■ EXIT
リンダ処女喪失


アカネイア暦602年

ドルーア帝国の侵略を受けて、包囲を受けていたアカネイア聖王国の首都パレスは陥落した。 その敗戦の際に、アカネイア司祭長ミロアの娘である魔道士リンダは、 父を殺したガーネフから逃れる最中に、ノルダの町に拠点を置く奴隷商人アンタムに囚われてしまった。

幸いにも、逃亡の際に目を欺くために髪を束ね、ターバンのようなもので隠して、男の子らしい服装を身に着けて、言動と共に少年を装ってきた。

しかし、ふとしたきっかけであった。
捕らえたが、顔立ちは良いが事有る事に反抗的な少年を少しだけ罰しようと、アンタムは前起きなく少年の 股間を掴んだ時に、男の子ならば本来在るべき物が無い事に気が付いた。

「っ…おめぇ…女か!」

「違うっ!」

リンダはアンタムの腕を掴んで引き剥がそうとしたが、そんなものは何の抵抗にもならない。 少女と成人男性では、力の差は歴然としている。再度の調査で疑惑が確信へと変わる。

「くそっ! ガキの癖に変装するとは生意気だな」

「止めてッ……!!」

奴隷商人は、目の前の男装用のターバンをもぎ取ると、そこから出てきた長髪がリンダの魅力を隠すことなく表してしまった。ここは社交界の場ではない。このように奴隷として囚われている現状で、美少女としての要素を見せてしまうことは娼婦として生きる確立を高めるだけであった。

上物と判断したアンタムは、その少女の小柄な体に圧し掛かる。そして、見下ろす形で見せ付けるように下品な笑みを浮かべる。 芝居染みていたが、偽ってきた性別を知られて、それがどの様な結果になるかを知っているリンダは軽い恐慌状態へと陥っている、今の精神状況では見破ることは出来なかった。

アンタムは無益な暴力は嫌っているが、奴隷商人は舐められたらお終いなのだ。暴力が苦手でも、必要最大限の暴力を奴隷に振るわなければならない。これも動物の調教と同じだ。

「おい、手を持て!」

「判りました」

傍に控えていたアンタムに仕えている男が、逃げられないように手を持った。

リンダはアンタムの男の腕を掴んで引き剥がそうとしたが、そんなものは何の抵抗にもならない。彼女は戦士ではなく魔道士である。そして、魔道書を持っていなければ非力な一般市民と対して変わらなかった。そのまま、抵抗することも出来ず腕を押さえられ、次々にリンダの偽りを補填していた洋服が剥ぎ取られていく。

上着を剥ぎ取り終えると、リンダの偽装工作のもう一つが白日の下に曝された。

「けっ、包帯で胸を圧迫してがったか! こんなものっ!!」

アンタムは右手を腰にやると、そこに装備しているナイフを取り出す。 元々、盗賊だった彼は手先が器用でリンダの肌を傷つけることなく、真実を隠していた悪しき包帯に切れ目を入れて、不当に圧迫されていた胸を開放した。アカネイアにおいて奴隷売買は違法でない。アンタムはアカネイア聖王国時代から、法に則って経営を行っている昔からの奴隷商人なのだ。当然、技量も一流だ。

「ほう…大きくはないが、綺麗な形じゃねぇか!  味見してやる」

「やめてっ!」

アンタムのざらついた舌が、容赦なくリンダの乳房に舐め回した。

「やあぁッ!?」

「感じやすいか…いいぞ、一流の高級娼婦にしてやる!」

「し、娼婦!? 嫌よ!」

「オメェに否定件なんて無いわ!
 まぁ良い。早速、犯して具合を確かめてやる」

「いやぁやああああああああああっ!」

「オレ様も商品になる女には手荒なことはしない。
 まずは愛撫から始めてじっくりと始めてやる」

数で劣り、奴隷商人達の圧倒的な腕力の前には抗えない。
それから先は、一方的な展開だった。







リンダはぐったりとしていた。

アンタムの熟練した性技によって、じっくりと焦らされたのだ。 その責めの範囲は乳房だけでなく、毛が全く生えていない秘裂まで及んでいる。ほぼ全身と言っても過言ではなかった。所々に残るアンタムの唇の後が生々しい。既に、リンダには気丈に振舞う精神的な余裕すらない。ただただ、許しを請うか弱い少女である。

「いや…もう…ゆるして…」

「舐めるのは、この位で許してやる」

許しの声にリンダの表情は一瞬だけ和らぐが、聡明な彼女らしくない早とちりであった。

アンタムによって、自らの腰を掴まれ、尻を高く引き上げられる。
この行為でリンダも全てを察した。

「ダメっェェェェェ!」

リンダが否定の声を上げると同時に、アンタムは狙いを済ませた目標に対して、己の肉の剣を鋭く、一切の容赦が無い勢いで目の前の秘裂に突き立てた。リンダが本格的に鈍い痛みを感じた頃には、アンタムのペニスはリンダの濡れきった股間に埋まっていたのだ。本来ならば媚薬を飲ませてから行うのだが、今回はお仕置きも兼ねている。

