乱れ波
その日、イリナはたまたま買い物のついでに、路地に入った。
多少暗い道だが、さっさと歩けば問題は無い。
だが、路地の出口が見えてきたところで、声が聞こえた。
「わかってるよなぁ、前のあいさつ」
「はい・・・、ご主人様」
イリナの足が止まる。
『この声は、ベルリナ?!。』
イリナはとっさに、認識阻害の魔法を唱えると、
ほとんど目につかない状態になって、路地裏へ入った。
ちゅぶ、チュッ、チュッ、チュッ、
ピンクの形の良い唇が、無骨な亀頭を咥え、そのカリから先だけを愛撫する。
おとなしげで清楚な服を着たベルリナが、ひざまづき、まるで妖婦のようなテクニックで奉仕する。軽薄そうだが、金のかかった服を着た男は、ニヤニヤ笑いながら当然のようにそれを楽しんでいる。
回りにも取り巻きらしい連中がごろごろいて、よだれをたらさんばかりに、清楚な少女の淫行を視姦している。
「うう、うまく、なったじゃねえか。回りにも、見せてやりな。」
丁寧に喉奥まで飲み込みながら、ゆっくりと、諦めにも似た顔でうなづく。
右手で長めのスカートをめくると、淡い水色の美しいレースの下着があらわになる。
その縁から細い指先がすべりこみ、わずかに濡れ始めていたスリットを柔らかくなぞりだす。濡れていく下着、薄くすける肉の動き、無心に奉仕する横顔、淫らに広がる唇。
瑞々しい肉体が息づき、淫らにほっそりとした脚を開き、中心をなで、こね、もてあそぶ。
血管の膨れ上がる感触、亀頭が身勝手に蠢き、柔らかい喉奥をまさぐり、犯す。
滴りが腿をつたい、うめきがベルリナの細い喉を貫く。髪が逆立つような衝撃、喉を犯される突入、むせび、目を閉じて、わななく。
ドクッ、ドクッ、ドクッ、
『ああ・・・だめ・・・』
喉に流し込まれる体液が、身体の全てになじみきった感覚が、口いっぱいに広がり、流れ込んでくる。
きつく閉じたベルリナの目が、涙に光る。
白い細い喉が何度も鳴り、飲み込み、残らず飲み干していく。
かわいらしい舌が、丁寧に舐めとり、綺麗にすると、即座にめきめきと回復する。
それがベルリナを後ろから、腿を抱え、脚を浮かせるようにして、貫いた。
「ひ・・・ぐ・・・っ!」
必死に声をこらえるベルリナ。
ジュブッ、ジュブッ、ズブッ、ズブッ、ズブッ、
肉の音が、容赦なくベルリナの花芯を突き上げ、とめどなく湧き出す愛液が、まといついた亀頭で、犯されていく。
『だめえ・・・だめなのお・・・、きちゃう、だめ、感じて・・、濡れちゃう・・・』
必死に歯を食いしばり、耐えようとする。
細い体が折れんばかりに反り、残酷に開ききった腰が、激しく陵辱される。
だが、身体に刷り込まれた快楽の反応は、容赦なくおびただしい愛液をあふれさせ、とてつもない快感を子宮に無数に差し込んでくる。
身体のこわばりが、勝手に溶けていく。
快楽にゆだねられ、服従していく。
貫く肉襞が、からみつき、締め上げてくる。
「くくくく、身体は、ぜんぜん忘れてないようだな。おい、お前らも楽しめ。」
待ちきれなかった連中が、びんびんに立ったペニスがベルリナの周りに押し寄せる。
服をつかまれ、小柄な身体を持ち上げられる。
後ろからは子宮口をえぐるように突き上げられ、服がきしみ、破れる音の中、身体を持ち上げられ、口に別の男のペニスが押し込まれる、いや、ベルリナ自身、無抵抗に口を広げる、両手に押し付けられたペニスに這わせ、こすり、しごく。
諦めきった顔と、夢中でしゃぶり、しごき、腰をくねらせる動きと、次第に破れ、広がり、晒される真っ白い肌。うめきが花芯を深く、奥まで、貫いていく。
痙攣が、熱く、むごく、胎内にぶちまけられていく。
細い腰が激しく震え、のけぞる、口にまみれ、浴びせ、飲み込まされる。
何度も腰が突き上げられ、中に射精された。痙攣するつま先が震えた。
「相変わらず、すげえ好きもんだよなあお前は。」
ひさしぶりに堪能したドレイに、たっぷりと注ぎ込んだ満足。
