸に、かわいらしいへそに、淡い茂みに。

『ああ・・・こんなに・・・こんなに・・・』

身体中になまあたたかい感触が、ぬらぬらと光り、滴り、落ちていく。
雫としたたり、月光が白い肌を淫靡に照らし出した。

背筋から滴った雫が、愛らしい尻の間につうと流れ込んでいく。

びくり、その感触に身体が痺れた。
エクスタシーで、おびただしい愛液が吹き出してくるのが分かった。


「あうっ、あっ!、ああっ!、こんなにっ!、こんなにいっ!」
クレアの細い腕がひしとたくましい首に巻き、しなやかでほっそりした脚が、大胆に広がり、普段からは想像もできないほど、激しくからみつく。

身体の芯が燃え上がり、たくましい男性の象徴が肉を割り、粘膜を犯すのがたまらない。

細い裸身が震え、悶え、喘ぎ狂うのが、男の欲望を掻き立てる。
腰をたたきつけ、クレアの深奥を突き上げる。

「ひあっ!、あっ!、ああっ!」
なめらかな腹部が蠢く、突き上げる律動が焼きつく、クレアは、快感に高ぶり、欲情に濡れに濡れた。痙攣が、それを引き裂いた。

「あひっ!、ひっ!、ひ――――――っ!!」
同時に、うめき、のけぞり、突き上げられた。
灼熱がほとばしり、クレアの胎内を焼き尽くす。

びくっ、びくっ、びくうっ、

何度か痙攣する男性、何度もうめき、喘ぐクレア。

やさしくキスをすると、男がのいた。

「さあ、お待たせしましたわ。きて。」
あれほど激しく燃えたのが嘘のように、クレアはやさしく微笑み、待っていた男を受け入れた。

もう五人目、全身に浴びせれた精液が、まるでクレアに火をつけたかのようだった。

「あいっ、いっ、ああっ、いいですわっ、そこっ、そこっ、もっと、もっと、もっとおおおおっ!」

月はただ、夜明けに追いやられるまで、クレアの淫らで美しい姿を照らし続けた。
次の話
前の話