ただ、処女喪失に於いては、ゆっくりと入れていく方が女性にとって苦痛なのだが、アンタムはそこまで非情ではない。 しかし、性的な情報に疎いリンダは知らなかった。手加減されていると知っていても、慰めにもならない。秘裂の奥から愛液と処女の証しの鮮血が入り混じって床へと落ちていく。

「あッ、ぐっ…!」

「っ…流石は処女は締め具合…
 濡れ具合も十分だから、ゆっくりと動くとするか」

「…え? やっ、やああッ!!!」

「すぐに慣れるさ」

「あううぅ! 痛っ」

アンタムが挿入していた時には、リンダの腕を押さえていた男は既に居なくなっていた。 しばらくすると、男が透明の液体が入った小瓶を持って再び戻ってきた。男は雇い主の傍に小瓶を置くと そっと立ち去る。痛みに耐えているリンダは一連の動きに全く気がついていない。

動くたびに膣内から伝わってくる灼熱の衝撃に、リンダの意識は飛びそうになる。 だが、アンタムは己の肉棒を、容赦なく、リンダの秘裂に対して出し入れを繰り返す。

「いや…はっ…はっ…くぅう…いやぁ…」

リズミカルな挿入は続いていた。

否応無しにリンダの初々しい秘裂も、少しづつ刺激に適応して行き、性交に馴染んで行く。

「そろそろかな」

アンタムが傍に置かれた小瓶を手に取ると、蓋を開けて中身の液体を口に含む。そして、挿入したままで、やや放心状態のリンダに口付けを行って、そのまま自分の口内に入っていた小瓶の中の液体を口内の奥へと流し込んでいく。

「っ! ケホッ ケホッ…なっ、何なの!」

「鎮痛剤を兼ねた元気が出る薬さ」

リンダの口から、アンタムが流し込んだ分の三分の一ほどの、飲みきれなかった液体が漏れていたが、それで十分だった。

「えっ…?」

リンダの疑問に答えずに、アンタムは腰の動きを再開する。荒々しい腰使いではなく、ゆっくりと刺激を与える、未熟な少女を対象にした熟練した腰使いである。リンダの苦痛はアンタムの言葉通りに、段々と弱まっていった。その代りに痺れに似た、なんとも言えない感覚が膣内から全身に広まっていく。

「いや……ふぁ…なっなに…なんなの…あっ…」

アンタムの腰が動くたびに口から甘い悲鳴が漏れそうになる。
それにリンダは必死に耐えた。声を出すと敗北するような感じがしたからだ。

しかし、少女の精神力では耐え切れるようなモノではない。
甘い刺激は、彼女の決意を少しづつ打ち砕いていく。

リンダの体中に徐々に淫熱が広がっていく。浮かされた思考の中、必死に声を出さないように踏みとどまろうとしていた。 しかし、アンタムはリンダを今日の日のうちに堕すつもりは無い。

ゆっくりと快楽を餌に調教していくのだ。

声に出さないように必死に我慢していたが、リンダの膣は挿入されているペニスをきゅうきゅうと締め付けていた。膣の具合からリンダの絶頂が近いことを感じ取ったアンタムはラストスパートに走る。

「よしっ、そろそろ出すぜ?」

「えっ…うああッ、うあッ、うああッ!!?」

突然勢いを増した強烈なストロークに、リンダは悲鳴を上げてしまっただけでなく、 無意識のうちに圧し掛かっているアンタムの背中に手を回してしまう。

パン、パンと、淫靡な粘着音が腰を打つ。
そのストロークが暫く続き、止まったと思った次の瞬間には大量の精がリンダの膣の最奥に向けて注がれていく。

「うああああああッ!!!?」

肉棒の先から灼熱の精液が膣内に放たれた瞬間、リンダの脳裏にこれまで感じたことの無かったスパークが疾った。
そして、初めて迎えた絶頂の刺激のあまり、意識を手放してしまう…………。

アンタムは大量の精液を放ったにもかかわらず、未だに怒張しているペニスをそっと抜くと、リンダの性器からドロリと、血が混じって所々がピンク色の精液が零れていった。

ぐったりとしたリンダを見下ろしながらアンタムが言う。

「今日はこの位にしておこう。
 しかし、明日からはお前が一人前の娼婦になれるように鍛えてやるからな…
 覚悟しておくんだな」

リンダは知る由も無かったが、先ほど飲まれた液体は鎮痛剤と媚薬を兼ねた薬である。
それは、アンタムの技量と相まって、リンダの体に消し去ることの出来ない快楽の刻印を刻み込んでいたのだ。

奴隷として囚われている彼女には逃げる術など無く、 高級娼婦に向けて本格的な教育と調教が始まろうとしていた。


END

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【あとがき】

思いつきでFE紋章のリンダのエッチな小説を書いてみました。

アンタムはオリキャラですが、この元ネタは奴隷貿易の原点とも言えるポルトガル人のアンタム・ゴンサルベスから来ています。

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