残酷な、わざと残酷な言葉を投げつけ、ゆっくりと引き抜く。
胎内いっぱいにあふれた精液が、ぼとぼとと滴る。
入れ代わりに、別の男が、ベルリナの脚を抱き、横様に突き入れる。
「んううっ!」
交代する男が、口に深く入り込み、声を抑えている。
「毎日20や30の男と喜んで乱交してたんだ、こんくらいじゃ物足りないだろうが、今日は全員が出しまくってやるから、感謝するんだぜ。」
聞くに堪えない声、イリナは目を背けたくなった。
だが、「はい・・・ご主人様、ありがとうございます。」か弱い、喘ぐ声。
『どうして、どうしてベルリナ?!』
仰向けにされたベルリナが、激しく前後から突かれ、弄ばれていく。
耐えられなくなったイリナが、よろよろと路地裏を出た。
だが、そのときつまづきそうになり、薄汚れた壁に手をついていた。
かすかな音に、ベルリナを嬲っているリーダー格の男が気づいた。
壁に小さな女性の手の痕が残っている。
『ほお・・・』
男はにやりと笑った。
その日、ベルリナは当たり前のように妖精館に上がった。
かすかな、疲れのようなものを漂わせながら。
イリナは困惑した。
あれが強姦なら、どうとでも対処できる。
だが、ベルリナはあの男をご主人様と呼び、服従していた。
自分が見たことを、人に話すわけにはいかない。
それとなく聞いて見るが、彼女はにこにことして、何もありませんよと、しっかりした声で答えてくる。だが、彼女の所在がつかめない時間が確実に増えていた。
男の顔から、ある有力議員のどら息子で、ベン・ガーランツということは分かった。
ただ、ベルリナと接点があるのかどうかは分からない。
「待ちくたびれたぜ、ああいうお高いところは好みじゃねえしなぁ」
ベルリナの休みの日、イリナもこっそり休みを取り、彼女のあとをつけた。
ベンの父親が持っているマンションのひとつ、その最上階のペントハウスがベンの根城になっていた。テーブルに無造作に置かれたおぞましい皮製品、ベンは何も言わず、ニヤニヤしている。
ベルリナは、何も言わず服を脱ぎ、白い清楚な下着もはずした。
しなやかで白い裸身に、無骨で醜い皮と金属の枷が当てられる。
きれいで量感のある乳の下から、細い胴を締め付け、すらりとした脚に、薄いひざ上までのラバーのブーツ、細い首筋に棘のある鎖つきの首輪をはめる。
「くくくく、また飼ってやるから、感謝しろよ」
「はい・・・ご主人様」
力のない、死んだような目。
「まずは、いつもの御奉仕からな」
慣れた手で、大ぶりの陰茎を引き出し、それをしゃぶり始めた。
「おっと、今日はお前が見張りな。」
「え〜、ベンさんそりゃないですよ。」
ぶつくさいいながら、一人がマンションの外で見張りに立たされる。
監視カメラだけでなく、用心の為に見張りを置くのは、万一父親が来た時が、怖いからだ。
イリナは、今日つけるとき、ある決意をしていた。
魔法を解くと、いつもと全く違うスタイルだった。
茶に髪を染め、一部に金を入れ、顔つきもきつめになるようにメイクをし、さらに印象魔法で全体を少しワイルドにしている。
服はへそ上のタンクトップにノーブラで、袖を切ったジャンパー、ショートパンツに黒いブーツと、かなりイケイケ気味の美少女になっていた。普通なら童顔のイリナには似合わないのだが、今のイリナはかなり色っぽい姉御風だ。
退屈そうにしている男の近くで、イリナはイライラと誰かを待つ素振りをした。
『すげえ美人だな』
ちらちらと横目で見る視線を感じる。
男の携帯が鳴り、少しの会話で切る。
「ああもう、あいつめ約束破るんだから。」
時計を見ながらきつい声で言う。
男は『しめた』という顔で、声をかけた。
「どうかしたのかい?」
イリナから誘って、ホテルで寝物語に聞き出そうと思っていたのだが、これなら、好都合。イリナのテクニックで責められれば、どんな男も知っていることを洗いざらい白状してしまうだろう。
男の誘いに乗り、気軽に手を組んで歩き出した。
「あんたも、連れをまってたの?」
「へっ、ばかばかしいお役目でね。あいつらだけ楽しんでるのに、やってられるかい。」
わざと身体をすり寄せ、意味ありげに流し目を送ると、目を血走らせて、さらに誘う。
「ちょっ、ちょっと休んでいかねえか、いい場所知ってるぜ。」
ちょっと引っ込んだところにあるソングルーム、今のカラオケのように、遊びがてら歌ったり飲んだりできる場所だ。そこの個室は、中から鍵がかけられる上に、形だけの映らない監視カメラが、意味も無く動いている好都合な場所だった。
妖しいライトと、低いソファやテーブル、におい消しの香料がきついが、イリナは嬉々としてついていった。歌を連続で流しながら、後ろから抱き付いてくる男に、私は逃げないわよ、と、軽くキスをする。
すっかりのぼせ上がった様子の男が、「な、なあ、目隠しをさせてくれねえか、その方が燃えるんだ。」そういうお客も何人も知っているイリナは、なんとも思わず目隠しをさせた。
プシュッ
突然、ガスがイリナを襲った。
「え・・・?」
「ベンさん、女を捕まえましたぜ」
意識を失う前にイリナが聞いた言葉であった。
眠らされて4時間後
ギシッ、ギシッ、ギシッ、ソファがきしむ。
「んはあああんっ!、んっ!、んっ!、んう〜〜っ!」
イリナの声が、部屋中に響く。
安物のソファの上で、イリナの裸身が白く輝き、のけぞり、のたうつ。
ジュブッ、ジュブッ、ズブブッ、ジュブッ、ズブッ、
唇をあえがせ、脚を大きく開かれ、アヌスもヴァギナも貫かれ、激しく身体をこね回される。潤んだ目が恍惚と輝き、突き刺さる快楽に潤み、震える。
真っ白い肌が深く割られ、子宮まで届く一物が身体中を突き通す。
うめきと痙攣が同時にアナルにほとばしり、子宮にぶちこまれる。
掴んだペニスが絞られ、イリナの顔と胸を穢す。
ドクウッ、ドクウッ、ドクウッ、
ビュグッ、ビュグッ、ビュグッ、
広がった腿が激しくわななき、絡みついた脚がひしとしがみつき、アヌスが食いちぎらんばかりに締め付ける。
噴き上げる欲情の波が、イリナを叩きつける。
最後の一滴まで搾り取らねば、波が納まってくれない。
茶と金の髪が打ち振られ、残らず細い喉に飲み込まれていく。
突き飛ばすように入れ代わる男を、頬を染めて受け入れる。
「あああんっ!、きてええっ!」
魔法を使う女が、ベルリナの近くにいることを気づいたベンは、親父のコネを使い、周辺の監視カメラの映像をチェックした。
元々人のひんぱんに通る路地ではない。
その時間の路地から出てきた人間は自分たちを覗けばたった一人だった。
偶然捕らえた遠目の映像を見て、かなりの美人であることも分かった。
もしかすると、ベルリナを心配して後をつけてきた女友達かもしれない。
こうなると、女を服従させるのは手馴れたもので、逆に罠を張ることにした。
親のつてで、対魔法用の結界を用意し、借金のかたに取り上げた、ソングルームの一室をそれ専用に仕立てていた。
そして、全ての準備が整って待ち構えているときに、マンションの前に、上物のエルフ(イリナ)を確認したベンは、予行演習と言わんばかりに、見張りにここに誘い込むように連絡を入れたのである。
ベンの罠に、イリナは見事にひっかかったのである。
イリナを眠らせた男は、魔力検査器をイリナの白い肌に当てて、確認し、魔法抑制の腕輪をはめると、その白い手に息を呑み、細いうなじと艶かしい鎖骨のくぼみに目を血走らせた。
勝手に血があつまり、硬くそそり立ってくる。
手が胸に吸い込まれ、ふっくらとそれでいてはじけるような感覚に蕩かされる。
手馴れた作業の、数え切れない女の中で、こうもそそられる女はいなかった。
まるで、初めて女を抱いた時のようにどきどきし、軽い柔らかな身体に、これを無茶苦茶にしたい嗜虐の悦びが吹き上がる。
無抵抗で無防備な身体を、次第に解き、はずし、剥いていく。
むき卵のような白い体。
もう目の前が赤く染まるだけだった。
激しくイリナを折り曲げ貫いている男は、ぶん殴るまで腰を止めなかった。
全員がその場で襲い掛かりたい衝動に駆られたが、とにかく弱みを握る為にカメラとビデオを用意させ、念のために媚薬をたっぷりとなすり入れる。
そして、徹底的に征服することを始めた。
しかし、これをミイラ取りがミイラになるという。
広げられ、たっぷりと写され、咥えさせられ、それを寝ぼけたまま、甘く嘗め回し、顔一面に浴びせられるシーンが美しくビデオに納まる。
跨り、自ら腰を振りたてると、ベンがほとんど1分も持たない。
甘い吐息と、切なげな声の中、痙攣が下腹を叩き、ほとばしる。
白い背が美しくのけぞり、潤んだ目が悲しげに震えた。
もう、誰もたまらなくなった。
「はあああぁぁぁ!!」
びくびくと痙攣する男に、腰を深く押し込み、膣の底に痙攣が熱く叩きつける。
うっとりとその感触を味わい、陶酔と上気に染まった頬がゆっくりと仰向く。
「あら??」
男が急速に萎え、びくりとも動かない。
ふと正気に返ったイリナは、誰一人ピクリともしない状況に気づいた。
『あららら・・、やっちゃったか』
全員頬がコケ落ち、絞りに絞りつくされ、息をしているかどうか怪しいぐらいだ。
狭い密封された室内でイリナを輪姦せば、体から立ち昇る強力な媚薬に漬けられたも同然。こうなるのも無理ない話である。
「ん・・・っ、でも、きもちよかった。」
身体中ドロドロだが、ひさしぶりにめちゃくちゃなSEXに浸れて、イリナはスッキリしていた。
以前、激しいSEXの衝動の発作に苦しんでいたときは、この倍以上の人数相手にしていたものだ。
『最近は、おとなしいSEXばっかりだったから・・・』
ハンスが早く長期任務から帰ってくればいいのに、と、頬を赤らめるイリナである。
カメラやビデオをかなり写しているのを確認すると、ふとあることを思いつき、
そのまま逃げ出すことにした。
写真やビデオを残して。
もちろん、印象魔法でかなり顔やスタイルすら違って映っている。
魔法結界は、発動するところは抑えられても、すでに作用している魔法は、直接消す以外に方法が無いのだ。
数日後、
「お前、この女を知ってるよな」
ここ数日、お呼びが全くかからないのを不思議に思っていたベルリナは、いまだにやつれた顔のベンに驚き、テーブルに投げられた写真を見て息を呑んだ。
顔色を変えたベルリナを見て、最初で当りクジを引いたとベンは確信する。
「ここに呼び出せ」
「ごめんなさい“ヴァネーサ”さん。」
「ううん、いいのよベルリナさん」
なぜかヴァネーサを名乗るイリナも、ベルリナも、先日ベルリナがはめさせられていた皮のボンテージ姿だ。
ごていねいにイリナには、両手両足首に魔法抑制リングと、手に枷まではめられている。30人あまりあつめられた取り巻きは、二人の美貌とスタイルに興奮し、激しく騒ぎまくっていた。
「くくく、先日はえらい目にあったからなあ、少々じゃ足りそうにないんで、十分にお相手は用意したぜ。腰が抜けてるまで輪姦してやる。」
あれは何らかの魔法が使われたのだと判断したベンは、広い地下室に徹底的に魔法対策を施した。
「さあて、まずは二人で慰めあってもらおうか」
美貌の二人が、素肌に黒皮だけをまとい、このような扇情的な姿になっているだけで、これ以上は無い被写体だった。
二人が震えながらキスをし、お互いの首筋や胸を舐め、なで、乳首をなぞる。
両方の細い指先が、同時に大事な部分に触れ、びくりと震える。
だが、大胆に指先がくねり、ねじり、こすりつけ、振動させる。
滴りが腿の間を零れ、光りながら、流れ落ちる。
身体を入れ替え、淡い美しい茂みをなぞり、舌先が掻き分け、差し込まれる。
ビクッ、
ブルッ、
甘く濃い味が舌先に伝わり、白い肌がぱあっと桃色に染まっていく。
ベルリナのふっくらとした尻肉を、無骨な指が掴む。
イリナのしなやかな手を、男が握らせる。
先走りの滴るペニスが、イリナの足首を掴み、広げ、押し込まれる。
そりきった男根が、ベルリナのヴァギナを捉え突き上げる。
「んああああっ!」
「ひあああああっ!」
ズブ、ズブ、ズブ、
グリュウウウッ、
目の前でお互いのヴァギナが貫かれていく。
それは、自分が貫かれていくのと同じ。
濡れた襞を押し広げ、逆らう粘膜を暴行する。
身体が犯され、貫かれ、降伏させられていく。
ベルリナの柔らかな身体がわなないた、イリナのしなやかな白い裸身がのけぞった。
「ひぐっ、ひっ、ひっ、あうっ、あっ、ああっ!」
「やっ!、あぅ!、あっ!、あっ!、ああっ!」
激しい律動が、乱暴に貫き、突き上げる。
相手のことなど考えない、一方的な陵辱が、ベルリナを突き飛ばさんばかりに突き上げ、イリナを引き裂かんばかりに貫く。
禿頭の大男がうめきながら、イリナの中で痙攣する。
ベンが、ベルリナの尻を痕が突くほど掴み、腰を痙攣させる。
「ひっ!、あっ!、ああああああああっ!!」
ドクウウウウウッ、ドクウウウッ、ドクウウッ、ドクウウッ、
胸をこすり合わせ、イリナが掴まれた脚を震わせる。
「ひあっ!、だっ、だめええええええっ!!」
ビュグウウウウウウッ、ビュグウウウウッ、ビュグウウウッ、
乳首がこすれ合う感覚に痺れ、灼熱が子宮にまきちらされる感触に、ベルリナの髪が逆立つ。
存分に待ち散らした二人は、なごりおしげにぐったりした相手から引き抜くと、待ちかねた連中が群がった。
もう、二人の身体は自分のものじゃなかった。
脚を裂けんばかりに広げられ、アヌスをえぐるように犯され、ベルリナは涙を浮かべながら腰を振る。のしかかる男が膣をえぐり胸を貪る、口にも押し込まれ、身体中が犯される。
片脚をかつがれ、前からも後ろからも突き上げられ、イリナの細い腰がのけぞる。
乳房にこすり付けられ、口に押し込まれ、枷をはめられた手にも握らされる。
「ウウっ!、んううっ!、んふうっ!、ふううっ!」
口いっぱいに広がる味、喉に流し込まれる灼熱、身体に浴びせられる粘塊、指が犯す肌、アヌスに痙攣が脈打ち、ヴァギナに精液が射精される。
足に絡みつかされ、指先にすら押し付けられる。
「ンううっ!、ううっ!、んぶっ!、んっ!、んううっ!」
「あうっ!、ああっ!、壊れるっ!、こわれっ!、んうっ!」
喘ぎ、のたうつ二人に、容赦なく無数の欲望が陵辱し、嬲り、強姦す。
白い裸身が汚れ、穢され、乱れ狂う。
「ぐへへへ、すげえなあ、またくわわろうぜ。」
「それに、これならまたビデオが裏で高く売れるぜ。」
「だそうですよ」
突然、イリナ高い声を上げた。
「なっ、なんだお前ら!?」
「げっ!」
ドカドカと黒ずくめの男たちが乗り込んできた。
どれも暴力のプロらしい凶悪な圧力と、射すくめる不気味な視線が光る。
逃げ出そうとしたり、抵抗しようとした連中は、容赦なくボコボコに殴られ、手足を折られた。
「まったく、仁義を守らねえクズが多くて、困るぜ。」
髭と眉が非常に濃く、傷だらけの面構えの男が、
ゆったりとした着流しで、その横には二条香織がさっそうとした姿で現れ、入ってきた。
「親分さん、こいつで間違いない?」
「ああ、裏でやたらビデオ流しやがって、商売上がったりだったぜ。」
着流しの男は、香織とも親しく、そして、エロ系ビデオ卸の元締、山牙組のボスである。
もちろんビデオ卸は正業であり、なんら法には触れない。
ただ、世間にあぶれた連中を食わせていくこの手の集団は、ERといえど必要悪。ないと困る。そういう連中の飯の種としてERで目こぼしされているのが、H系ビデオの卸だったり、土建屋だったり、Hホテルや大人のおもちゃ、ガードマンなどの産業だったりする。
当然、その手の仕事の違法や反社会的な活動などを見張る仕事も与えられている。
(総本山はミュルス枢機院)
違法な裏ビデオがゲリラ的に流されると、当然正当なビデオは売り上げが下がり、
懐に直接響く上、彼らの面子も潰れ、碌でもない犯罪が増えることになる。
「人のナワバリを勝手に荒らしてたんだ、覚悟はできてんだろうなおめえら。」
全員が青くなった時には、すでに手遅れだった。
ソングルームから逃げ出した後に、先ず最初にイリナはベルリナに連絡を取って呼び出した。
ベルリナの目の前で印象制御魔法を使い、この姿でベン達に輪姦され、ビデオ撮影までされた事を話してベルリナに率直に尋ねた。イリナが変装して彼らと接触し、乱暴された事を知るとベルリナは青くなった、「イリナさんにまで、そんなことを・・・」そして、覚悟を決めて全てを話す事にした。
彼女は、そのおとなしげで知的な容貌からは想像できないほど、奔放な生活をしていた時期があった。両親を事故で失い、何もかも虚しくなり、毎日行きずりの男性をひっかけて、SEXに溺れていた。
誘われればどんな男とも寝ていた。
だが、あるときベンにひっかけられ、彼に囲われてしまう。
肉奴隷に仕込まれ、あらゆる行為をなじませられる。
だが、すでにSEX依存症になっていたベルリナは、逃げることすら考えず、いうがままに奴隷になっていた。
毎日無数の男の性欲処理をさせられ、裏ビデオにも使われだした。
ある人に叱られ、目覚めなければ、どこまで堕ちていたか分からない。
その人に初めて恋をし、己の穢れきった身体に気づいた。
その人が戦死したとき、自分がどれほど大事なものを失ったか気づいた。
彼女は逃げ出し、ルフィル妖精館に勤めることにした。
だが、ある日偶然ベンに見つかった。
いや、見つけ出されたというべきだろうか。
ベンはベルリナの現状を調べ、へたに手を出すとやばいことに気づく。
ルフィルの妖精に手を出せば、ただではすまない。
だが、彼女が墓参りをしていることを知った。
「別にいーんだぜ、お前が墓参りしている相手の家族も、お前のことを知りたがってたしな。すみからすみまで、教えてやるぜ。」
この一言で、ベルリナは凍りついた。
彼女は堕ちるしかなかった。
ベルリナが彼らに嫌々従っているのを確認したイリナは直ぐに香織に連絡を取った。連絡を受けた香織は、ナワバリ荒しの裏ビデオに苛立ちを感じており直ちに行動を開始した。
変装しているとはいえ、イリナの写真やビデオを残しているので、間違いなくベルリナは、呼び出しを命ぜられるはず。一応、呼び出すときは、迷惑のかからないヴァネーサの名前で呼ぶことにした。
(本人の了解済み)
ベルリナが既に、ベン達によって変装時のイリナの事を知らないと言っていたら、イリナ自身が、罠に飛び込んで現場を抑えるつもりであった。
どちらにしても、不当に妖精に手を出した彼らの運命は決まっていたのである。
このとき、イリナとベルリナを陵辱していた男性たちは、全員病院送り。
ベンは全身複雑骨折の上、部屋のあらゆる物を破壊され、万一また余計なことをすれば、どうなるか徹底的に叩き込まれた。
しばらくして親が引退せざる得なくなったのも、このせいらしい。
二度と再び現れることは無かった。
「さあってと、せっかく撮ったんだから、これを使っていいわよねえ?」
裏に流そうと写されていたビデオは、香織の手に入った。
香織はさっそく商売根性たくましく二人に交渉をし、親分ともども大もうけをしたことを付け加えておく。
「ふう・・・」
ベルリナは部屋でため息をついた。
机の奥に隠していた、皮のハードケースを開けると、
あのボンテージが丁寧に手入れされて収められていた。
これを来ていた時、それもまた、偽りの無い自分、無数の牡におぼれ、ただの牝として快楽の奴隷でい続けた自分、そのときの忘れがたい快楽と喜悦、たゆたうような安逸と疲れきったあとの陶酔・・・
『脅された時の、諦めと絶望、でも、本当に嫌だったのだろうか・・・?』
ポロリと美しい緑の瞳から涙がこぼれた。
ベンが、もし、わずかでも愛をくれていたら、あのままでも、よかったかもしれない・・・・・・・。
深い、深い、心の底で、淫らな波が、ベルリナを揺らし続けている。
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